ここ数年、未婚率の上昇が問題視されていますね。
・「結婚したいけど出会いがない」(29歳 女性)
・「丸4年彼氏がいない。一生結婚できない気がする」(35歳 女性)
なんて話をちらほら耳にすることも。
今年6月に政府が閣議決定した2013年版の「少子化社会対策白書」によると、2010年の未婚率は、30代前半の女性は約35%、男性に至っては50%近くが結婚していないことがわかります。
でも、1980年時点では30代前半の女性の未婚率は10%以下だったそうです。つまり、現在60代ぐらいの人たちの90%以上は34歳までに結婚していたってこと。
その上のおじいちゃん・おばあちゃん世代は、さらに結婚が早かったと言われていますね。
今日は敬老の日なので、筆者の祖母の結婚についてちょっと書いてみようと思います。
祖母(91歳)は21歳でお見合い結婚。それまではもちろん恋愛なんてしたことはありませんでした。
3人の子宝に恵まれましたが、30代前半で夫と死別。再婚を薦められるも「主人を愛してるので」と断り続け、女手1つで3人の子どもを育てあげました。今の自分(アラサー)と比較したら、当時の祖母はさぞやしっかりしていたんだろうな、なんて考えると、いろいろな意味で申し訳なくなってきます…。
数回会っただけの男性と結婚って今だとちょっと考えにくいですが、当時はそれが当たり前。ドラマ『ゲゲゲの女房』の水木しげる夫妻なんて、お見合いからわずか5日後に結婚したと言いますし、みんな、そんなものかなと思って親や周囲の意見に従っていたのかもしれませんね。
といっても、お見合いで結婚した人を愛することってできるものなのでしょうか。
祖母は「主人を愛してる」と言っていましたが、個人的には自分が好きじゃない人と付き合っても、あんまり長続きしないので、ちょっと難しいんじゃない?という気がしてしまいます。
…が、「全国仲人連合会」の調査によると、“恋愛結婚”の離婚率は40%で“お見合い結婚”の離婚率は10%!
理由は“お見合い結婚”では結婚をゴールではなくスタートと考えやすく、時間をかけて愛を育む傾向にあるからなのだとか。
確かに相手のことをよく知らなければ、「結婚前はあんなに優しかったのに!」みたいなギャップを感じたりすることもなく、毎日何かしら新しい発見をすることができるのかも。
もともと親や周りの人のお眼鏡にかなった人なわけだから、100%合わないってことは少なそうだし…。
などと考えていくと、お見合い結婚って意外とメリットが大きい?
ちなみに、お見合い結婚の割合は、おじいちゃん・おばあちゃん世代が20~30代だった1940年前後は約50%だったのに、そこから年々減っていき、2000年代に入ってからは5%以下にまで下がったのだそうです。
自分の好きな人と結ばれる恋愛結婚は、自由度もロマンチックさもあって魅力的ですが、恋愛結婚がメジャーになった影響でお見合いがマイナーになりすぎてしまったのは、もしかしたら少し問題だったのかもしれません。
だって世の中には、良い旦那さん・奥さんにはなれそうだけれど、恋愛には向いてなさそうな人が結構いる気がする…。性格は良いけれどおとなしくて不器用な男性とか、かわいいのに自己アピールが苦手で男性とうまく話せない女性とか。
最近は政府が結婚・出産の支援強化に乗り出すという話も出ていますが、未婚率の増加や少子化を本気でストップしたいなら、健康診断のようなノリで“年に一度はお見合いをする制度”みたいなものを導入したほうがいいのかも…。
昔みたいに絶対お見合い!というのも困ってしまいますが、「お見合い=ダサい、恥ずかしい」という風潮を薄くして、誰もが普通に「お見合いも一つの選択肢」と考えられるようになったらいいのではないでしょうか。
(文=Kawauso)
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