周りの恋活中の女子たちが、共通して言う言葉がありまして…。いわく「男って自己中」「デリカシーがない」「何も考えてないみたい」等々、どうも男子の言動に納得がいかないようです。
「こっちは一生懸命合わせてるのに、男のほうはぜんぜん合わせてくれない!」なんて叫びもよく耳にします。
恋愛感情たっぷりの行動を単なる好意としてしか受け止めてくれなかったり、わりと直球で気持ちをぶつけているのに、仕事や遊びに夢中で気づいてくれなかったりと、ムキーッと地団駄を踏んでしまうことも多々あるとか。
空回りするのがツライのはわかるけど、ちょっと待ったぁ! 男子代表として弁明させてください!
恋愛において上手く進展しないのは、男子が鈍感すぎたり、照れすぎてモジモジしているのが原因かもしれません。でもね、ちょっと思い出してほしいんです。
あの大ヒット映画『君に届け』(2010年公開)をご覧になったことはありませんか?
爽やかだけど一本気でまっすぐな風早翔太と、ルックスは陰気で貞子だけどひたむきな黒沼爽子の純愛ストーリーに、キュンキュンしちゃった人は多いでしょう。
ほぼ出逢ったときから両思いのふたりなのに、爽子が自分の気持ちに気づけなかったり、風早のヤキモチや告白などのストレートな行動もぜんぜん空振ったりしてましたよね。
お互いに特別な存在として意識していても、ちょっとしたボタンの掛け違いで上手く行かないものなんです。男女で感情の動き方や表し方が違うんだし、まして周囲の人たちまで絡んでくるんだから、恋愛が一筋縄でいかないのは、むしろ当たり前なのかも。
いやまぁ、『君に届け』で言うなら、風早がもうちょっと早めに、率直に告白していれば…というのはありますけど。(笑)
だけど、だからって全部が全部「男子が悪い」という結論にしちゃうと、まとまるものもまとまらなくなるんじゃないでしょうか。
実際、お互いに好きなのに恋がうまくいかないって話、よく聞きますよね?
飲みの席で周りの男連中に聞いても、
「学生時代はお互いに好きっぽいと思っても、こっちの勘違いだったら怖いから、よっぽど自信がないとコクれなかった」
「メールだと盛り上がるのに、実際に彼女を前にすると何を話したらいいかわからなくて、お互いに無言のまま何十分も歩いたことがあったなー」
なんて、今だから言える、こそばゆいエピソードが飛び出してくることがあります。
男子はプライドと見栄の生き物で、素直になれなかったりするけど、それだけナイーブでもあるんですよ。傷つきたくないから、勇気が出せなかったり、本音が言えないこともある。
それを自己中とかヘタレと見ずに、かわいらしい欠点だと笑って許してもらえたら、もっと恋もスムーズに展開するようになると思うんですけどねぇ。あまり男子の反応を気にしていてもしょうがないのかも。
そういえば、映画の中で、風早翔太がこんなセリフを言ってました。
「パスってさ、本気で届けって思わないと、ちゃんと受けてもらえないんだよ」
相手がどうあれ、まずは自分が本気で気持ちを伝えるのが大事ってことでしょうか?
(文=総合占術研究家 橘のえる)
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