6月10日、映画『昼顔』がついに公開。2014年放送のドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)を見ていた人も多いことでしょう。
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上戸彩さん演じるヒロインの紗和は、平凡な主婦。ひょんなことから知り合った高校教師・北野(斎藤工さん)と、彼が既婚者と知りつつも不倫関係に陥ってしまいます。
やがてその事実が明るみになり、二人は断腸の想いで別れを決意。映画には、恋人たちのその後が描かれます。
浮気された妻の行動
ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』では、いけないと思いつつ逢瀬を重ねる紗和と北野の葛藤だけでなく、北野の不倫を知ってエスカレートしていく妻・乃里子の言動も話題を呼びました。
特に北野に対して
「まさか、浮気なんかしてないよね。そんなことしたら私、殺すからね、相手の女」
と言い放つシーンのインパクトは大きく、多くの方がゾクっとなったのではないでしょうか。
乃里子は最終的に弁護士を挟んで話し合いの場を持ち、紗和に別れを迫ります。
幸い殺すことはありませんでしたが、「二度と会わないこと」を約束させるのです。
怒りの本質にあるもの
誰だって、自分と一生を賭けて約束した“誠実義務”を反故にされたら、がっかりしますよね。
さらに伴侶に対して怒りを感じる人もいるでしょう。
この時の怒りとは「約束を破って心ない行動をした」、つまり「無分別への倫理的な怒り」です。
ただ、乃里子のように怒りの矛先が伴侶に向きはするものの、それよりも不倫相手に対してずっとずっと強い怒りを感じるという人が多いんです。
こういった怒りは「倫理的な怒り」ではなく、「家族を守るべきオスを失ったことへの怒り」です。
ドラマで乃里子は紗和を
「この泥棒猫!」
と責め立てますが、こちらの言葉からも後者の怒りが大きいことがわかります。
「家族を守るべきオスを失ったことへの怒り」が強い人は、往々にして別れを望みません。
それよりも自分の目の前で、伴侶の口から「遊びだった。本気ではない。別れよう」と言わせ、「自分こそが本命であり、あなたはその立場になり得ないのだ」と不倫相手に知らしめたいという欲求が強くなります。
それは、そうすることで溜飲を下げ、「家族を守るべきオスを取り戻した」と認識したいから。
でも、本当に取り戻せたと言えるのでしょうか?
見定めるべきこと
妻が傷つくとわかっていながら裏切り、ケジメをつけるだけの本気を不倫相手に見せていない時点で、その男性は妻も不倫相手も愛していません。
どう言い繕おうが、行動を見れば、結局、その場その場を楽しみたい「自分のこと」しか考えてないのがわかりますよね。
さらに厳しいことを言うと、浮気している時点で、相手に対して誠実でい続けたいと思えるほどの「魅力を感じていない」んです。
裏切られたときに、見定めるべきものは何か。
お互いに、信頼関係を築くような付き合いができていなかったという現実を理解し、何が原因で裏切り行為が生まれてしまったかを分析することです。
そして、今後どう向き合えば同じ過ちを繰り返さないのか、そもそも努力し続ける価値とやる気、そして愛情がお互いにあるのかを見極める必要があります。
これらの点を徹底的に吟味して初めて、スタートラインに立てると言えるでしょう。
まとめ
傷心のときに必要なこと、ご理解いただけましたでしょうか。
裏切りに対して罰を与えるのは当然のことです。ただ、罰して終わり、とはなりません。
たとえ相手が
「二度とやらない」
と言ったとしても、それがあてにならない口約束ならば、許したところで何もしてないことと変わりません。
何もしていない以上、相手の女性を退けようが浮気のリスクは無くならないのです。
不誠実な自分を改善する具体策も出せないような相手の場合、一緒にいることが本当にあなたにとって幸福と言えるのかどうか。
改めて、そこから考えるべきでしょう。