波瑠さん主演『あなたのことはそれほど』(TBS系)が、「主人公がぶっ飛んでいる」と話題を呼んでいます。
恋愛が長続きしない女性の特徴4パターン!褒められ下手は短命恋愛に終わる?
今まで妻が不倫するドラマは、夫側も不倫していたり、DV癖があったり、その結婚から逃げ出したくなるような抑圧がありました。
しかし、この作品の主人公・美都の夫は愛妻家。結婚生活に抑圧など一切ないにも関わらず、美都は「憧れの人の本命になりたい」という欲求からたやすく一線を越えてしまいます。
不倫する人は誰を愛しているのか
残念ながら、美都の憧れの人・有島光軌にとって美都は「本命の相手」ではありませんでした。
その証拠に光軌が既婚者だと知った美都が、結婚指輪をはめ、「私も結婚しているの」と告白したら、にっこり笑って「よかった」と答えます。
この「よかった」は、結局のところ「共犯でよかった」という意味にすぎません。
つまり、「ただの遊び相手でしかない」と言っているのと同じなのです。
女性にとって「一線を越える」というのは、ある程度以上の愛情がないとできない人がほとんどでしょう。
そのため、一線を越えた時点で「私は相手にとって、特別な存在なのだ」と思ってしまいがち。
でも実際には、深い愛情がなくても一線を越えられる男性はいます。
光軌は特に、最初から美都を「遊び相手」としか認識していないようです。美都が自分をどう思っているか、気にする素振りすらありません。
同時に、婚姻契約で誠実義務を誓っているにも関わらず、それを果たす気がない…。
美都だけじゃなく妻への愛情も「その程度」で、「欲望を満たしたい自分」しか愛していないのです。
ロマンティック・ラブ・イデオロギーは幻想か
理想の異性たった一人をただひたむきに愛するという思想を「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」といいます。
浮気や不倫をする人は、このような考えを持つことはできないのでしょうか。
浮気や不倫をする人の中には、一生そのままという人もいるでしょう。
ただ、一夫一婦制の国では、多くの人が性的に奔放であり続けることより、いずれ「信頼できる一人」と長期的な関係を築くことを求めるようになるものです。
この「信頼できる一人」とは、お互いを深く理解し受容し合える存在であり、人生における価値をわかち合える相手を指します。
そんな人はなかなかいません。
だからこそ特定の異性を「信頼できる一人」だと確信したとき、この人を失いたくないという想いが働きます。
そういう想いが裏切りを退け、相手に対して真摯に向き合う姿勢や、思いやりにつながっていきます。
「唯一無二の存在」という所感は、それまでの恋愛遍歴がどうあれ、「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」を生み出す大きな要因となるのです。
まとめ
ロマンティック・ラブ・イデオロギーの心理学をご理解いただけましたでしょうか。
甘い雰囲気や、耳に優しい言葉は、うれしいもの。
相手が既婚者あるいは恋人がいるとわかっていても、愛を囁かれたらドキドキしてしまうでしょう。
「あんなふうに言っていたから、きっと私のことを大切に思ってくれているはず…」
と思いたくなりますよね。
でも、重要なのは相手がどう言っていたか、ではなく、言っていることとやっていることが一致しているかどうか、その見極めなのです。
甘言に流されてケジメのない行為をする前に、相手の行動を見ましょう。そこに誠実さが感じられないなら、一線を引く勇気を持つべきです。
流されない強さを見せることが、結果的に「あなたのことを真剣に想っている」という意思表示になります。
あなたが本気を見せたら、相手も本音を見せざるを得ません。
それがどのような本音かはわかりませんが、少なくともその瞬間、二人はきちんと向き合うことができます。
お互いをしっかりと見つめ合うことが、「ホンモノの関係」を築く一歩になるのです。