あなたは友達から誕生日プレゼントをもらったら、喜んで受け取るでしょう。
そして相手の誕生日に、同じようにプレゼントを贈りますよね。
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誕生日のプレゼント交換だけでなく、日本にはお中元やお歳暮といった贈り物の習慣があります。
これらは、必ずしも返さなければならないわけではありません。とはいえ、たいていの場合は経済的に同等以上の返礼をしなければいけない、という心理的義務感を負うものです。
贈与と返礼が生み出すもの
例えば、行きずりの相手からのプレゼントならば、もらいっぱなしになることもあるでしょう。
でも、よく顔を合わせるような人からのプレゼントだったら、もちろんお返ししますよね。
相手との関係性に応じて、何を返すか十分に吟味することでしょう。
これは物理的なプレゼントのみならず、例えば自分が疲れているときにお茶を淹れてくれたり、マッサージをしてくれたりなど、他人からの「心遣い」についても同じことがいえます。
何くれとなく気にかけてくれる相手に、何かの形でお返ししたいと思うでしょうし、その結果、相手が喜んでくれたらうれしく感じるでしょう。
お互いに心遣いを繰り返すことで、人はどんどん親しくなっていきます。
逆にあなたが誰かに贈りものや心遣いをしたのに、その人からお礼の一言もなければ、がっかりしますよね。
そういう人とは、だんだん心理的な距離が生まれてしまいます。
なぜマンネリは生まれるのか
実は恋愛についても同様のことがいえます。
例えば結婚して夫婦になったとしても、一方が気遣い、他方がそれを無視しているようでは、遅かれ早かれその関係は破綻するでしょう。
もちろん「尽くすことがとにかく好きで、相手がノーリアクションでもかまわない」という人なら話が違いますが、一般的なカップルなら、二人の間に距離が生じてしまいます。
強い信頼で結ばれた関係であればあるほど、贈与と返礼を緻密に行っているものです。
相手の琴線に触れるような気配りや、「愛している」という言葉による愛情表現…こういったことが、日常生活のあらゆるタイミングで、習慣的に行われているでしょう。
継続して贈与を行うその根底には、「相手に応えてもらいたい」という強い期待があります。
このような期待を互いに持てなくなったとき、関係は停滞し、「マンネリ」となってしまうのです。
欲求の対象ではなく欲望の対象になる
恋人になることや夫婦になることは、人間関係におけるゴールではありません。
むしろ、新しいステージの始まりといえるでしょう。
一年後の自分が今の自分と違うように、人間関係も常に変化し続けるものです。
成長に、終わりはありません。
そして二人の関係が愛情深く進化し続けるために必要なことは、手に入れたら満足してしまうような「欲求(need)の対象」ではなく、完全に満たされることがない「欲望(desire)の対象」であり続けることです。
求めたら常に応えてくれる存在は、「都合のいい存在」とは異なります。
「都合のいい存在」とは、一方が満足することのみを目的として「欲求」する相手です。
こういった「欲求」は、そもそも「贈与」とは異なります。
「贈与」は、相手が満足することを願う「まごころ」から生まれるもの。
この「まごころ」を受け留めた上で適切に応じられる人が、常に求められる特別な存在となるのです。
まとめ
常に相手に求められる女性。
そんな女性になるために必要なこと、理解いただけましたでしょうか。
相手の期待通り、あるいは期待以上の返礼をできる、そして心のこもった贈与をできる人は、相手にとっての唯一無二の存在になれます。
その人の「まごころ」を見逃さない、そんな「見る目」をお互いに持てるよう、意識してみてくださいね。
(※2016年12月17日 09:30 公開記事)