綾瀬はるかさんが主演を務めた映画『高台家の人々』
原作は『ごくせん』『アシガール』の作者、森本梢子さんの同名コミック。
綾瀬さん演じる「妄想力猛々しいアラサーOL」と、斎藤工さん演じる「相手の心が読めるテレパス」が繰り広げる恋愛模様がコミカルに描かれる作品です。
今回はその『高台家の人々』から、妄想恋愛についてお話します。
妄想と言えば…
妄想と言えば、みなさんも一度や二度は「好みのタイプの男性に尽くし尽くされ」とか「片思いの人とあんなことやこんなことを」といった、エア恋愛を脳内で楽しんだ経験をお持ちかと思います。
「いや、エア恋愛ってほどのものでは…」という人も、軽くドラマのシチュエーションを自分に当てはめたことくらいはあるのでは?
実はこの妄想力が「恋がうまくいく」ための大きなファクターになる、というのはご存知でしょうか?
脳科学から見る、妄想恋愛のメリット
「この人と付き合ったら」
「手をつないだら」
「キスしたら…(もちろんその先も)」
なんて想像をすると、脳内の「報酬系」という神経が活発に働き、心身に活力を与える「ドーパミン」を放出するのだそうです。妄想でも現実でも、恋がドキドキワクワクするのはこの物質のせい。
また、幸せな気分になると「セロトニン」という物質が分泌され、ひいては女性らしさを司る「エストロゲン」まで。
これが何を意味するかというと…美肌に美髪に瞳の輝き、やわらかな表情やダイエット成功と、女子力の大幅なアップをお手伝いしてくれるのです。
それだけじゃなく、エストロゲンには脳を活性化させる力も。思考力・記憶力の向上、やる気アップと、仕事にまで良い影響をもたらしてくれるんだとか。
単なる妄想や擬似恋愛が、実は万能薬的にすごい効果があったとは…!
ネガティブな妄想をしちゃう理由
その一方で、いいなと思う人がいても「付き合ってみたらロクでもない男なんじゃ」「私、どんなフラレ方をするんだろう…」など、悪いほうにばかり考えてしまう人もいるかもしれませんね。
これは「想像性防衛本能」と呼ばれる、人間なら誰でも持っているもの。ですから、なんでも悪いほうに考えるのは、別段おかしなことではないのです。
例えば、上司がカタい表情で「ちょっと話があるから来て」と言ったら、「私、何か悪いことしたかな?」と不安になったりしますよね?
これは、悪いことを想定しておくことで、実際に受けるであろうショックを和らげようとする自然な反応。
とはいえ、こちらが過剰になると自分に自信を失ったり、将来に希望が持てなくなったり。第一、楽しくないじゃないですか。
「思えば叶う」
そう考えたらいいかもしれないですね。
楽しいことを考えれば良いほうに向かい、悪いことばかり考えていると、現実も良くないほうに向かって行ってしまう…くらいの気持ちで、ちょっと無理にでも楽しい恋を想像してみては?
異性や恋愛に対してポジティブイメージを持ち続けることは、決して損にはならないはず!
過ぎたるは…!妄想恋愛の危険性
さて、そんないいことだらけのように思える妄想恋愛でも、のめり込みすぎれば大きなデメリットもあるようです。
自分にとって都合のいいことしか起きない妄想恋愛にハマると、思い通りにならない現実から逃げ出したくなってしまう恐れがあることは、容易にご想像いただけることでしょう。
自分の世界に入り込みすぎるがために
・ リアルな恋愛をするのが面倒になる
・ 身近な相手に不満を持ちやすくなる
・ 現実と妄想のギャップにストレスを感じやすい
といった弊害が起きる人もいるのだそうです。ちなみに、こうした弊害を起こしやすい人は、
「長い間恋愛から遠ざかっていた人」
「内向的で繊細な人」
「自己評価が低い人」
などと言われていますが、みなさんはどうでしょうか?
ともあれ、「妄想は妄想、現実は現実」としっかり割りきって考えていれば大丈夫。
自分磨きのために、仕事への意欲向上のために、そして未来のいい恋のためにも、思いっきりスイートな妄想恋愛を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(※2016年06月04日 10:15 公開記事)