今年は人気タレントのスキャンダルに始まり、イクメン議員の不倫報道、お笑い芸人の6股交際疑惑など、ゲスな関係にスポットが当たることが多いですよね。
一般人を見ても、パートナーがいながら、ついよそ見…なんてのはよく聞く話。
でも、日本は基本的に一夫一婦制。たとえ結婚していなくても、「この人!」と決めたらそう簡単に他の異性に目をくれたりしてはいけないはずです。籍を入れたのならなおさら。しかし…
昔は多夫多妻が普通だった!?
我が国の結婚の歴史をざっくり紐解くと
◎縄文時代~
集団婚(乱婚)
◎飛鳥時代~
通い婚(一夫多妻制)、庶民は多夫多妻
◎戦国時代~
武家では一夫多妻制、庶民はなんだかんだ言って多夫多妻
◎明治時代~
一夫一婦制が法律で定められる。男性に限っては妾を持つことが黙認された
といった感じ。「一夫一婦制」の歴史は意外と短いんですよね。
そもそも日本には一夫一婦の概念が存在していなかった、というのも改めてちょっと驚きです。もちろん、お互いに愛し合ってたった1人の相手と…というカップルだってたくさんいたでしょうけれど。
とはいえ、時は既に21世紀。現代人にとっての結婚制度とは? 一夫一婦制以外の婚姻制度についてどう思うか、20~40代の男女にアンケートを取ってみました!
一夫多妻・一妻多夫・多夫多妻はアリ?ナシ?
【容認派】
・「一夫一婦=幸せというわけではないし、財力があり、本人たちが納得してればいいのかも」(30代・女性)
「一夫多妻も一妻多夫も、それでお互い幸せならアリ。ただ、多夫多妻はそれを納得する人ってほとんどいない気が…本能的にも理性的にもイヤですね」(30代・男性)
【否認派】
「ナシです。親戚まで増えてしまって、人間関係で苦労しそう」(40代・女性)
「現状、一人ずつの旦那さん、奥さんでも苦労している人が多いのだから、相手が増えたらグチャグチャになりそう。特にお金、財産分与などで」(40代・女性)
容認派は「本人同士が幸せならそれで」という、個人の自由を認める考え方の人が多いよう。
一方、否定派は「気持ち的に許せない」「嫉妬してしまいそう」といった感情的な問題を口にする人が多数。
他には「財産」「親戚づきあい」「子どもの養育権」など、2人の関係や愛情以外のいわゆる「めんどくさいところ」が肥大化するんじゃないか、という意見も数多く寄せられました。うーん、現実的!
ちなみに、筆者の身近な男性に直接意見を聞いてみたところ、
「男も女も、相手の人生を背負うのが生き甲斐、くらいに思ってないと、重婚なんて無理だろうね。よそに別のパートナーを持てるのは、それだけの力と余裕と時間があってこそ。だから俺はナシ」とのことでした。
確かに、そこまで余裕のある人は男女共に滅多にいないですよね。たぶん。
もし日本で重婚が認められたら…
それでも、ですよ。もし今、日本で一夫多妻制が認められたら、と仮定してみましょう。もしかしたら何か良いことがあるかも…?
【メリット】
とりあえず、好きな人と結ばれやすくなる
あくまでも「とりあえず」ですけどね。
女性の場合は生活が安定する
養ってもらえるので悠々自適な生活が送れる? 一夫多妻制は、戦争で夫を失った未亡人のための救済策とも言われています。
少子化に歯止めがかかるかも?
種をバラまく絶対数が増えるという意味で。とはいえ、総合的に考えると必ずしもそうとは言えない、とする研究者も多いよう。
【デメリット】
男性が1人で大勢養わなければならない
複数の妻とその子どもたちを…と思うと、かなり裕福な人でない限り大変なことになりそう。
気持ち的に、簡単には割り切れない
一夫多妻譚の代名詞である『源氏物語』や『大奥』でも、他の妻をいびり殺した、なんて話もあるくらいですからね。よほど満たされていないかぎり、精神的な安定を求めることは不可能かも…。
財産分与、養育権の問題で揉める
パートナーが1人でも大変な思いをする人は多いのに、増えたらどんなことになってしまうのか…。また、親戚づきあいが増えて人間関係が複雑になるし、離婚するのも一苦労!
たまに「一夫多妻に憧れる」という話も聞きますが、こうして具体的にメリ・デメを挙げると、ゲンナリするようなデメリットがいっぱい。
これだけ文化が変わってしまった現代では、今さら一夫多妻制の日本には戻れない、ということがよくわかります。
まあ、一夫多妻制アイドル「清竜人25」なんていうのはありますが。
とにもかくにも、私たちが生きている間は日本で重婚が認められることはなさそう。たとえ合法化されても、結局はそれを嫌がる人のほうが多そうですしね。
婚姻制度より何より、生涯愛を貫けるようなたった1人のお相手と巡り会えることのほうが、どれだけ幸せか。…ってことにしておきましょうか。
みなさんは一夫多妻、一妻多夫、多夫多妻について、どう思いますか?