ある女性誌の調査によると、恋愛に関する妄想をしたことのある女子は、全体のおよそ80%近くにものぼったそうです。誰にも迷惑をかけずお金もかからない、現実から一時離れてうっとりと幸せを満喫できる、妄想恋愛。もちろん、私も大好物です。
想像力を最大限に駆使して、現実にはあり得ない設定の妄想彼氏と、あんなことやこんなこと…そのエネルギーを仕事に向ければ、何かものすごいことができそうな気もしてきます。
妄想恋愛の設定に役立つのが、少女マンガ。あれはネタの宝庫です。小中学生のとき、夢中になって読んだ経験、ないでしょうか? もし機会があれば、ぜひ大人の視点で読み直してみてください。いろいろな意味で、私たちの恋愛に関する考え方のベースはここにあるのか! と納得するはずです。
携帯小説や、恋愛ゲームもいいですね。少女マンガにはない大人の妄想ができる設定が満載です。
さて、この少女マンガや恋愛ゲームにはありがちな、ごく普通の女子がどこかの御曹司と恋に落ちて…とか、好きになった人は実は有名アーティストだった、みたいな格差恋愛。現実にはここまで飛びぬけた例は稀ですが、ふたりの立場に大きな差がある恋愛って意外に多い気がします。
ある企業に勤めていた既婚女性と、アルバイトで入ってきた就職難民の貧乏男子が恋に落ちました。不倫というだけでもセンセーショナルだったのですが、年齢・収入・立場すべてにおいて格差がありすぎだよね、と、ふたりはもっぱら周囲のうわさのネタ。
そんな周囲の心配(野次馬心)をよそに、ふたりは静かに愛を育み、やがて女性は離婚。待婚期間を経てすぐにふたりは結婚しました。その後、彼女は昇進、アルバイトだった彼は正社員に登用され、ふたりで稼ぎまくってマンションを購入。現在は高そうな室内犬数匹と共に幸せにくらしているとか。
よく見ていると現実にはこんな話、意外とゴロゴロしているもんです。女優と芸人、プロデューサーとアイドルの卵にはじまり、社長と契約社員、一流企業社員とフリーター、旧家の令嬢と庭木職人、東大院卒と高卒たたき上げ…自分に経験はなくても、周りの人から玉の輿に乗った友人の話を聞いたりすることくらいはあるのでは。
もし、周囲が「ありえない、絶対ムリムリ!」と言うような高嶺の花に恋してしまったら、あなたはどうしますか?「私なんて…」と最初からあきらめてしまうのが、普通の感覚でしょうか。
でも普段から、好きな俳優やアーティストとの許されぬ恋や、アラブの石油王とのセレブ婚など、冷静なときにはバカバカしくて想像もつかない格差を経験しているとしたら(擬似的にですけどね)、現実世界でムリめな恋愛に対峙しなければならないときでも「もしかしたらイケるんじゃ?」と、プラス思考で臨めるような気がするんです。ちょっと強引かもしれませんが。
でも、心理学的にも“妄想恋愛はスポーツ選手がイメージトレーニングをするのと同じ効果がある”と言われているそうですよ。
格差恋愛の成就のためには、ムリかな~と思われるような状況の中でもチャンスを見出すプラス思考と、成功をイメージする力が必要ではないでしょうか。そのために、常日頃の妄想は非常に効果的かもしれません。
良い恋のためのイメトレ、と称して、脳内恋愛シミュレーションを日課にしてみては? 成功を繰り返しイメージすることで、あわよくば何かイイ事を引き寄せられるかもしれませんよ。
(文=石村佐和子)
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