人気漫画が原作の『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)がスタートしましたね。和菓子職人・花岡七桜(浜辺美波さん)は贔屓の客の依頼で、老舗和菓子屋“光月庵”と和菓子対決をすることに。
光月庵には一人息子・高月椿(横浜流星さん)がいて、七桜は彼によって不遇の人生を歩んできました。髪を切って外見を変え、憎む相手との対決に臨む七桜。彼女を見ても幼馴染と気づかない椿は、初対面なのに、なぜか突然プロポーズしてきて…。
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気持ちを否定したくて相手を否定する
15年前、創業400年の歴史を持つ和菓子店の若旦那が何者かに殺害されました。若旦那の息子・椿の証言により、住み込みで働いていた職人(七桜の母)は殺人容疑で逮捕…。
七桜は「殺人犯の娘」というレッテルを貼られ、血の色である“赤”が怖いというハンデを背負います。お互いに初恋の相手であったはずなのに、この事件をきっかけに七桜は椿を憎むようになるのです。
どんなに好きな相手でも、人生を狂わされたら憎しみを抱くのも無理はないでしょう。七桜ほどハードな経験をしている人はめったにいないと思いますが、嫌いなのになぜか目についてしまう相手っていませんか?
例えばひどい裏切りで別れた彼とか。相手に対してプラスの感情を抱いているわけがないのに、なんだか気になってしまう…そんな場面ってありますよね。
人はときとして、相手を否定することで自分の中の好意を否定しようとするもの。相手はこんなに悪い人間なんだから、嫌いなはず。そう思い込もうとします。
でも、言い聞かせようとすればするほど、相手に心が縛られてしまうのです。なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
回避型とアンビバレンツ型
一般的に、人は誰かを好きになるのに抵抗を感じません。気づいたら好きになっていて、恋に落ちているものです。
けれども、まれに、素直になれず歪んだ愛着を抱いてしまうときがあります。そのうちの2種が「回避型」と「アンビバレンツ型」です。
◎回避型
気になる人がいてもそれを認めず、常に一人でいて他者を寄せつけようとしないパターン。長いこと愛情に恵まれない環境にいたり、無関心な人たちに囲まれて過ごしてきたりした人に見られる特徴です。感受性をオフにすることで、心の均衡を保とうとします。
◎アンビバレンツ型
本当は愛情が欲しいのにそれを認めず、本心と異なる行動をしてしまうケースです。自分を裏切った元カレをことさら悪く言いながら、なかなか執着を捨てられないのは、まさにこの型と言えるでしょう。
アンビバレンツ型が陥りやすい行動
どちらにも共通しているのは「本心では人(相手)が好きで求めている」という点。回避型は心の鎧が分厚く、自分に素直になるのがとても困難です。
一方、アンビバレンツ型は「好き」という感情を無視しきれていない分、いったん「好き」と認めて壁を取っ払えれば、一気に相手と親密な関係を築けます。
ただ、親しくなれたとしても「相手が自分から離れていくんじゃないか」「いつかこの関係が終わるんじゃないか」といった不安を抱きやすいのです。そして、むやみに相手を束縛したり、何も起きていないのに相手を拒絶したりしてしまいます。
好きな相手に対して愛着を抱くのは、自然なこと。でも本心から目をそらし続けると、そこに歪みが生まれます。それがやがて、後悔するような行動へと結びつくことがあるのです。
まとめ
「好きの反対は無関心」「嫌いは好きの裏返し」などと言いますが、これらは言い得て妙です。
「嫌いだけれど、なぜか意識してしまう」というのは、「実は好き」のサインかもしれません。もしそうだった場合、自分に素直になりましょう。
その上で、憶測や不安ではなく相手の人間性に目を向けることです。未来はどうなるかわかりません。それはあなたと相手が築く、信頼関係次第なのです。