数々のWEBメディアで恋愛コラムを執筆し、恋に悩める女性たちを救済してきた恋愛マイスター・ひとみしょう。長年の経験から培った独自の恋愛論で男心を解説します! 出会い、交際、別れ、結婚…などにまつわる“男の本音”をこっそり教えましょう。
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恋愛マイスター・ひとみしょうの男子学入門96
愛するとは、相手のために自分の時間を明け渡すこと。これが愛することにおける大原則です。
この原則から考えると、彼に本命と思われているかどうかを知ろうと思ったら、彼があなたのために自分の(彼自身の)時間を明け渡しているかどうか(明け渡そうとしているかどうか)を観察すればよく、それってわりと簡単なことですよね?
レストランの予約をしてくれない彼は…
たとえば、デートのときのレストランの予約をしてくれる彼は、彼女のことを本命と思っているといった言い方があるそうです。彼が自分の時間を使ってレストランの予約を(わざわざ)してくれた、そこに「愛するというのは、相手のために自分の時間を明け渡すことだ」というのが見て取れますよね。
でも、予約しなかったからといって、あなたのことを本命と思っていないのかといえば、そうとも言い切れないんですね。本命かどうかの見抜き方は「逆もまた真なり」が通用しないことが多いからむずかしいのです。
別の例を挙げましょうか。デートのあと家まで送ってくれる彼氏は、自分の時間を彼女にために明け渡しているのだから彼女のことを本命と思っている――と、言えますよね。
でも、じゃあ、送らない彼氏は彼女のことを遊びとしか思っていないのかといえば、そうとも言い切れないでしょ? ということです。ようするに「彼がなにをしてくれたのか」だけでは、なかなか判断しづらいのが「本命と思われているか否か」の判断のむずかしさなのです。
ではどうすればいいのでしょうか?
ここでちょっと、話を逆さまにしてみましょうか。すなわち、あなたが彼のことを本命と思っているかどうか、ってお話。すなわち、あなたは彼のために自分の時間を惜しげもなく差し出したいと思えますか? ということです。
どうでしょうか? そう思えますか? それとも「そこまで差し出したいとは思えない」ですか?
あなたが彼のことを本命と思っている気持ちの度合いと、彼があなたのことを本命と思っている気持ちの度合いって、わりに比例関係にあるんですよね。あなたが本命と思っていたら相手も本命と思っているということです。
でもなかには、そうじゃない! と言いたい人もきっといるでしょう。わたしは彼のことを本命と思っているけど、彼はわたしのことを遊びと思っているはずだ、と。
そういう関係って、彼女のほうが彼に対して、「愛以外のなにか」を求めていたりしませんか? 彼がいないと生きていけない的に「すがる」気持ちであったりとか。身体だったり、お金だったりしませんか?
もしそうであるなら、カップルでお互いに対等な立場のとき、相手に自分の時間を差し出したいと思う気持ちの度合いがふたりでイコールであれば、ふたりの関係はそれなりにうまくまわる、と言えるかもしれないですね。
彼に本命と思われているかどうかを見抜く方法とは?
仕事が忙しくてなかなかデートの時間がとれない彼氏もいるはず。こういうご時世だからどうしてもお金がなくて、デートしたくてもできない彼だっているでしょう。でも、そこで本当に問題になるのは、彼がどう思っているか、です。
彼があなたのために自分の時間を明け渡したいと思っているのであれば、それでOK。そう思っている「だけ」であって、実際にはお金や時間がなくてデートしてくれなくてもOKです。
「どう思っているか」がすべてだから。「そう」思っていれば、今はデートしてくれない彼であっても、やがてデートしてくれます。すなわち、自分の時間を彼女のために開け渡したいと思うようになります。
ところで、『星の王子様』に「本当に大事なものは目に見えない」という有名な一節がありますね。その「本当に大事なもの」って、いろんな解釈がありますが、ぼくは時間だと思います。
相手のために、その本当に大事なものを明け渡すことができること――この行為を、サン=テグジュペリは愛、すなわち本命にしかしない行為と言っていると思うのです。
※参考 『「星の王子様」を哲学する』甲田純生(ミネルヴァ書房)2006
※毎週木曜日更新