数々のWEBメディアで恋愛コラムを執筆し、恋に悩める女性たちを救済してきた恋愛マイスター・ひとみしょう。長年の経験から培った独自の恋愛論で男心を解説します! 出会い、交際、別れ、結婚…などにまつわる“男の本音”をこっそり教えましょう。
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恋愛マイスター・ひとみしょうの男子学入門94
突然ですが、質問です。なぜ「今日もきれいだね」などと女性のことを褒める男性は少ないのだと思いますか?
女性って「今日もきれいだね」とか「今日もかわいいね」などと褒めてくれたら、わたしは今の10倍美しくなると思っているでしょう? にもかかわらず、なぜ男たちは彼女のことを褒めないのでしょうか?
今回は、この問いについて、一緒に見ていきたいと思います。
男性にとって恋愛とは「特別中の特別なもの」
たとえばイタリアの男性は、彼女のことを日常的に褒めると言いますね。でも、あなたの彼氏(きっと日本人ですよね?)は、あなたのことを褒めない。
この理由を、脳に求めることも可能だと思います。すなわち、日本人男性の脳は、日常的に女性のことを褒めない構造になっている、と――。
でも、脳に原因を求めたところで、「うん、それで?」としか思わない女性のほうがきっと多いので、別の視点から話をしましょう。
彼があなたのことを褒めない理由、それは、彼にとって、恋愛という行為が「ものすごく非日常だから」です。
女性にとっても、恋愛って、非日常かもしれないですね。女性は恋愛を語るときに、しばしば、キラキラとかラブラブなどの形容詞を使います。
日常と「ちょっと」ちがうキラキラ感やラブラブ感がほしい、そしてそれは恋愛という行為を通してしか得られない種類のものだ――女性はきっとこういうことを感じているのだろうと推測します。
対照的に男性は、恋愛を、日常と「ちょっと」ちがうもの、とは思っていないんですね。「ものすごく」ちがうもの、ものすごく日常と乖離した「特別中の特別なもの」と思っているのです。
同じことを別の角度から話しましょう。小学生の頃から、イタリア人並みにモテてきた男子はごく少数です。そのなかで、女子に対して「ごくふつうに」接して、女子のことを「ごくふつうに」褒めてきた男子は、もっと少ないはずです。
「今日の君もかわいいね」と言って、小4の女児を褒めている小4の男児って、ちょっと見たことないでしょ?
「すごい人」のことは、そう簡単に褒められない
たいていの男性は、女子のことを特別視してオトナになりました。女子の存在そのものはもとより、女子の胸やお尻を「ものすごく特別なもの」と感じ、それらを崇め奉りながらオトナになりました。つまり、彼は、子どもの頃から現在にいたるまでずっと、女子(女性)のことを特別視しているのです。
ということは、あなたの彼は、あなたのことを「特別な存在、かつ、崇め奉る対象」として見ている、ということです。
あなたがいかに彼氏と対等に交際していようと、また、いかに彼と仲が良かろうと、そういうこととはまったく独立に、彼は「彼女=超特別な存在」とか、「彼女=あこがれのおっぱいとお尻を持っている存在」とか「彼女=崇拝に値するほど<すごい>存在」などと思っている、ということです。
「すごい人」のことを、わたしたちはふつう、そう簡単に褒められないですよね?
たとえば、すごく立派な誰かのことが好きな場合、その人に「あなたの〇〇は立派ですね! すごいっすね!」などと「上から目線で」ふつうは言えないでしょう? ふつうはすごい人を前にしたら緊張して、手も足も出ないでしょう?
彼女に対する彼の態度もおなじです。彼は「すごい人」を前に、じつは緊張していて、だから褒めることができないのです。
むろん、褒めたほうがいいと彼はわかっているんですよ。言うまでもなく、彼女のことをきれいだとか、かわいいとかと思っているんですよ。
でも「気安くそう言ってはいけないように感じている」のです。なぜなら先に言ったとおり、彼にとって彼女とは崇め奉るべき存在だから。
空気を吸うかのごとく女性を褒める男性とは
女性や恋愛をあまりに特別視しすぎているから――これが、日本人男性が彼女のことを褒めない理由です。
イタリア人男性は? 空気を吸うかのごとく、水を飲むかのごとく女性に接し、恋愛という行為をしていますね(偏見かもしれないけど、でも一般論からはそう言えると思います)。
あなたの彼氏も、空気を吸うかのごとくあなたに接し、恋愛という行為を楽しめばいいのに、と思いますか?
でも日本では、そういう男はチャラ男と呼ばれているのではないですか? 「今日もきれいだね」と、「今日は」ではなく「も」と、「正しく」言える男性のことを、チャラいとか、口から生まれてきたとか、みんなに対して同じことを言っている信用の置けない男などと評する女性って多いですよね?
このような世間の見方や女性の評価も、彼女のことを褒めない男を増殖させている一因であるはずです。
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