現在、放送中の注目のドラマ『サイレント・ヴォイス』(テレ東系)をご存知ですか?
主人公は刑事であり、嘘を見破るプロの楯岡絵麻(栗山千明さん)。嘘をつく一瞬前に大脳辺縁系の反射が肉体に現れる、わずか0.2秒の「マイクロジェスチャー」を読み解いて事件の核心に迫る、行動心理捜査官です。
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心は行動に現れる
嘘を100パーセント見破ることはできるのでしょうか。行動心理学を応用すると、100パーセントとまではいかずとも、かなりの確率で把握できるようになるのは確かです。例えば、ドラマの第1話『Yesか脳か』で、楯岡は3段階に分けて相手の行動を読み解いています。 言葉以外の情報をもとに相手の心情を読み取るのが、ノンバーバルコミュニケーション。仮に体に痛いところがあると、人は無意識にそこを手で押さえたり、たたいたりしますよね。これは「手当て療法」と呼ばれるもので、違和感がある場所に触れて癒そうとしているのです。 相手が腰に手を当てていたり、トントンしていたりしたら「痛いのかな?」と察することができます。つまり、人は無意識にこのノンバーバルコミュニケーションを行っていて、気をつけて観察すれば、その心理をある程度読み解けるのです。 こちらは、ほんの一瞬だけ現れる身体のしぐさで「微表現」とも言われています。思考をつかさどる「大脳新皮質」によって嘘をついても、感情をつかさどる「大脳辺縁系」が正直な反応をしてしまうのです。 ドラマには、崎田博史(佐伯大地さん)が質問に対して首を横に振って否定するけれど、一瞬だけわずかにうなずくシーンがありました。「大脳辺縁系」によって無意識に正直な反応をしたのです。楯岡はそれを逃さず、嘘を言っていると見破ります。 人は嘘をつく緊張感や不安を紛らわそうとして、自分の気持ちを「なだめる行為」を無意識に行います。崎田の場合は「唇をなめる」でした。 このような「なだめ行動」は無意識がゆえに、自然とパターン化されます。ですが、それがたまたま発生したものなのか、特定の心理関係なく発生する個人のクセなのか、見極めが必要です。
【第1段階】ノンバーバルコミュニケーション
【第2段階】マイクロジェスチャー
【第3段階】なだめ行動
マイクロジェスチャーは、専門の教育を受けた人でないと、とても見極められません。けれど、ノンバーバルコミュニケーションの知識があれば、素人でもある程度相手の心理状態に迫ることはできます。
今回は、嘘をつくときや後ろめたいものを抱えているとき、人はどんな行動をするのか、について解説しましょう。
嘘をつくときどんな行動をするのか
緊張や不安を抱えているとき、私たちはよく次のような行動を取ります。 身構えているときのしぐさです。 心が不安定になっていると、このような状態になります。 緊張が高まると唾液が少なくなり、無意識に水分を求めるのです。
◎腕を組む
◎落ち着きなく目がキョロキョロする
◎やたらと水を飲む
また、嘘を言っているときは、以下のような行動をしがちです。 不安が高まると、自分の一部に触れて落ち着こうとします。 緊張によって唾液が減るので唇の水分も少なくなり、ペロリとなめてしまうのです。 話を早く切り上げたい、この場から離れたいときに、このような行動をします。 これは人によりますが、嘘に慣れていない人ほど多弁になる傾向が強いのです。心の中を見透かされたくない気持ちから、相手の関心を他に持っていきたくて焦ってしまい、早口にいろいろ語り出します。
◎鼻・耳・髪をさわる
◎唇をなめる
◎足先をパタパタ動かす
◎やたらと多弁になる
まとめ
嘘をついているとき、後ろめたいものを抱えているときのノンバーバルコミュニケーション、ご理解いただけましたでしょうか?
次回の記事では、相手が何かをごまかそうとしているとき、どのような行動をとるのかについて解説します。