20220年2月に公開された映画『Red』。
幸せをつかみたいのにつかめない、そんな「不器用な女性たち」の共感を集める直木賞作家・島本理生さんの作品を映画化、しかも映画だけのオリジナルストーリーとなっています。
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流される女と秘密を抱えた男
村主塔子(夏帆さん)は大学時代、既婚の鞍田秋彦(妻夫木聡さん)と不倫の関係でした。それから10年経ち、2人は再会します。
秋彦は離婚してシングルに、塔子は結婚していました。しかも夫との間に娘が1人いて、夫の両親と同居していたのです。
経済的には何不自由ない生活を送りながらも、塔子の心は窒息寸前でした。マザコンの夫、家政婦のごとく扱われる日々、夫婦生活は皆無…。自分の幸せが何なのかわからなくなったとき、かつての恋人が現れたのでした。
秋彦との関係は「過ち」とわかっている。わかっていても、彼と過ごす時間はありのままの自分で「呼吸」ができる。だから、いけないと思いつつ、彼に癒しを求めてしまう…。
ある雪の夜、2人は別れの予感を抱きながら一緒に車を走らせます。そして、明彦のある“秘密”が意図せず明かされ…。
浮気をする理由
なぜ、人は浮気してしまうのでしょうか?それは人間関係の築き方にポイントがあるのです。
浮気しないカップルの多くは、以下のような関係を築けています。 [1] お互いの役割が明確で、相互扶助ができている
[2] 2人で決めた選択に対して、共同責任の意識がある
[3] 相手への尊敬の念を持っている
[4] 相手の心情を思いやる情緒性がある
このような関係を築けていると「相手を傷つけたくない」という気持ちが働き、もしチャンスがあったとしても浮気に走りません。
しかし、これら4つの要素をまったく築けていない場合…信頼関係はガタガタになってしまいます。塔子の例は、まさにそうですね。
妻としての役割・母としての役割を一方的に押しつけ、女性として愛することも人として尊敬を抱くこともしない夫。
母親の意見に流され、2人で何かを決めてやり遂げるということをしない。これでは、確かに「隙」が生まれてしまうのも無理はないかもしれません。
ただ「隙」ができたからといって浮気していいことにはならないのです。その一線を越える人は(理由はいろいろあったにせよ)、相手との関係改善から「逃げる」という選択をしたわけで。
楽なほうに進んだ結果が「浮気」なのです。
浮気から始まる真実はあるのか?
では、パートナーや恋人と別れて浮気相手と一緒になれたとして、果たして上手くいくのでしょうか。
残念ながら失敗するケースが多いのです。これは「日々ともに生活するパートナー」と「ときどき会って過ごす恋人」とでは求めるものが異なるから。
恋人といえども、他人であることに変わりはありません。今まで生きてきた人生が異なるのですから、他人とわかり合い絆を築くには、多くの時間と言葉が必要です。
ときどき会っている程度なら気づかない、何とも思わないことも、一緒に生活する、あるいは長く付き合うとなると途端にクローズアップされます。
それらをひとつひとつ、お互いが納得できるかたちで片づけていかなければなりません。このような「鍛練」ができない人が、相手を変えたからといってできるようになるわけがないのです。
まとめ
浮気の心理学、ご理解いただけましたでしょうか。
一時の居心地よさを求めて「簡単に裏切れる」人は、結局「簡単な関係」しか築けません。
もちろん恋人や伴侶がいても、他の魅力的な男性に心惹かれてしまうことはあるでしょう。それ自体は、悪いことではありません。
でも、違う誰かと本気で付き合いたいと思うなら浮気などせず、まず自分のパートナーととことん向き合うべきでしょう。それができない時点で、浮気はどこまでいっても「浮ついた気持ち」でしかないのです。
(※2020年02月22日 11:45 公開記事)