1月17日は「今月今夜の月の日」。尾崎紅葉の小説『金色夜叉』の主人公・貫一の台詞が由来となった記念日です。
こちらもおすすめ>>2020年の恋愛・結婚はどうなる?!2020年の運勢・占いまとめ
今回は、男性の愛と復讐を描いたこの作品にちなんで、自分を裏切った女性に対する男性の「リベンジ」エピソードをご紹介しましょう。
『金色夜叉』とは?
まずは『金色夜叉』のあらすじを簡単に。
高等中学校の学生・間貫一には宮という美しい許嫁がいました。しかし、宮は大富豪の跡取り富山唯継に見染められ、愛情よりも富を選びます。
裏切られた貫一は宮を恨み、絶望のあまり冷酷非情な高利貸し…いわゆる闇金業者として手広く商売を始めるのです。
「今月今夜の月の日」の由来となったのは、宮が富山の元へ嫁ぐことを知った貫一が、彼女に言ったこちらの台詞。 「いいか、宮さん、1月の17日だ。よく覚えておくんだ。僕は一生を通して今月今夜を忘れはしない。死んでも忘れないよ。来年の今月今夜になったら、僕の涙で必ず月を曇らせてみせる。もし、月が曇っていたら、貫一はどこかでお前を恨んで、今夜のように泣いていると思うんだ」
いやはや、執念深いというかなんというか…。恋人のことを心から愛し、信じていただけに裏切られたときの憎しみも倍増したのでしょうね。
ちなみにこの小説は、執筆中に作者が亡くなったので未完。もし続きがあったら、貫一は最終的に宮を許すのか…非常に気になります。
ところで、リアルでも貫一顔負けの恨み深い男たちがいるようで…。さて、現代版・貫一の復讐劇とは?
執念が上下関係を変える!
まずは、下着メーカー勤務のアイさん(30歳)が経験した復讐劇。彼女は3歳年下の男性と社内恋愛をしていました。
けれど彼女は、取引先のエリート社員に交際を申し込まれたのです。どちらを選ぶべきか、すぐには決められなかったアイさん、二股をかけた挙句、将来有望なエリートを選択して後輩くんはポイ。
ここからリベンジの始まり。「俺を捨てた彼女を見返してやりたい…」という一心で、仕事に没頭した彼は、とんとん拍子に出世し、ついにアイさんが所属する部署の部長になったのだとか!それ以降、彼女は仕事がしにくくて困っているそう。
宮のように相手の地位や名声に目がくらみ、後先考えない行動をしたばかりに…その代償は計り知れないものになってしまいましたね。
失恋後の変貌は女性だけじゃない
続いてはチホさん(27歳)の体験談。彼女には学生時代から6年間交際していた同級生の彼氏がいました。彼は少々ぽっちゃりさんでしたが、チホさんは「それもまた愛嬌」と思っていたそうです。ところが、行きつけのバーでイケメンと出会い、そちらに乗り換えてしまい…。
それから1年後、元カレと街でばったり出会いました。チホさんにフラれた後、ストイックに肉体改造に励んでいる…と噂に聞いていたカレは細マッチョに変身!今カレよりも数倍カッコよくなっていたのだとか。
思わず「ひさしぶり」と声をかけると「どちらさまですか?」と冷たい返事。「後悔先に立たずとはこのことですね…」とガックリ肩を落とすチホさんでした。
交際中にダイエットを促す一言を彼にかけていれば、今頃は違う結末を迎えていたかもしれません。逃がした魚は大きかった!?
後腐れがないのが一番
貫一が宮に例の台詞を告げた熱海の海岸には、ふたりの像が立っています。
なんと今、この地は恋人たちの恋愛スポットになっているというのですから驚き!
自分たちの目の前で愛を語り合うカップルを、貫一お宮はどのような想いで見つめているのでしょう。いずれにせよ、別れはキレイに後腐れなく…といきたいものです。さて、1月17日の月を見て、あなたは何を思いますか?