数々のWEBメディアで恋愛コラムを執筆し、恋に悩める女性たちを救済してきた恋愛マイスター・ひとみしょう。長年の経験から培った独自の恋愛論で男心を解説します! 出会い、交際、別れ、結婚…などにまつわる“男の本音”をこっそり教えましょう。
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恋愛マイスター・ひとみしょうの男子学入門50
彼がたとえば仕事で悩んでいるとき、彼女として彼のそばにいてあげたいとか、彼の悩みを聞いてあげたいなどと感じたことがあると思います。
そういうときに、彼が「ひとりにさせてよ」と言ってきたら哀しいですよね。「わたしじゃダメなのかな」とか、ひどい場合だと「彼がホントはどんな人間なのかわからない」「彼はホントはわたしのことが好きではないのだろうか」などと考えちゃいますよね。
彼、じつはあなたのことが好きなんです。でもひとりにしてほしいのです。今回はそのへんの男心についてお話したいと思います。
「ひとりにして」と言う彼の心の奥にあるものとは?
男ってわりと過去に生きています。丁寧に言うと、多くの男と、女子の中でも病んでいる人は、過去に生きているんですね。対して、多くの女性は今を生きています。
たとえば、彼が仕事のことで悩んでいる場合、彼は今朝、上司に叱られたことを悩んでいます。今朝起こった出来事とは過去のことです。つまり彼は過去のことを悩んでいる、過去に生きているのです。
あるいは、その悩みが大きくなると、彼は「俺がこの会社に就職したのが間違っていた。第一志望のあの会社に入れていたら……」という悩み方をするようになります。今からはるか過去の「就活時代の俺」のことを、クヨクヨと考えているのです。ようは過去に生きているのです。
ちなみに、病んでいる女子もおなじです。元カレのことを忘れることができないとか、小学生のときいじめられたことを今でも忘れることができないとかというのは、その悩みの大変さを度外視していえば、ようするに過去に生きているということです。
終わったことを終わったこととして、今は今の風を感じて生きていたら、人はそんなふうに悩まないから。
対して、心がそこそこ元気な多くの女性は、そこまで過去にこだわらないでしょ? 仮に意に染まない会社に就職していたとしても「まあしかたないか」と思い「さて、今日は仕事が終わったらインスタ映えするパンケーキ屋さんで女子会!」とか、そうなっているでしょ?
男が過去に生きがちな理由
男が過去に生きがちな理由はいくつかあると考えられますが、ひとつには、男の価値観が相対的にできているということが言えるように思います。
たとえば、同期が自分より先に出世した場合、すごく落ち込む男がいます。彼女が「同期が課長になったって別にいいじゃない。課長手当って5000円でしょ? そんなお金べつにどうでもいいじゃない」と言っても、彼はいつまでも悩んでいる、みたいなケース。
彼は周囲の人がどうであろうと、自分がこの仕事をしたくてやっている、とは思っていないんですよね。そういう絶対的な価値観がないから、彼は肩書きにこだわるのです。
肩書きって、それをもらった瞬間から過去のものでしょう? 今、たとえば課長なら課長にふさわしいふるまいをするというのが「今」であって、肩書きそのものは過去にもらったものでしかないのですよ。
彼と一緒にしあわせになりたいのであれば
つらいとき、「ひとりにして」と言う彼は、あなたのことが嫌いなのでありません。自分の過去と、心の中で激しく葛藤しているのです。
なにかと葛藤しているときって、きっとあなたも、ひとりにしてほしい、そっとしておいてほしいと思うでしょう。彼氏に「悩み、聞こうか?」と言われても「あとにして」と思いますよね。
心がそこそこ健全なあなたは、そこまで頻繁になにかについて激しく悩むことがないと思うけど、相対的な価値観に生きている男は、わりとよく激しく悩みます。つまり、わりとよく自分の過去とたたかっています。
そんな彼と一緒にしあわせになりたいのであれば、今を今としておおいに楽しむことを、彼女であるあなたが、彼に教えてあげる必要があります。さもなくば、彼は若くしておっさんになってしまうからです。
過去の栄光にすがりつき、一度手にした権力は、なにがあっても死ぬまで離さないのがおっさんです。つまり、おっさんは過去に生きていて、今の「今性」に気づいていないのです。
彼におっさんになってほしくないのなら「ひとりにして」と言う彼の腕を強引に引っ張って、おいしいものでも食べに行くべきです。おいしいと感じるのは「今」だから、おいしいものを食べるだけで彼は過去をつかの間忘れることができ、救われた思いがするのです。
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