よく言えば真面目、悪くいえば融通がきかない。軽やかに生きていたいと思うのに、アレコレ考えすぎて一歩も動けなくなる。そんな不器用な自分を抱えている人は、案外多いのでは?
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多様性の時代とはいっても、自分をさらけ出して生きている人などほとんどいません。誰もが自分らしく生きる術を探して、悩みながら進んでいるものです。
信頼の裏側にあるもの
7月26日にスタートしたドラマ『これは経費で落ちません!』(NHK)の主人公・森若沙名子(多部未華子さん)も、そんな女性のひとり。経理部に所属する沙名子は、アラサー独身女性。「何事もイーブンに生きる」をモットーに、日々、経理審査に勤しんでいます。
この領収書は本当に「仕事」なのか、私用の「デート」ではないのか…。経費精算を通して、彼女は「ワケありの人間関係」に気づくのです。彼らに、どうアプローチすればイーブンな関係になるのか…そんな沙名子の戦いが、コミカルに描かれたオフィスドラマになっています。
何事もきちんとしている人は、他人から信頼されやすいのです。だから一見すると、誰とでも良好な関係を築いているように見えます。
でも、当人は「不思議な息苦しさ」を感じたり「理由のない孤独」に苛まれていたりするもの。それはなぜでしょう?今回は、真面目な人がハマりやすい「認知のゆがみ」について解説します。
完璧主義が抱えるイラショナル・ビリーフ
あなたは毎日、部屋の掃除をしますか?できればいいのですが、他にもやるべきことがあるから、さすがに毎日きっちり掃除するのは難しいですよね。
例えば、週一回であったとしても、あえて散らかさなければ十分にきれいです。でも、完璧主義の人は、そう思いません。なんで毎日掃除できないんだろう?私はダメな人間だ…。などというふうに自分を責めます。
これは「~でなければいけない」との思い込みがあるから。「~ができないと最悪の事態になる」という不安を抱えながら、目標を立てます。一般的に見てそれは「高いハードル」であることが多く、実行が難しいのです。にも関わらず、「できて当たり前」と思ってしまいます。
もしできなかったとしても致しかたない、といえることがほとんど。それで「人から嫌われる」「社会的信用を失う」といった事態にはなりません。しかし、完璧主義の人は心に生まれる不安を拭い去れず、「ちゃんとしなければいけない」と自分を追い込むのです。
このような強迫性ともいえる認知のゆがみを、心理学用語で「イラショナル・ビリーフ」といいます。
理想の女性から寄り添える女性へ
「白か黒か」「全か無か」。そんな二極で全てを整理できたら、すっきりシンプルです。でも、現実はそうはいきません。特に恋愛は、シンプルになりきれないケースばかりといえます。
完璧主義の人は中間的な評価が苦手で、なんとかこの二極におさめようとしがち。「理想の女性にならなきゃいけない」「そうしないと付き合う価値がないと思われる」と考え、不安を抱え込んでしまいます。
重要なのは「完璧な理想の女性」になることではなく、「相手の歩調を合わせられる女性」になること。「こうしなければいけない」という思い込みは捨てて、そのときどきの最適を見つけていくのが大事。もし見つけられなかったとしても、あなたの価値が下がるわけではありません。
そこを見誤らないようにすれば、「認知のゆがみ」から解放されるでしょう。
まとめ
真面目な女性が陥りやすい「認知のゆがみ」を、ご理解いただけましたでしょうか。
世の中、枠や型にハマらないことばかり。完璧を求めるのではなく、適切なバランスを求める。そういう思考に少しずつでもシフトしていきましょう。
完璧さに価値があるのではなく、あなたが幸せを感じられることに価値があるのです。そこを忘れないでくださいね。