最近、ちゃんと笑っていますか?お腹の底から笑う機会ってなかなかないなぁ…なんて感じなら、落語を聴きに行ってみてはいかがでしょう。
こちらもおすすめ>>暴走族総長から落語家に!~「真っ直ぐな男」落語家・瀧川鯉斗
落語?それおじさんの趣味でしょ!?と思いました?そんなことはありません。落語好きの女性って結構多いし、演目自体も、意外と女性が共感できるものがいっぱいあるんですよ。例えば、恋愛要素が強くてキュンキュンしちゃう落語も!
ピュアな純愛にときめく
◎崇徳院(すとくいん)
商家の若旦那が茶店で出会った美しい娘に一目ぼれ。恋の病にかかって寝込んでしまいます。そんな若旦那のため、幼なじみの男が娘を探して東奔西走。少ない手がかりをもとに探していたら、同じく恋の病にかかった娘の父親から「若旦那を探せ」と命じられた男と遭遇し……。若い男女の純愛ドラマを、おバカな江戸の町人がドタバタかき回すコメディです。
◎紺屋高尾(こうやたかお)
まじめな染物職人が、花魁道中を見て太夫に恋をします。なんとか会いたいと思うものの、太夫は座敷に呼ぶだけでも十両かかる超売れっ子。それを聞いた職人は三年間、一心不乱に働いてお金を貯め、お大尽のふりをして吉原へ。でも、だまし通せるわけもなく、身分を明かしたうえで一途な想いを打ち明け……。ピュアで不器用な恋心を描いたこの噺は、どこか『電車男』を思い起こさせます。
女性が積極的!なラブストーリー
◎宮戸川(みやとがわ)
遊んで帰りが遅くなり、家を閉め出された半七と隣家のお花。二人は往来でばったり会い、半七が「叔父の家に行く」と言うと、お花は「私も泊めて」と無理やりついて行きます。早合点した叔父は夫婦にしてやろうと二人を二階に上げ、梯子段を外してしまいました。一つの布団に入った二人が眠れずにいると、雨模様になり雷の音が。怯えたお花は半七にしがみつき……。女子がちょっと積極的に仕かける様子も楽しめる噺です。
◎紙入れ(かみいれ)
小間物問屋の新吉は、得意先のおかみさんから「今夜は旦那が帰らないので遊びに来て」という手紙をもらい忍んで行くと、いい雰囲気になったところで旦那が帰宅。危うく裏口から脱出しますが、紙入れ(財布)を忘れてきたことに気づきます。しかも、その中にはおかみさんの手紙が!翌日、恐る恐る様子を見に行くと……。肝の据わったおかみさんと間抜けな旦那、気弱な間男、3人のやり取りはかなり笑えます。
一人もいいけど、デートもおすすめ
サクッとあらすじを書いてみましたが、どれも面白そうだと思いませんか?落語には、このように恋愛要素の強い演目もたくさんあるし、それ以上にダメ男が登場する噺が多くていろいろと身につまされます。
でも、考えさせられる部分がありつつも大爆笑できて気持ちがいいので、とにかく生で聴くのは本当におすすめ!寄席や落語会に一人で、友達と、もしくは好きな人と……足を運んでみては?
夏は浴衣を着て落語デートをするのもいいかもしれませんね。気になる彼に「聴いてみたいんだけど、興味ない?」と声をかけてみたり。「落語?大好き!」という男性はもちろん、「行ったことないけど、気になってたんだよね」という人も気軽にOKしてくれそうです。
話題の落語家さんの昇進ラッシュ
2019年は、注目の落語家さんが続々と真打ちに昇進する年だったりもします。5月には落語界No.1イケメンの呼び声が高い瀧川鯉斗さんが昇進。塩系イケメンの柳亭小痴楽さん、飄々とした味わいで人気の柳家わさびさんは9月に昇進するそうです。
寄席で「これは」と思う若手落語家さんを見つけたら、自分の推しとして応援するのもあり。駆け出しの頃に仲間内で開く落語会は、お客さんがほんの数人ということもあるので、あわよくば顔を覚えてもらえる可能性もあります。
その落語家さんが前座から二ツ目、真打ちへと昇進していく様子を見守るのは、育ててる感を味わえて、また違った楽しみ方ができるでしょう。
勢いのある若手の落語も、名人と言われる師匠の老練の技も、どちらもそれぞれ魅力的なので、いろいろ聴いてみていただけたらと思います。
最近は、女優としても活躍する春風亭ぴっかりさん、ミスID2016特別賞を受賞した林家つる子さんをはじめ、かわいい女性の若手落語家も増え、女性落語家さんだけが出演する落語会なども開かれています。
いきなり寄席に行くのはハードルが高い、という場合は、そういう所を覗いてみるのもいいかも。ぜひ、自分らしい楽しみ方を見つけてくださいね!