1月に始まったドラマ『後妻業』(フジテレビ系)をご存知ですか?
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『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(日テレ系)の人事部長、『あなたには渡さない』(テレ朝系)の料亭の女将など、最近は凛とした女性を演じることが多かった木村佳乃さんが、今度は、コッテコテの悪女を演じています。
なんと富裕層の男性の後妻となり、夫の死後に多額の遺産を手にする“後妻業”の女役です。
自信がある人ほどだまされやすい
大阪の結婚相談所「ブライダル 微祥」の社長・柏木亨(高橋克典さん)と手を組み、武内小夜子(木村佳乃さん)は“後妻業”で荒稼ぎしていました。
資産家の中瀬耕造(泉谷しげるさん)とお見合いして結婚、遺産公正証書を作らせます。あるとき耕造が倒れ、耕造の子どもたちに、小夜子の存在が明らかになるんです。
次女の朋美(木村多江さん)は疑いを抱き、探偵を雇って小夜子の身元を調べるのですが…。
世の中、明らかにうさんくさい相手に心を許してしまう人って意外と多いんですよね。
傍から見たら、自らだまされにいっているようなもの。どうして気づかないんだろう、と疑問に思ったこともあるのでは?
実は心理学的には「自分は決してだまされない」と思っている人ほど、うっかりだまされやすいのです。今回は、だまされる人が持つ「3つの傾向」をお教えします。
だまされる人の「3つの傾向」
【1】フレーミング効果にとらわれる
例えば
A:「100人受けて10人が失敗した手術を受けますか?」
B:「成功率90%の手術を受けますか?」
AとBはいずれも同じことを言っています。
両者のうち、みなさんが手術を受けようと思うのはどちらでしょうか?
間違いなくBのほうですよね。
たとえ同じ内容でも、表現によって受け取り方が異なることを「フレーミング効果」と言います。
そして、上記の例で言うと、実は「手術」という枠(フレーム)によって条件が限定されています。もしかしたら薬で治るかもしれないし、手術にこだわる必要はないのです。
このようにフレーム効果にハマってしまうと、それ以外の選択肢がなかなか思い浮かばなくなります。
【2】パターン化の落とし穴にハマる
「二度あることは三度ある」と言いますが、人間は何度か同じことを繰り返すと脳がそれを学習し、勝手にパターン予測をするんです。
例えば、過去を引きずるあまり、男性に対して心を開けずにいる女性がいたとします。でも、楽しかった思い出をよみがえらせてくれるような男性と出会ったら…。ろくに人間性を知りもしないのに、全面的に信頼を寄せてしまうんですね。
経験はあくまで参考にするべきもので、それを根拠に未来を保証することはできません。そのことを忘れると、合理的な判断ができなくなってしまうのです。
【3】思い込みのバイアスが強い
「私はだまされない」と豪語している人で特に多いのが、このバイアスです。今までの人生で積み重ねた経験やノウハウ、常識や価値観に絶対的な自信があるため、「自分はだまされない」という確証を持っています。
例えば、統計やアナリストを通して出た客観的なデータであれば、信頼に足るものと言えるでしょう。でも「今までこれでうまくいったから」とか「こうすれば大概なんとかなった」というのは、結局のところ「主観的な思い込み」にすぎないのです。
厄介なのは、こういった人は柔軟性に乏しくなかなか思い込みを捨てようとしないこと。そんな頑固さが、ただだまされるだけでなく、さらなる泥沼にハマってしまう要因になるのです。
まとめ
だまされる人の3つの傾向、ご理解いただけましたでしょうか。
人を疑いすぎるのはよくないのですが、一方で自分の認識力を過信するのもよくありません。
一度立ち止まって、客観的事実のみで状況整理してください。そこから、見過ごしていた真実が浮かび上がってくるかもしれませんよ。