一目ぼれから始まる恋はまれ。大概は「ちょっといいな」程度の気持ちからスタートするのでは?
その一方で「なんだか苦手」というマイナス印象からスタートして恋愛に発展するケースも少なくありません。
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キアヌ・リーヴスとウィノナ・ライダーが主演を務める映画『おとなの恋は、まわり道』で描かれる恋愛は「マイナス」どころか「どマイナス」からのスタートです。
初見は当てにならない
イケメンなのに恋に臆病な“ヘンクツ男”と運命の恋を信じられなくなった“ヘリクツ女”の二人は、知り合いの結婚式に参加するために空港を訪れます。
初対面で口論を繰り広げる二人。一緒にいたくないと思いつつ、なぜか空港・ディナーの席・ホテルの部屋とずっと隣同士。ところが、ひょんなことから共通点を見つけて事態は思わぬ方向へと進んでいきます。
単純に考えたら、よっぽどのことでもない限り、マイナスの印象をプラスに、それも恋愛感情に変えるのは困難に見えるかもしれません。
でも、実際に恋愛に発展する人がいるのはなぜでしょうか?今回は、恋愛が育つ過程を心理学的にひも解いていきます。
恋愛は6段階によって構成される
人は6つの段階を経て、愛を育みます。
[1] 注意を惹かれる
知り合ったばかりの段階ではお互いによく知らないので、第一印象以上の情報がありません。ここで「好意的印象」ではなく「嫌悪的印象」を抱くこともあります。プラスであれマイナスであれ、その他大勢には感じえない突出した何かがある。それが「注意」です。
まったくの無関心では恋愛の芽は育ちませんが、何かしら心にかかるものがあれば、いずれ恋に発展する可能性は十分にあります。そのため、「関心」ではなく「注意を惹かれる」というのがファーストステップなのです。
[2] 共感的理解と共鳴的行動
人は、自分と似たような思考を持っていたり、言動をしたりする人に親近感を覚えます。
最初は仲間意識程度だったものが、やがて「彼とでないとわかりあえないものがある」という自覚とともに、特別な親和性を醸し出すようになるのです。
[3] 執着
自分にとって相手は「大事な存在」といえますが、相手にとって自分は?
もしかして、世に多くいる女性のひとりでしかないのかも…。そんな不安を感じると「一緒にいたい」という気持ちが、「彼を離したくない」との想いに変換されます。
大概「好き」と自覚するのはこのあたり。別の女性が、自分にとって代わってしまうような不安が生まれ、執着の中に恋を見出すのです。
[4] 内閉的世界の共有
運動会などで二人三脚をするとき、最初はちぐはぐでも、やがて二人だけの歩調が生まれますよね。同じように、本音で語り合ううちにお互いにしかわからない会話が紡がれていきます。それが「内閉的世界」です。
[5] 信頼関係の構築
小さな衝突を乗り越え、いい面も悪い面も知り、本音を理解する。本心を語ってもそばにいてくれる。
そんなふうに思える存在はとても貴重ですよね。他の人とでは築けない絆があると思えたとき、カップルは信頼で結ばれるのです。
[6] ベストパートナーとしての精神的成長
付き合い始めの頃は、完璧なパートナー同士ではありません。歯車が回転しながら互いに削られるように、カップルも時の経過とともに「かど」が削られていきます。
二人の幸せを追い求めながら精神的に成長していく中で、ベストパートナーとして磨かれていくのです。
まとめ
恋愛過程の心理学、ご理解いただけましたでしょうか。
ちなみに「束縛」は恋愛過程にはありません。好きだから束縛しているのではなく、不安になりたくない自己都合を相手に押しつけているだけ。誤解されがちですが、その根底にあるのは「愛情」ではなく「自己愛」です。
恋愛感情があれば我を押し通していいことにはならないので、愛情とわがままはしっかりと切り分けましょう。それが大人の「恋愛」というものです。