2018.09.19

「実は五股だった」たくさんの愛を育む男と、彼に恋した女心の春夏秋冬

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「実は五股だった」たくさんの愛を育む男と、彼に恋した女心の春夏秋冬

様々な女性に恋をして、同時進行でみんなに同じくらいの愛を配れる男性というのが稀にいます。
日本では悪者になるけれど、世界には一夫多妻制があるくらいなので、もしかしたら本能に基づいているのかもしれません。

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日本にいながらにして、そんな男性を好きになってしまった女性は、常に涙が流れる寸前の状態ではないでしょうか。

季節のように移ろう女心は大丈夫?昔、まさにそんな男性と恋仲になったことがあります…。

出会いの春

当時わたしは銀座のクラブでホステスをしていました。若い男性が来店することは滅多になかったのですが、その日は奇跡的に、眩(まばゆ)いばかりのルックスを持つ若い男性が、接待で偉そうな年配男性のグループに混ざっていました。

わたしは彼と離れた席に座っていたのですが、ひょんなことから会話をして、連絡先を交換することに。その場限りだと思い、連絡が来ても来なくてもどうでもいいと感じていました。

三日後、知らない番号から何回か着信があり、しつこいので折り返すと例の眩い彼でした。
その日から、毎日電話が来て話すのが日課になりました。そして、電話での会話はとても楽しかったのです。

はじまりの夏

一ヶ月ほど経って、ようやく食事に行く予定がつきました。レストランに行き、楽しい会話をしてお酒も進んだのですが、彼は決して手を握ったりはしませんでした。
ただ、椅子を横にくっつけて楽しそうに無邪気に笑っていました。

眩しくて、まともに目を開けていられなかったわたし。思わずドキドキしてしまいます。
初々しいデートに、うっかり手が触れただけで、恥ずかしくて猛スピードで手を引っ込めてしまうほど。

何回かデートをして、やっと手をつなぎました。夏祭りの帰り、手のひらに「すき」と書かれ、赤面したのを思い出します。

後ろから抱きしめられ、「大好き」とロマンチックに言われたのに、恥ずかしさが勝り、ヘラヘラ笑うことしかできなかったり。ちょっと気持ち悪い女だったに違いありません。

別れの秋

こんなにたくさんデートしていて、これからもっと楽しいはずと期待していた矢先でした。

秋のお祭りの帰り、「名古屋に転勤が決まった」。その一言は、別れの宣告なのだとすぐにわかりました。
秋なのに、まだ暑いからと気合を入れて着た浴衣が虚しく感じられます。

わたしは何も言えなかったのですが、コンビニで売れ残っていた花火を買い、最後に線香花火をすることになりました。

別れる時、お互いに背を向いたまま「いっせーの!」で歩こうと彼。その時「ん?なんかこれ見たことあるぞ」と思ったのですが、それはまあいいでしょう。今は別れの時なのだから。

気になって後ろを振り返ったけれど、彼は振り向いていませんでした。わたしもズンズン進んだら、突然涙が出てきました。

もうだめだ。わたし大好きだったんだ!と気づき、思いっきり振り返ります。首がもげるほど勢いよく振り返ったので、首を痛めたのも覚えています。

彼はやっぱり振り向いていませんでした。
そして「これはまるで東京ラブストーリーのラストシーンじゃないか!」と気づいて、人目もはばからず泣きながら笑いました。

ショッキングな冬

師走に入ってすぐに、彼からひさしぶりに着信がありました。
三ヶ月ぶりの連絡。そのくらい経つと、いい思い出として気持ちはすでに落ち着いていました。

ところが、彼の言葉は腰が抜けるような内容でした。
「実はあの時、五股だったんだ」
もう終わった恋で傷つくことになるとは、新しい展開です。

一応、聞いてみると「ウブだったわたしに興味がわき、他の女性たちのようにすぐに自分に惚れると思ったら、リアクションがよくわからない。よくわからない上になかなか進展せず、逢えない日があると寂しくて誰かと一緒にいたくなっちゃった」とのこと。

他の四人とは体の関係もあり、みんなと満遍なく会っていて、転勤先まで会いにくる子もいたという彼。みんなを同じくらい好きなのですが、ここにきて自分はいったい何がしたいのかわからなくなったそうです。

そんなのわたしにわかるわけがありません。「大好きだった」想いは決して言わないでおこうと固く誓いました。

優しいけど危険すぎる男

どうやらこういったタイプの男性には、女性たちがその性格を理解して、他に女がいてもいいからつながっていたいと思わせる何かがあるのでしょう。

もしかしたら、ものすごい床上手マンなのかもしれません。
あるいは「人たらし」なのかもしれないけれど、どうやらあまり女性には恨まれないようです。

実際わたしも、初々しいトキメキをもらったので、立腹はしませんでした。

でも、ズルズル関係を続けるには危険な相手です。優しすぎるのか何も考えていないのか、結婚はせずにきっとこのまま満遍なく女性たちを愛し、関係を続けるでしょう。

わたしは彼の問いに「全員と関係を断つべきだ」と伝えました。
「おまえならそう言ってくれると思ったよ。ありがとう」
そう言って彼は満足そうに電話を切りました。

あれからもう何年も経ちました。大人の女性は男性よりも懐が深い恋愛をするもの。つらくて、他にも女性がいることで燃える人もいることでしょう。

でも、こういった恋は男性も女性も着地できません。現に張本人の男性が自分を見失っていたのだから。

本当の意味でたくさんの愛を操れる男なんて、どこにもいないのかもしれません。

ライタープロフィール

夏目 詩子
1980年生まれ。 国際薬膳食育師3級保持。 出張料理人として活動するものの、あまりにも方向音痴がひどく、活動休止。 現在は身近な薬膳を生かした簡単レシピを提案しつつ、たまに恋愛コラムも執筆するライター。
Instagram:utakonatsume
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