7月25日に、アラサー男女の本音の恋愛を描くラブコメ映画『結婚まで1%』が公開されました。
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アンナとウィルは恋人で、お互いに初めてお付き合いする同士。二人はアンナの30歳の誕生日を目前に控え、なんとなく結婚を意識するように。
ただ友人たちに「他の恋を知らないままでいいの?」と聞かれ、迷いが生まれます。そして愛情を確認するため、一度だけ浮気してもいいことにするのですが…。
浮気は愛情確認にならない?
アンナとウィルは「愛情確認」のために他の異性と関係を持つことにしますが、果たして違う誰かと一線を越えることが「愛情確認」になるのでしょうか。
例えば食の好みでいえば、フレンチやイタリアンを堪能しても、やっぱり和食が一番好き、という結論に達することはあります。
でも、男女の性愛というのはお互いがよっぽどドライじゃない限り、こんなにシンプルに収まることはありません。
これは、男女で「嫉妬」の質が異なるからです。今回は「嫉妬」という要素を通して、男女の性愛における違いを解説していきます。
違いを生み出す要因(昔)
「嫉妬」の質が異なるのは、身体的な違いが原因です。
女性は自身の体で子どもを産み育てますから、自分の子どもかどうか、疑う余地がありません。しかし男性は、女性が浮気をして違う男性の子どもを産んだとしてもわからないですよね。
そのため「自分の子どもであるという確信」を持てなくなるのは困る、という理由から女性が浮気することを嫌うのです。
一方、女性は、産んだ子どもを育てなくてはいけないため、安定的な経済力の確保が必要です。
パートナーの男性が浮気をして、万が一、浮気相手が子どもを産んだ場合、自分の子どもを十分な環境で扶養してもらえない可能性が出てきます。
それどころか、もし子どもを産んでいない女性だったら、浮気相手にパートナーを取られて離縁されてしまうことも。一般的に女性は男性より現実的なので、自分の生活がかかっている分、浮気に対して潔癖になるのです。
とはいえ、これは自立した女性が圧倒的に少なかった昔のこと。今は男女のあり方が変容し、嫉妬の質も変わってきています。
では、現代ではどうなっているのでしょうか。
違いを生み出す要因(現代)
現代は、「見捨てられ不安」を抱えている男性が多くなっています。
そのため自分の子どもを確実に残したいからではなく、捨てられて一人になりたくないから浮気してほしくない、と捉える男性が増えているんです。
一方、女性の場合、今は経済的に自立している人が増えて夫婦共働きが当たり前ですから、男性の経済力への執着が昔より薄くなっています。
その代わり、「恋愛」を「自己肯定」の材料にする人が多くなりました。
パートナーの男性が浮気して違う女性に心が向かうと、自分を認めてくれる存在を失ってしまい、自己アイデンティティを保てなくなる。
自分がそうなってしまうのが怖いから浮気を許さない、というふうに理由が変わってきているんですね。
昔と比べて、今は男女ともにこのような「恋愛依存体質」が多くなり、依存先を奪いそうな相手に「嫉妬」するようになりました。
だからたとえ「お試し」だとしても、浮気は「愛情確認」どころか拠りどころを失うリスクが高まる「危険な行為」なのです。
不安は関係を破壊し、人によってはパートナーや自分を傷つけてしまうなんてことも。
このように、「浮気」は決して「愛情確認」にはなりえないのです。
まとめ
男女の性愛の心理学、ご理解いただけましたでしょうか。
大前提として、恋愛は「相手を愛する」ことであり、「自分を愛する」ことではありません。
そのため「愛情確認」をするのであれば、より深く相手を愛して、自分の心がさらに満たされるかどうかを見るべきです。
他者を巻き込む「浮気」でなければ愛情確認できないと思っている時点で、「恋愛以前の問題」といえるでしょう。