『隣の家族は青く見える』(フジテレビ)が、最終話に向けて加速していますね。
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舞台はコーポラティブハウスという集合住宅です。主人公の深田恭子さんと松山ケンイチさんが演じるのは、子どもが欲しいけれどなかなか授からない夫婦。
ほかには子どもを望まない女性とバツイチ男性のカップル、理想の家族像に固着する妻と仕事を辞めた夫、子どもを持ちたいゲイカップルなど、多種多様な問題を抱える人々の恋愛模様を描くドラマです。
比較しているのは隣の芝生じゃない
今までのドラマと異なるのは、「不妊症」「妊活」をテーマとし、家族としてのあり方を描いている点です。
深田恭子さん演じる五十嵐奈々は、「タイミング法」「人工授精」「体外受精」といった方法を試し続け、毎月リセットされてしまうたびに落ち込みます。
そんな奈々をどう支えればいいかわからず夫の大器も悩み、「自分は夫としてダメな人間なんじゃないだろうか」と自信を失い、カウンセリングに通っていました。
それでも子どもが欲しい二人は、何度もやめようかと迷いつつも「後悔しないため」に、お互いを鼓舞しながら「妊活」へと取り組んでいきます。
「妊娠」は夫婦にとって大きなイベントのひとつなので、なかなか授かりにくい人はほかの家庭を見て落ち込んでしまうときがあると思います。
これは何も「妊娠」だけでなく、今特定の相手がいない女性が結婚しているカップルを見て落ち込むこともあるでしょう。
でも実際に見ているのは、実は「隣の芝生」じゃないんですよね。違うカップルを通して「理想自我」を見ているに過ぎないんです。
自我へのこだわりが強い人が陥りやすい穴
「理想自我」とは、「こうありたい自分の姿」を意味する心理学用語です。
誰でも対人的あるいは社会的に自分はどうありたいかを考え、理想とする姿を思い描くことがあるでしょう。
大概は、理想通りとはいかないですよね。
特に恋愛関係は自分ひとりだけで築けるわけではないので、なおさら理想通りとはなりにくいもの。
だから誰しもある程度のところで妥協しつつ、向上できるところは努力を重ねていき、自分なりの関係作りをしていきます。
ただ、中には、こだわりが非常に強くて理想への執着が激しすぎる人っているんですね。
そういう場合、「理想自我」と「現実自我」のギャップに落ち込んでしまい、自己批判してしまったり不安感や抑うつ感に苦しんだりします。
「理想を追い求めている」と聞くと向上心が強いように思えますが、自我への想いが強すぎるというのは、いわゆる「自意識過剰」の状態なんです。
自分との付き合い方を見失うと、他人との距離感もわからなくなり、関係が悪化する原因となってしまいます。
自分との付き合い方とは?
自意識過剰な人に多いのは「完璧主義」です。理想通りの自分じゃなきゃいけない、みんなと同じことができてないとダメだ、という思考にとらわれてしまいがち。
それが結果的に自分の首をしめ、現実との乖離に苦しむことになります。
「完璧」なんて、誰にとっても無理。自分なりにひとつひとつ積み上げて、可能な範囲で進んでいくことしかできないのです。
そのため、一旦「理想への想い」をリセットし、「現実にできること」をリストアップしてひとつひとつトライしていきましょう。
そのように「実現の実績」を積んでいけば、自分らしさを取り戻すことができます。
まとめ
隣の芝生を見て落ち込みがちな人に必要なこと、ご理解いただけましたでしょうか。
「理想自我」に固執するあまり、相手の存在がおろそかになるのが一番いけないことです。
人間関係は一人では築けないのですから、「最高の自分」ではなく「二人の幸せにとって必要な自分」でいられるよう、足並みを揃えていく方向に意識をシフトしていきましょう。