「おとなしい」と「おしとやか」が異なるように、「親しみやすい」と「ガツガツしている」は違います。なんとなくわかるものの、線引きが難しいですよね。
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どこまでいっていいのかわからない…気になる人と仲良くなりたいけれど、不快に思われたくない。
そんな想いにとらわれて「恋愛ニート」になっているあなたに、心理学を応用した「さりげないアプローチテクニック」をお教えします!
人間はNOを覆せない生き物
例えば、あなたが「よく知っている」と思っている事柄があったとしましょう。
それについて友達と話していたら、自分が認識している知識とは異なる内容を展開してきたので、「それは違うよ、こういうことなんだよ」と説明するものの相手が納得しません。
しかし、だんだんと相手の言い分が正しいような気がしてくるのですが、ハッキリ否定してしまった手前、なかなか矛を収めることができない…。そんなふうに、悶々とした気持ちになったことってありませんか。
一度「NO」と言ってしまったものを覆すのは、自尊心が許さないから難しい。「正しくあること」より「自尊心を傷つけないこと」に固着してしまうんですね。
イエス・セットでNOと言わせない
逆に「YES」が言いやすい状況だと、普段だったらYESかNOか迷うようなときでも、即断で「YES」と反応しやすくなります。
例えば、そんな親しい間柄じゃない人にいきなり「一緒にご飯に行きましょう」と誘われても、あまり前向きに考えられないもの。
やんわりお断りしてしまい、先に述べたとおり、それを覆すのは容易ではなくなってしまいます。
では、あなたが好きなミュージシャンがいたとして、そのミュージシャンの話でおおいに盛り上がった後でご飯に誘われたらどうでしょう。
楽しんで話したから断りづらく、OKするほうに心が傾くのではないでしょうか。
これはミュージシャンの話を通して「そうですね」「わかる」といった肯定の言葉を繰り返し言い続け、そのせいで「NO」が言いにくい、「YES」が言いやすい状況になっているからなのです。
認知心理学の「一貫性の原理」
人は同じ行動を繰り返すと、連続してそれをやりたくなる生き物です。このような心理を、認知心理学で「一貫性の原理」と呼びます。
相手が心から「YES」と思ってそう答えられるような質問を繰り返し、最後に本当にOKしてほしい質問をぶつければ「YES」を引き出せるわけです。
自明な質問を続けることで最終的に大きな要求を通す、このような「一貫性の原理」を利用した会話テクニックを「イエス・セット」といいます。
マイナス一致効果
相手が「YES」と言いやすい質問を繰り返し、最終的にLINEのアドレスをゲットしたり、デートにOKしてもらえたりしたら大成功。
でも、相手に「YES」と言わせたかったのに、まさかの「NO」が飛び出してくることだってあるわけで。そのような場合も焦る必要はありません。
マイナス一致の感情効果ってご存知ですか?人は楽しい感情を共有することで親近感が生まれます。
実はマイナスな感情であっても、それを共有することで連帯感が生まれるんですね。しかもマイナスな感情の一致は、思いのほか強い心の結びつきを生みます。
大事なのは、相手が「NO」と言ったとしてもそれを否定することなく、ちゃんと受け止めること。「NO」と言う理由に共感できたら、その共感を素直に表現する姿勢が重要なのです。
とはいえ、誰かの悪口やネガティブ過ぎる感情で一致するのはNG。連帯感が生まれる以前の問題で「品がない」からです。
まとめ
距離を縮めるアプローチテクニック、ご理解いただけましたでしょうか。
相手の中の「YES」を引き出し「NO」も理解してあげる。そういう会話ができれば、相手の心の中へと一歩ずつ着実に近づいていけるでしょう。
もしかすると、あなたにしか開けない扉を見つけられるかもしれませんよ。
(※2017年11月18日 10:15 公開記事)