「笑っていいとも!」でおなじみ、ネガティブすぎるイケメンモデル・栗原類さんのタロット講座 実践編 第5弾。人気タロット占い師・濱口善幸さんの指導のもと、身近な人たちの悩みを占ってみます。今回は「結婚したいけれど彼女がいない」という男性Dさんからのお悩み相談です。
濱口さん(おやびん)
迷える人々を導いてきた
人気タロット占い師
類くん(見習い)
ネガティブだけど
タロットには興味津々
局(つぼね)ちゃん
類くんの上達を見守る
占い案内人
前回、“仕事の占い”はあっという間にマスターしてしまいましたが、「自分は恋愛も結婚もできない」と語る類くんにとって“恋愛の占い”は、難関ともいえる課題かもしれません。彼女が欲しい男性のお悩み、どのようなストーリーを組み立てていくのでしょうか?
(カードを混ぜながら)恋愛についてということですが、どんなお悩みですか?
彼女がもう1年ぐらいいないんですけど。どうしたらできるかなと思って…。
つまり恋がしたいんですね?
恋もですが、結婚がしたいです!
結婚がしたい…。
はい。どうしたら良い人と巡り会えるんでしょうか?
わかりました。占ってみます。
今回使用するスプレッドは5枚の「人型カード」
上:頭で考えていること
左:現状
右:未来
中:深層心理
下:過去
(カードを1枚落として)あっ、「月(The Moon)」が落ちた。正位置ですが…濱口さん、これはどういう意味ですか?
僕の解釈だと夜のトラブルですね(笑)。満月の夜は事故や事件が多いと言われているので、タロットカードでもトラブルを表しているんです。
なるほど。でもこれ、落ちた場合はどうしたらいいですか? 横に置いておいて使わないんでしたっけ?
使わないのですが、「出たカードには意味がある」というふうに相談者に伝えます。
はい。「このカードには意味があります」。
夜のトラブル…?
(カードをきる)それでは始めます(カードを並べる)。
お願いします。
類くんのカード ~Dさんの相談編
上:悪魔(The Devil)の正位置
左:魔術師(The Magician)の正位置
右:星(The Star)の逆位置
中:太陽(The Sun)の正位置
下:戦車(The Chariot)の正位置
各カードの説明は>>こちら
(カードをめくり)まず、今、頭で考えていること(上)から見ていきます。「悪魔(The Devil)」の正位置が出たということは、頭ではやっぱり結婚したいという気持ちがあるけれど、恋人ができないという、結婚や恋愛に対する不安がすごくいっぱいあるんだと思います。
結婚したいけれどどうしたらいいかわからない、早く結婚しないと、という焦りが出ています。
で、現状のところ(左)に「魔術師(The Magician)」の正位置が出ているから、学びたいという気持ちがあるみたいです。今回の場合は結婚について占っているので、前に彼女とお付き合いしたときと、結婚というものとの違いは何なのか、どうすれば結婚できるのか、といったことを、周りの人に聞いたりして学びたいと思っているのではないでしょうか。
未来のところ(右)には「星(The Star)」のカードが逆位置で出ています。正位置の場合は、バランスがとれていて良い意味なのですが、逆の場合は絵の中で、壺から水がぼたぼた垂れているので、何かしら不安を表していると思います。
さっきの「悪魔(The Devil)」は現在考えていることを表していますが、不安な気持ちがいっぱいになると、どうしていいかわからなくなってきて、結婚が怖くなってしまう。そんな様子を表しているようです。
でも、心(中)には「太陽(The Sun)」が正位置で出ていて、このカードはどちらかというと明るさを表しているから、結婚したいとか、女性と一緒にいたいという明るい気持ちがすごくあります。頭の中と未来は不安でいっぱいだけれど、深層心理ではやっぱり結婚したいみたいです…。
カードの解釈はすらすら出てきましたが、つなげるのにちょっぴり苦心している様子が伝わってきます。
過去のところ(下)には「戦車(The Chariot)」の正位置がありますね。これは、以前はずんずん積極的に進めたという意味です。ということは、過去に結婚をしたいと思ったことがあったんですか?前の彼女さんと、そういう話をしたこととか。
それはあんまりなかったですね。10年ぐらい前の彼女とはありましたけど。
10年前…。どういう方ですか?
その頃付き合ってた彼女です。若かったからかもしれないけど、その子とは結婚したいなと思ったことがあります。
思ったけれど…意見の食い違いが起きたりしたんですか?
まあ、いろいろあって別れたんですけど。
(焦って)わかりました、わかりました…! 無理に言わなくていいです…。
全然、大丈夫ですよ(笑)。
ちょっと動揺気味の類くん。人の過去について聞くのって、どこまで踏み込んでいいかどまどっちゃいますよね。Dさん、怒ってないから落ち着いて!
ええと、現状で言いますと…まず、結婚したいという気持ちがすごく強いんですね。そして、相手の方が見つかる可能性もすごく高いです。
でも、せっかく出会っても、結婚・結婚と思いすぎると、焦ってぐだぐだになっちゃうかもしれないので、結婚したいという気持ちは少し抑えて、普通に恋愛したいと思ったほうがいいかもしれません。もし好きな人ができたら、とりあえずお付き合いをしてみて、それから結婚を考えたほうがいいと思います。
なるほど。で、(落ちた「月(The Moon)」のカードを指して)こちらは何でしたっけ?
ああ、このカードは…このカードは…。
(こそっと)「注意しなければいけないカード」だと言うといいですよ。トラブルを意味するので、「今、恋愛の運気の流れがあまり良くないから、失敗しやすいかもしれませんよ」とかね。
はい…。「注意しなければいけないカードです」。
落ちたカードのことが気になる人は結構多いので、先に説明してあげるのもいいですね。
「運気が良くないので、慌てて恋愛すると失敗するかもしれません」。
夜のトラブルを注意しつつ、恋愛していけばいいってことですか?
ええと、ええと…結婚は置いておいて、まずは普通に恋愛のことを考えたほうがいいと思います。
恋愛もしてないのに結婚するなってことですね。かしこまりました(笑)!
僕がそう言ったわけじゃないので…。
そうですね(笑)。
で、でも、本当に、結婚するために付き合うのではなくて、まず良い人と出会ったらその人のことをよく知って、冷静に考えてから結婚に向かったほうがいいかもしれません。
心がけます。
大人の恋バナにちょっぴりしどろもどろになりましたが、最後はきっちりアドバイスできましたね!
濱口さん、今の解釈、どうでした…?
良いところを突いているのですが、過去に触れるのは、ちょっと難しそうでしたね。今回一番気になったところが、“前の人”と限定してしまったことです。「前の彼女?」って聞かれたので、Dさん、「その人と結婚したいとは思わなかった」って答えてましたよね。
言葉の選び方の問題なのですが、過去に触れるときは、前の人と限定するよりも、「過去に結婚を考えたことはありましたか? それはいつぐらいですか?」と聞いてあげたほうが、相手も答えの幅が広がって、どんなことがあったかを思い出しやすくなりますよ。
過去のところに「戦車(Chariot)」のカードが正位置で出たから、「以前は結婚に対して積極的に考えてたんじゃないですか? そういう相手がいたみたいですけど?」というふうに進めたほうがいいと思います。
失礼いたしました…。
失礼なことないです(笑)。ありがとうございました。
「悪魔(The Devil)」のカードが頭のところに出ると、占われている人はすごく不安になっちゃうんじゃないかと思います。だから、それにはあんまり触れないほうがいいですか?
基本的な占いとしてはそっちのほうがいいのですが、テレビで占うとき(※)などは、相手の方がリアクションを取りやすくなるので、悪いカードが出ても、ある程度「良くないですね」とバシッと言ってしまってもいいかもしれません。
(※)「笑っていいとも!増刊号」の特別企画「ネガティブ占い・タロット類の館」で、類くんがいいとも共演者を鑑定する予定があったので、テレビで占うためのアドバイスをしていただきました。
ただ、実際、カメラの前で占ったとき、それができるかはわからないのですが…。
無理に考えすぎたりしないで、カードを見て思ったことをポンと伝えたほうがやりやすいと思いますよ。
でも、解釈が間違っていた場合、プロの方から見たら、それはちょっと違うと思われたりするんじゃないでしょうか?
タロットカードの解釈はね、占い師によって本当に人それぞれなので、類くんも「これが自分の解釈です」って自信を持ってやれば大丈夫です。だから僕も類くんの鑑定の結果を聞いていて、おかしいと思ったりはしませんでした。
それよりも、伝え方の上手さとか、そういうところのほうが大事です。例えば、1枚のカードについて強く言いすぎたら、次のカードの説明のときに、うまくつながらなくなってしまうこととかありますよね。
占い師の中には、あるカードと別のカードの解釈を全然つなげてないのに、頭ごなしに「あんたが悪い」としか言わなかったりするダメなパターンの人もいるんですよ。
今回の場合は、ご覧になったように「恋人(The Lovers)」や「愚者(The Fool)」のような、恋愛において重要なカードが全く出てこなかったので、ちょっと大変でした…。
そうですね。
今は全く恋愛運がないということですよね?
今は…ないです…。
カードの結果が悪いと、申し訳なさにうつむいてしまう類くん。謙虚な性格がにじみ出ていますね。
「太陽(The Sun)」のカードには日が昇るという意味があるので、心ではもうご自身の結婚に向けての気持ちがほとんど固まってきている状態だと思います。ただ、取り巻いているカードがね…。
恋愛のカードが…。
恋愛するには良くない時期ってことですよね? 占う相手にもよるかもしれませんが、僕は良くなかったら、良くないってズバッと言ってもらいたい気がします。
そうですね。類くんの中で、ズバッと言うケースとオブラートに包んで言うケースと2種類の方法をとれると思うのですが、占うときに、先に「強めに言っても大丈夫ですか?」と聞いちゃってもいいかもしれませんね。大丈夫ならはっきり言って、ダメだったら優しく伝えるとか。
現在のカードのことも聞いてもいいんですか?
いいですよ。「こういうカードが出ているのですが、思い当たるところはありますか?」って。心だったら、「心にこのカードが出ていますが、こんなふうに思っているんですか?」とか。頭で考えていることも、過去も、同じように聞けますよね。
未来のことはわからないから聞かないんですね?
そうですね。未来は「こうなるかもしれませんよ」でいいと思います。その他の4つについては、言葉に困ったり、この人何を考えてるかわからないなと思ったとき、カードに当てはめて聞いてあげると、だんだんカードとつながっていきますよ。
はい。ありがとうございました。
“恋愛の占い”は、やっぱりちょっと難しかったかな? でも、困ったときにはどうすればいいかも、だんだんわかってきたみたいですね。次回もがんばって!
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