ここは恋愛酒場『泣きっ面にヒロシ』。「ヒロシです…」でお馴染みの芸人・ヒロシさんが、訪れるみなさんからの恋愛相談にお答えします。自虐ネタで人気のヒロシさんですが、ネガティブさの中にほんのり幸せを感じさせる独自の目線で、あなたの悩みに脱出の糸口を見つけてくれるかも!?「こんな状況で辛い」「私の何がいけないの?」などなど、あなたの恋にまつわるネガティブエピソード、悩みを打ち明けてください。
第8回のお悩みはこちら。
自分を捨てた彼を今でも憎んでいます
(悩める子羊/40代前半/女性)
ヒロシさん、初めまして。
私は10年前、結婚を約束した男性がいました。
が、彼の急な心変わりと親の反対に遭い、私はひどい捨てられ方をしました。
慰謝料をもらいましたが、それでも許せないのです。
そいつをぶっ殺してやりたいほど憎んでいます。
もうそいつに恋愛感情などはありませんが、そいつがのうのうと幸せに暮らしているのが許せないのです。
私も幸せになりたいです。
どうか、ヒロシさんのコメント、よろしくお願いします。
プロフィール
ヒロシ
1972年2月14日熊本県生まれ。お笑い芸人。2003年『ヒロシです。』のフレーズではじまる自虐ネタで大ブレイク。2015年に出したヒロシの日めくり『まいにち、ネガティブ』(自由国民社)は10万部を突破。2016年も『今日のネガティブ』というタイトルで日めくりを発売。さらに自身のエッセイ『ネガティブに生きる。』(大和書房)を2016年11月26日に出版。都内の中野坂上でカフェ&カラオケ喫茶「ヒロシのお店」の経営を行ったり、Youtubeにて『ヒロシちゃんねる』を配信するなど、お笑い芸人としてだけではなく、幅広い活動を続けている。
■オフィシャルブログ:LINE OFFICIAL BLOG
■Twitter:@hiroshidesu0214
■Youtube:「ヒロシちゃんねる」
駆けつけ一言「あいつに復讐してやる」という負のパワーが幸せの道をひらく力になります。」
ヒロシです。
かなりヘビーなご相談ですね。この連載では、数あるご相談の中から僕自身がどれに答えるか選んで書いているのですが、かなりの数の相談が書いてあるにもかかわらず、今回は迷える子羊さんの文章に一番に目が行きました。独特の負の雰囲気がにじみ出ていたのでしょうね。言葉の威力というのは凄まじいです。重すぎる背景を想像し、これに答えるのはやめようかとも思いましたが、こうやって文章を書き始めてしまいました。
慰謝料をもらうことができたそうですが、相当ひどい経験を強いられたのだと推測されます。大変でしたね。10年という歳月をかけても怒りが治まらないほどだから、現在もなお大変ですね!が的確ですかね。
『過去の事は忘れて前向きに生きよう!』とか『そんなんじゃ自分に幸せは訪れないよ!』とか…。タレントの答えとして理想といいますか、こう答えとけば無難という答え方のテンプレートはいくらでもあるのでしょうが、そんな考え方ができるくらいならこんな相談はしませんもんね。
迷える子羊さんのイライラに比べると大したことないかもしれませんが、僕も日々イライラの中で生きています。法律が許してくれないから実行しないだけで10数年恨み続けているヤツもいます。殺すまではいかなくても復讐してやりたい!って思っているヤツに至っては無数にいます
最初に申し上げときますと、僕自身、現在進行形で悩んでいますのでこの問題の解消法はないです。
一応、僕の対処法を教えますね。僕は『復讐ノート』なるものをつけています。僕に対して理不尽な扱いをした人、殺してやりたいほど憎んでいる人たちの名前、仕事、何をやられたかを書くノートです。このノートをつけている理由は僕の立場が上になったら、この名簿のクソ共に地獄のような目を見せてやる!と思っているからです。僕は一応タレントなので普通の仕事をしている人とは桁違いの人数の人と仕事をします。一回こっきりの仕事相手が多いです。ですから名前も顔も忘れてしまうので、ちゃんと復讐できるようにノートに記入しています。気持ち悪いでしょ?僕はかなり粘着質な男なのです。昨日も2人の名前を記入したばかりです。
自分でやっていてなんなのですが、このノートをたまに見ると具合が悪くなります。自分で自分の首を絞めているようなものだと分かっていますがつけています。自分が損していることは頭では分かっているはずなのに…
というのも、僕は『復讐ノート』で一度売れることができました。『あいつを顎で使いたい!』『あいつに復讐したい!』売れさえすれば復讐できると信じて…。この『復讐ノート』を糧に負けそうな時、自分自身を鼓舞してきた結果だったのです。
実際売れたら周りはガラッと変わりました。売れたとき、殺してやりたいと思っていたヤツとお茶を飲む機会ができました。向こうから誘ってきました。僕は相手の求めていることを聞いて吟味し、どうやって陥れてやろうかと考えていました。
ところが実際会うと、売れる前と態度が180度変わって僕に対しておべんちゃらを使いヘイこらしている目の前の相手が凄く小さく見えました。どうでもよくなりました。『復讐してやった!』とかの爽快感も全くありませんでした。
だったらなんで今も『復讐ノート』をつける必要があるのか?
僕は自分が圧倒的な力を持つしかしかないと思っています。かなり極端なことをいいますと、例えばそいつが勤めている会社を買い取ってそいつをイジメ抜けばいいのです。辞めるか辞めないかギリギリのところで攻めまくってやりましょう。生涯かけてイジメ抜いてやるのです。極端な考え方ですがそれを目指します。
慰謝料をもらったけどきっとトータルの処分が軽すぎると思っているのでしょう。ならば弁護士を目指して自分自身で納得のいく落としどころを作るのもいいですね。
一見無茶でバカバカしい回答かと思われるでしょうが、その為には金と知恵と努力が必要です。そいつへの恨みを晴らすために勉強して知恵を持ち、莫大な金を貯めるのです。負を力に変えるのです。
負のパワーを利用する利点は、ずっとムカついているから持続して頑張れる事。気付いたら会社を買い取るまではいかなくても、人間的に大きく成長できる事です。最初は復讐のためだとあの手この手で頑張っていると、自分が大きい人間になっていて、そいつのことはどうでも良くなっている自分に気付けるのではないでしょうか。さらにあなたの人生も気付いたときには輝かしいものになっていることだと思います。それでも憎かったら徹底的にイジメてやってもいいですしね。
お分かりかもしれませんが、実は僕が付けている『復讐ノート』は、気が付いたら輝ける自分になるためのポジティブノートなのです。
殺したとしても絶対すっきりはしないと思いますし、さらに不幸な人生が待っています。
それよりも堂々と法の中で復讐する戦略をノートに書いていったらどうでしょうか?かなりの根気が必要ですが、気づいたら色んなスキルを手に入れているかもしれませんね。悩める子羊さんには復讐と同時に、自分が幸せになれる道を選んで欲しいものです。
これはあくまで僕の対処法なのでいわゆる成功者たちの言葉とは全く異なるものだと思います。僕も間違っているから今現在もイライラしているのかもしれません。ですがぶっ殺すよりはマシだということだけは確かです。
お互い、クソに振り回されないクソのいない別世界を目指しましょうね。
※ちなみに僕は『復讐ノート』をつけると同時に、『いい人ノート』も付けていますからね。
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