2017.06.08

「気持ちの整理」【石井ゆかりの星の相談室】vol.58

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石井ゆかり 星の相談室

大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。


vol.58「気持ちの整理」

はるさん(35歳女性)


妹が昨年結婚しました。兄妹の中で初めてです。
もともとそんなに仲の良い妹ではないのですが、素直に本心でおめでとうと思えません。
兄妹の中で初めて結婚したので、希望には思えたのですが、両家の顔合わせや結婚式のことを思うと、めんどくさい気持ちが全面に出てきます。
できれば行きたくないのですが、そうもいきません。ただ本当に嫌で仕方ありません。
この気持ちは誰でも持つものでもないと思うのですが、どういうふうに整理したらいいのでしょうか?何かアドバイスあれば、お願い致します。

はるさんへ

妹さんが結婚されるのは、
基本的には喜ばしいことだと受け止めてはいるけれど
さまざまな儀式が面倒で、「嫌で仕方がない」という気持ちになる
とのことですね。
「この気持ちは誰でも持つものでもないと思う」と書かれていますが
そうでもないのではないかと思います。
むしろ、多くの方が、口には出せないながらも
密かに感じることではないでしょうか。
はるさんのメッセージを読んで、少なくとも私は、
奇異な感じはしませんでした。
そういう思いを抱く方が多いし、ある意味、普通というか、
ごく当たり前の気持ちだと思いました。

冠婚葬祭の儀式というのはたいてい煩雑なもので、
当事者や主役的な立場の方でも、面倒な気持ちがするという場合が少なくありません。
さらに、主役以外なのに参加せざるを得ない立場である、ということは
とても面倒くさい気持ちになって当然だと思います。
休日がつぶれ、小さな仕事やサポートを任され、報酬もなく、ということですから
とても仲がよい相手であるとか、そういう晴れの場がもともと好きでおしゃれが楽しいとか、
何かしら心情的にポジティブな、特別な理由がない限り、
そうそう乗り気になれるものではありません。
この世の中には、
「周囲の人々から当たり前のように要求されること」
というのが多々あって、
そのためには多少自分を犠牲にするのも当たり前
ということになっています。
でも、それは、究極には、正しくはないと思います。
心底嫌なことならば、自分に嘘をつかずに、
「参加しない」ことを選ぶ方が誠実である
という考え方だってあると思います。
晴れの舞台で、「嫌々祝ってもらいたい」人など、どこにもいません。
嫌々参加されるくらいなら来ないでほしい
というのも、人の気持ちとして、あると思います。
世の中には、逃げてもいいことと逃げてはいけないことがありますが
兄弟姉妹の顔合わせや結婚式に参加しないくらい、
ごく広い視野に立てば、なんということもありません。
はるさんが本当に嫌ならば、出ない、という方針もありだと思います。

さらに言えば、私たちが生きていくうえで
嫌だけれどもやらないといけないこと
って、けっこうあります。
たとえば、私は学校の運動会が非常に嫌いでしたが、
どうしても参加せざるを得ませんでした。
冠婚葬祭への参加と、学校行事への参加には
ちょっと似たところがあると思います。
たとえば「先輩の卒業式だ」というような意識で心を整理し、
あくまで義務的に参加する、ということもあり得るかなと思います。

ただ、はるさんのメッセージで少し気になるのは
「めんどくさい」だけでなく
「嫌で嫌で仕方がない」というふうに
少し強すぎるような表現が選ばれている点です。
儀式が面倒で嫌だ、という以上の、何らかの心情がそこにある
ということではないかと思いました。

はるさんのホロスコープを見ますと、
月が水瓶座にあって水星と重なり、天王星という星と結びついています。
このかたちは、
「感情」が「思考」で抑え込まれている
というイメージの配置になります。
喜怒哀楽、好意や憎しみなど
人間は誰でもさまざまな感情を抱きますが、
水が刃物で切れないように、
感情は理屈では処理できないものです。
でも、はるさんの場合は、感情がきっちりしたビニール袋のような「理知」に詰め込まれていて
ご自身がどんな感情を抱いているのか
自分でもよくわからないようなところがあるのではないでしょうか。
その結果、ほかの人が泣いているような場面で涙が出なかったり、
その一方で、自分とは全然関係のないことで激しい怒りを発したり
というふうに、
「気持ち」を「気持ち」として扱いにくい
という状況が生じているのではないかと思います。

はるさんは誇り高く、ほかの方への配慮が行き届いていて
とても気の付く方だと思います。
知的な才能に恵まれていて、
「その場で求められているコミュニケーション」ができる方です。
ですが、自分の生な感情となると
「自分がどう感じていて、どう思っているのかわからない」
ということが多々あるのではないかと思うのです。

なぜ妹さんの結婚にまつわる儀式に参加するのがそんなに「嫌」なのか。
単に「めんどくさい」という以上に、嫌悪がそこに出てくるのは
何らかの感情が隠されているのではないか、という気がします。
この「何らかの感情」に向き合うことが
はるさんにはまだ、できていないのかもしれないな、と思いました。
感情とは、ほめられたようなものではない場合が多いものです。
自分でも拒否したいような感情を自分の中に育ててしまうのが、
人間という生き物です。
でも、どんなに醜い感情でも
それを「なかったこと」にしてしまうと
どこかにゆがみが生じます。
はるさんが妹さんの結婚に関して「本当に感じていること」を
なんとか心の中に探り当てて、認めることができたとき
少しは気持ちが軽くなるのではないか、と思いました。

はるさんご自身が「結婚」をどう考えているか、
どんな状況で、何を望んでいるか
ということが、そこには強く結びついているだろうと思います。
はるさんの心の世界では、
パートナーシップや愛ということと、
社会的立場や力、責任、権威、誇りといったテーマが
強く結びついています。
今回、妹さんのご結婚に関して
はるさんは非常に複雑な思いを抱いているところがおありなのだろうと思います。
ただ、はるさんは非常に誠実で公正な考え方をお持ちの方なので
「こういう場合、本来抱くべき感情」という
正しさのほうから物事を考えていかれるところがあるはずです。
つまり
はるさんの中で
「思ってもいいこと・思うべきこと」と
「本当に思っていること」の矛盾が大きくなりすぎて、
理由の定かでない嫌悪感が胸にあふれてきているということなのかな、
と思いました。

はるさんは本来、愛情の深い、とても優しい方です。
太陽と木星は水の星座にあり、
感情のボリュームは、実は人よりも多い方だと思います。
でも、それ以上に、理知的な部分の強い方で、
その理知が、はるさんに、
「自分自身に対しても心を開かせない」状態を生んでいるのかもしれないと思います。
そうやって封印された感情は、
他者への怒りとか、あるピンポイントなテーマへの良くわからない拒否感など
さまざまな「意味不明」な形で表れやすいものです。
大ボリュームの水が、ビニール袋にパンパンに詰め込まれて
中でパワーのある魚がぐるぐるもがいているようなイメージです。
そんなものを心に抱えていたら、
とてもつらいだろうと思います。

人間には「感じてはいけない感情」というのは、ありません。
ただ、感じた感情とどうつきあうか、向き合うか、
それをどう表現するか、ということは、
考える余地があります。
感情などなければ、私たちはちっとも苦しまずに済むはずで、
そのほうがずっと楽です。
また、周囲の人々が期待しているようなことだけを感じていられるなら
これほど楽なこともないと思います。
でも、それらはちっとも人間的ではないし、
人間の本物の幸福からは、ほど遠いことではないでしょうか。

はるさんの中にある「嫌悪感」がいったい何でできているのか、
それをひもとくことで、
妹さんの結婚自体に対する苦痛が少しでも薄れる可能性はあると思います。
自分の感情と対話するということは
自分に対して限りなく優しく、肯定的に語りかける
ということから始まります。
どうか、まずは一番に「自分に優しく」なっていただきたいと思いました。

以上、ご参考になれば幸いです。

石井ゆかり


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石井ゆかり(いしいゆかり)

独学で星占いを習得し、2000年よりWEBサイト「筋トレ」を主宰。年間・週間の12星座占いを情緒ある文体で掲載し、
のべ4000万アクセス(2012年現在)という異例のヒットを記録。雑誌や携帯コンテンツなどで占いを執筆するほか、
星占い以外の分野でも著作を発表している。第7回Webクリエーション・アウォードにて「Web人賞」受賞。『12星座』(WAVE出版)、
『星読み ホロスコープなしでわかるあなたの運勢』『愛する人に。』(幻冬舎コミックス)、『星占いのしくみ』(共著・平凡社新書)、
『禅語』『いつか、晴れる日』(共著・ピエブックス)、など著書多数。


 

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