「がんばれません」【石井ゆかりの星の相談室】vol.56

エリザベスさんへ

おつらい状況でいらっしゃるのですね。
「鬱病になってもう5年以上経ちます」
と書かれていらっしゃいますが、
「がんばれない・気持ちも動かない」
という状態は、鬱病からのものなのかなと思います。
であれば、まずは鬱病を治すことが先決ではないでしょうか。
仕事に問題があって鬱病になったから
仕事を辞めるか変えるかすれば鬱病が治る、
というわけではないのではないかと思います。
お仕事を辞めてすぐに派遣でお仕事をされたと書かれていることからして、
鬱病としっかり向き合う時間を取ることができなかったのではないか
と思いました。

ご家族と同居されているか
あるいは、経済的なサポートを受けることができる状態であれば、
まずはゆっくり休んで、鬱病をもっと良い状態まで持っていくことが
一番大事なことではないかと思います。
もし、経済的な環境から、
どうしても働かざるを得ない状況でいらしたとしても
鬱病という診断が出ているのであれば
社会的なサポートを受けることができるはずです。
診断を受けられた病院で、ケースワーカーなどを紹介してもらい、
ご相談されるのが一番いいと思います。

鬱病との診断を受けていらっしゃるのであれば、
そのままつらい状況に置かれ、助けを求める相手もなく、
「まだ身体が動く」「まだ自分で稼げる」
と、ムリをし続けることは、危険だと思います。
ご自身で問題を抱え込まずに、
身近な方にぜひ、ご相談されてください。

こうした問題は、星占いなどで解決すべきではないと思いますが
敢えて星の配置で語るとするならば、
今は天秤座に木星が巡ってきていて、
いったん物事を「更地」にして、
ここから12年のスタートを切れる、そういう節目に置かれていらっしゃいます。
抱え込んだ問題をゴチャゴチャのママにしておかず
まずは一番大きな問題である「身体の問題：鬱病」から
しっかり片付けていくことが大事ではないかと思います。

エリザベスさんは、とても知的で、働き者でいらっしゃって、
さらに、物事を継続していくことについて
深い責任感を持った方です。
ただ、その一方で、妙に楽観的なところをお持ちで、
理想論や精神論に傾きがちで
リアルな自分の身体性や、ベタな現実的対処といったことを
軽視しがちなところもあるのではないかと思います。
非常に誇り高い方でもいらっしゃるので
周囲や社会と自分を比較され、
そこで「こうでなければならない」という枠組みに縛られてしまい、
現実的な問題解決の軌道に乗れない、
というようなこともおありかもしれないと思います。

仕事が納得いかず、身体もつらく、鬱病と診断されていて
何事も楽しめず、気力が湧かない、
というふうに、問題が複合的になってくると
どこから手をつけたら良いかわからず、
結局何もできない、
という状況に陥りがちだと思います。
こういうふうに「問題がたくさんある」場合は
たくさんある問題のカタマリを「分断して、各個撃破」していくのが一番妥当だと思います。
・鬱病
・職業
・精神的に意欲が湧かない
などと切り分け、
まずは「鬱病」から向き合うべきではないでしょうか。
そのためには、身近な方々や、専門家の人々など
様々な人に助けを求められて、
今現在の自分に一番合った道を一緒に見つめてくれる人とともに、
人生に取り組んで行かれればいいのではないか、と思います。

トンネルの出口が見えてくることをお祈りしております！

石井ゆかり