本日のお題はこちら。これはすごく興味深いテーマだと思います。
このデートは2人の関係が「まだ知り合って間がない」「すでに身体の関係がある」「長年付き合っている」のどれかで意味合いは変わってきます。ただ、どのシーンにおいても「何でもいい」という回答はやっぱりナシだなぁと俺は思う。
たとえば女性が男に対して、料理をつくってあげるとき。「何がいい?」と聞いて、「何でもいい」と言われたらやる気をくじかれるでしょう。次のデートで遊ぶ場所について「どこ行く?」と聞いて「どこでもいい」という返事だったら萎えるでしょう。
たとえ「何であっても嬉しい」という気持ちだったとしても、「何でもいい」と回答を放棄することはコミュニケーションを放棄することに等しいと俺は考えています。正直、回答は何でも良いと思う。直近でパスタを食べたとか、肉系は食べたばかりだからそれ以外が良い、程度の内容で十分。そういう言葉をもらえれば男はお店を決めるときのアイデアが出てくる。(まっさらな状態はマジで悩む!)
飲食店に入ってからもそうですよ。メニューを見ながら「嫌いなものないよ〜」はOKなんだけど、やっぱり何か1品だけでも女性から「コレ食べたい!」は欲しいですよね。そしたら、それを踏まえたうえで「じゃあコレもいこうよ」みたいなやり取りができる。
単純に、「気分」を伝える/知ることが出来るというのはすごく素敵なこと。恋愛においてお互いの<気分の相性>が合うかはすごく大事で、関係の初期においては付き合うまでのスピードが早まるし、すでに付き合っていたとしても関係の深さや距離感を再確認するチャンスなんですよね。そういった機会はなるべく多く作っていったほうがいい。お互いの気分のマッチングの解像度が上がるから。
それはこんな些細なやり取りに生まれるものだと俺は考えている。すべてにおいて「何でもいい」は「(あなたと一緒にする何かが)どうでもいい」と言っているに等しい。些細な事でも自分のことを開示すること、相手が開示してくれたことを受け取ること。
ちなみに自分のなかで「コレが良い」が決まっている場合。ゴリ押しするのはアリなんだけど、いかに魅力的かを伝えてみてほしいな。これは『"好きな人の好きなものを好きになる"のは恋愛の醍醐味である』で軽くふれた、彼の想像力を刺激するということです。
想像力を刺激するとは、相手の認識を塗り替えるということです。少し飲食店の話からそれますが、俺はいま沖縄の夕陽がいかに魅力的か?吊るし機という前時代的な機械で編んだTシャツが大量生産品とちがっていかに着心地がいいか?冬場の白湯がいかに幸せな気分にさせてくれるか?をありありと語ることができます。いままであなたが知らなかった夕陽、Tシャツ、白湯の魅力を伝えてみせます。
何を言いたいかというと、「興味のきっかけ」を相手に与えるということ-それは自分の興味や、高揚した気分や、バックグラウンドでもって、相手の世界や価値観を広げるということです。そういったもので感応しあう関係は間違いなく長く続きます。
やりすぎると押し付けがましいという話になってしまうのだけど、それでも自分自身や相手の思いを交流させることがない関係よりも、間違いなく良い在り方だと思います。自分がいま何にハマっているのか、そういったものをずっと伝え合える関係でありたいよね。
ファーレンハイトさん
ブロガー、週末コラムニスト。ブログ「My Favorite, Addict and Rhetoric Lovers Only」で人気ブロガーに。脱力系ヤリチンとして培った男の本音を交えながら、男女間のリアルな恋愛温度差について語ります。
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