｢虚しい気持ち｣【石井ゆかりの星の相談室】vol.55

ステラさんへ

ステラさんのホロスコープを見ますと、
本当に頑張り屋さんなのだろうな！というイメージがわきます。
責任感が強く、非常に知的で、細やかな気配りができ、
人の気づかないような細かい仕事まですいすいこなしてしまう方だろうなと思います。
「世の中で役に立てる自分であるように努めてきた」と書かれていますが、
まさにそのイメージがぴったりです。
乙女座という星座は、とてもタフなワーカーであり、
自分の仕事を必要としている人の所に飛んでいって
できるかぎりのことをしてあげる、という、純粋で誠実な使命感の星座なのです。
ステラさんはそこに、情熱の星や生き方そのものの星を持っていて、
非常に勢いよく、使命感を持って働く方だろうな、と感じられるのです。

一方、ステラさんのホロスコープでは、
火の星座に星が1つもありません。
火の星座とは「肯定感・自信・闘争」を象徴する世界です。
ここに星がないステラさんは、
自分で自分に、内なる火のような自信を持つことが難しく、
どうしても人から認めてもらいたい、できれば褒められたい、
客観的に評価を得られなければ自信を持つことはできない、
と感じてしまうところがおありなのかもしれない、と思いました。
自分で自分を定義するのではなく、
他者の眼差しによって自分を定義しようとする傾向があり、
それこそが「客観的正義だ」という感覚を持っていらっしゃるかもしれません。
また、MCという、その人が社会的活動において目指していくものをあらわすポイントは逆に、火の星座である獅子座に位置しています。
獅子座は自己表現の星座であり、注目を集めたいと感じる星座です。
ステラさんは「認められたい」「注目されたい」という目標を心に抱きながら、
それを待ち続けつつ、じっと静かに、ひたむきに耐える、
という道を歩んでこられたのかもしれない、と思いました。

養成学校に異動になったとのこと、
どんなお仕事の内容かはわからないのですが、
後進を導くという立場に立たれたわけですね。
広い意味で「教育者」のポジションにいらっしゃるということになります。
教育者は、褒められる側ではなく、むしろ褒める側ということだと思います。
乙女座は人を育てるのに大変向いている星座です。
なぜなら、相手が必要としているものがわかると同時に、
相手が変化していく存在だということを、
静かに見抜くことができるからです。

これは非常に逆説的なのですが、
ステラさんは今、人を導く世界にいらっしゃいます。
褒めたり認めたりするのが仕事、ということになるのですが
もしかすると、褒められるのを待つ側ではなく、
褒めて導く側だという意識を持ったとき、
一転して、高い評価を受けることになるかもしれません。
だれの人生でも、そのような「反転」が、よく起こります。
自分がほしいと思って待っていたものを、
逆に自分から他人に与えたとき、
いきなり、待ち続けていたものが手に入る、という、
不思議な現象が起こることがあるのです。

2016年はステラさんにとってかなり大きな転機だったようです、
ここから2018年にかけて、
ステラさんはある「スタートライン」に向かって歩いて行くことになります。
2018年は公私ともに、かなり大きな出会いのある時期となっていますが
そのあたりで、真にステラさんを評価してくれる「誰か」に出会われるのかもしれません。

ステラさんは、非常に現実的で、かつ理知的でいらっしゃって、
美しい方でありつつ、どこかクールな雰囲気もお持ちかもしれません。
でも、じつはステラさんの心の中には、
非常に激しい愛情や情熱が渦巻いています。
少し褒められたくらいでは満足できない、もっともっと！という
熱い人の心への希望が燃えていて、
その部分がいつも、飢えたようになっている、
ということも、もしかしたらあるのかもしれない、と思いました。
また、他者との信頼関係に対する深い疑念があり、
人は信用できない、という思いを抱いている方にも見られる配置があります。
他者に対して激しいのぞみを抱いている一方で、
人間の弱さや一貫性のなさ、欲の深さに失望している、
という状態が、
今のような辛さにつながっているのかな、と思いました。
ステラさんがもし、ご自身の内なる「他者への願い」を認められ、
かつ、「人の中には、信じられるものもある」というふうに、
わずかにシフトを試みられたならば、
状況は少しずつ変わっていく可能性が高いだろうと思いました。

以上、ご参考になれば幸いです！

石井ゆかり