11月22日(土)は新月です。旧暦では10月1日にあたります。旧暦10月の別名には、
・神去月(かみさりづき)
・初霜月(はつしもづき)
・時雨月(しぐれづき)
・小六月(ころくがつ)
・陽月(ようげつ)
などがありますが、「神無月(かんなづき)」と呼ばれるのが一般的です。
この月名が表している通り、旧暦10月は「神の無い月」。その理由は、全国の神様たちが出雲(島根県)へ出かけてしまうから。一方、神々が集まる出雲では「神在月(かみありづき)」と呼ばれ、神様たちは一カ月間滞在するといわれています。
年に一度、神々が出雲に集合するのは、人々の運命や男女の縁を相談するため。ということは……もしも、今の恋愛がうまくいっていないとか、まだ新しい恋に巡りあえずに悩んでいる、という状況だったとしても、心配することはないかもしれませんね。だって、ひと月もかけて神様たちが、あーでもない、こーでもないと、縁結びについて話し合っているのですから、恋愛の現場では赤い糸がもつれることだってあるはずです。
神無月の間は、恋の行方を危ぶんだり、あせったりするのは禁物。月末に神々はそれぞれの国(持ち場)へもどりますから、「霜月(旧暦11月)」から運命が動き出すことに期待しましょう。
さて、全国の神様が出雲へ行ってしまったら、地元に神様がいなくなってしまうと心配になりますよね。ですが実際には一人残らず出かけてしまうわけではありません。ちゃんと留守番役の神様がいるのでご安心を。このような神様のことを「留守神(るすがみ)」といいます。
代表的な留守神は「恵比寿様」。右手に釣竿を持ち、左手に大きな鯛を抱えた姿をしています。古くから、商家では商売繁盛の神様として、農村では豊穣の神、漁村では豊漁の神として信仰されてきました。現在では、七福神のメンバーとして有名ですね。
ほかにも金毘羅(こんぴら)様、道祖神(どうそじん)、竈神(かまどがみ)などを留守神とする地域もあります。
神無月に神頼みをするなら、これらの神様をお参りしてみては? 仲間の神様のほとんどが出雲に出張中で、きっと寂しい思いをしているでしょうから、お参りをすれば「よく来てくれたね」と、喜んで願いを聞き届けてくれることでしょう。
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