大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。
ゆかさん(20歳女性)
いつも本当に言いたいことを飲み込んでしまいます。本当は話を聞いてほしいのに「聞いて」の一言が言えません。つらくて寄り添ってほしいのに「つらい」の一言が言えません。時々、周りをうらやましく思います。どうしたら自分の気持ちを素直に言えるようになるのでしょうか。
ゆかさんへ
ゆかさんは、交友関係や人間関係には恵まれていらっしゃる方だと思います。
特に、後天的に交わりを深めた相手であれば
親身になって話を聞いてくれるでしょうし、深く受け止めてもらえるはずです。
もともと、人への優しさや説明する力、表現力やコミュニケーション能力に恵まれ、
深い理解力を持った方です。
ただ、幼い頃にかなり特殊な体験をしたり、
落ち着かない環境で育ったりしたために、
自分の気持ちを自分でもどうあつかったらいいのかわからないところがあるのかもし
れません。
他の人が自分の気持ちを表現するような言葉では、
もしかすると、ゆかさんの気持ちは、表現しにくいようなものなのではないかという
気もします。
子どもは、窮地に陥ると、自分を守るために感情を「オフ」にしたり、
感情表現を押し殺したりすることがあります。
それによって生きのびるわけですが、
大人になると、そうしたクセは、かえって心の危険に繋がることもあります。
また、ゆかさんは負けず嫌いで、とても誇り高い方です。
ですから、本当の気持ちを見せたときに、
バカにされたり傷つけられたりするのではないか、ということを
かなり極端に恐れているところがあるのかもしれません。
更に言えば、非常に考え深く、同じことをくり返し考えて行く方ですので、
他の人が思いつくような「対案」は、
自分で既に思いついてしまっているところがあります。
ゆえに「どうせ、言っても解ってもらえないだろう」とか
相手が言ってくれそうなことに心の中であらかじめ、
全部反論してしまったりするところがあるのかもしれないな、と思います。
ゆかさんの心のあり方は、非常に繊細で傷つきやすく、
さらに、そうした傷つきやすさに無頓着な環境に置かれた経験を
幼い頃に、お持ちなのではないかと思います。
そのあたりの複雑な心の仕組みを
まずはご自身で、紐解いてみることが大事なのではないかと思います。
さらに、自分に対して誇り高く厳しい方は、たいてい、
他人に対しても、同じような基準で目を向けるものです。
ゆかさんが周囲の方を「うらやましく思う」気持ちは
どこか「私にはあんな恥ずかしいことはできない」といったような
批判的な目が含まれていないでしょうか。
弱音を吐いたり、感情を吐露したりする人たちを見たときに
意識的にそれを「ああいうのも、人間には必要なことなのだ」というふうに
「許し、認める」努力をしてみるといいかもしれません。
他人の弱さを本当の意味で心から許せたとき、
自分自身の弱さを許せるようになる、ということがあるのです。
更に言えば、もしそれができれば
ゆかさんご自身も、もっと周囲の人の苦しみや悩みに
寄り添える人になれるはずです。
以上、ご参考になれば幸いです!
石井ゆかり
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