大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。
K.Kさん(26歳女性)
石井さんへ
自分を肯定できるようになりたい。常にどこか家族や世間へ劣等感を抱いてきました。
昔から対人関係が苦手、弱い自分を守るため斜に構える癖あり。特に、両親(主に母)と姉は社交的で出来た人なので、比べて自分は考え方も捻くれていてダメな人間…と感じます。
何不自由なく育ててもらったはずなのに何故、という両親への罪悪感や身勝手な疑問、優秀だった姉への当時の嫉妬などをいまだに克服しきれていません。頭では「自分は自分」と解っているのですが…生まれて良かったな、と思えるようになりたいです。
どうかご助言頂けないでしょうか。
K.Kさんへ
K.Kさんは非常に負けず嫌いな方だと思います。
負けず嫌いの「裏返し」が、劣等感なのではないかなと思いました。
負けたくないのに、負けてしまっている、ということで、意欲や自信を喪失し、自分で自分を諦めたいような気持ちでいらっしゃるのかなと思いました。
今は、ご家族と同居していらっしゃるのでしょうか。
実は、K.Kさんは、非常に自立心の強い方でいらっしゃいます。
もし、同居していらっしゃるのでしたら、是非別居をお勧めします。
さらに、お姉様やお母様と頻繁に連絡を取っているようでしたら、それを辞めてみられてはと思います。
むきだしの自分で、社会の中で生きる、ということをすると、一つのことがだんだん、見えてきます。
それは、人は「誰にどう見られるか」ではなく「何をするか」で決まる、ということです。
私たちは小さな頃から、人にああだこうだと評価され、批評され、点数をつけられ、比較され、区別され、ランキングされ、肩書きを背負わされて、生まれつきに「人からどう見られるか」ばかり気にするように「しつけられて」しまうようなところがあります。
でも、本当に社会に出てしまうと、そうした比較や評価は、かなり相対的になっていきます。
子供の頃は「勉強」「容姿」「しつけ」など、評価の基準がわりかし、少ししかないのですが、大人になると、それが非常に多様化し、ある場所では褒められる人が他の場所ではおおいに見下される、なんていうこともあるわけです。
K.Kさんは、自分の力で、社会の中でまず「生き抜く」ことをやってみられては、と思うのです。
既にお仕事をされているようでしたら、それに打ち込んで成果を挙げられるといいと思います。
もともと、勝つために自力で努力することや、個性のままに生きることが、とても上手な方でいらっしゃいます。
自分の中に「骨っぽさ」や「反抗心」を抱えていらっしゃいます。
こうしたものは、自分の道を切りひらく上で、大いに武器ともなり、力ともなります。
今はそれらが、お姉さんとの比較や親御さんからの「内なる目」のように使われてしまっていて、苛立ちや鬱屈、自分自身への怒りとして作用しているのではないかと思うのです。
でも、これらの力を「知っている人々」ではなく「知らない人々、世界」のほうに振り向けたとき、その力が全く別の形で生き生きと輝きます。
自分は自分、とおっしゃっていること、まさにそのとおりです。
それなのに、お母様やお姉様の生年月日を書き添えてこられたのは、悲しいことです。
一度、物理的に、ムリヤリにでも、お母様やお姉様の「姿」を、自分の生活から一気に消してしまい、自分一人で傲慢にたくましく、生きてみるといいのではないかと思うのです。
「傲慢に生きる」なんて、悪いことのようですが、でも、人と自分を比べてオドオドしながら生きるより、よほどいいことだと私は思います。
K.Kさんの中には、すばらしい「自分を活かし、自分を打ち出す力」がそなわっています。この力を、お姉様やお母様との小さな闘争にすり減らすのは実に勿体ないことです。
なにかに打ち込み、努力するとき、K.Kさんは素晴らしい成果を発揮し、「勝つ」ことができます。
今のK.Kさんは、勝負の相手をどこか、間違ってしまっているのだとおもいます。
私たちは家族や環境をえらんで生まれてくることができませんから、そうした「闘う相手を間違っている」ことは、K.Kさんの責任ではないです。
でも、それを「変える」ことは、K.Kさんの責任において、可能です。
自分を守るためにも、一度、今自分を守っているものを脱ぎ捨てて、自分一人の力を試してみては、と思います。
自ら成し遂げたと思えることができたとき、お姉様やお母様との関係も、自然に変化するだろうと思います。
自分の力を信じて頂きたいです。
石井ゆかり
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