第3回 かっさマッサージ法【応用編】
今回は、より具体的なマッサージ法をご紹介します。気になる部分にぴったりの解消法を探してみては?
すらりとしたボディに
食べ過ぎたものが消化できないと体に溜まり、肥満につながります。
消化機能を整え、体の代謝をアップする「胃・脾」を中心にマッサージして「溜め込まない体」をめざしましょう。
1.頭
かっさ板の先端で、「●心・肺」と「●脾・胃・肝・胆」のエリアを軽くこする。
髪の生え際の中心から後ろと左右に、同じゾーンが存在するので、そちらも軽くこする。
2.手のひら
かっさ板の先端を手のひらに垂直に立てるようにして、「胃・脾・心」のエリアを刺激する。〔*両手〕
胃:手のひらの中心
脾:薬指の付け根下
心:親指の付け根下のふくらみ
3.足
かっさ板の先端で、内側にある「脾」の経絡をくるぶしから膝上に向かって、小刻みに動かしながら徐々に上がるように流す。〔*両足〕
脾(ひ):内側の骨のきわ
かっさ板の先端で、足の前側にある「胃」の経絡を膝上から足首中央に向かって、徐々に下げるように流す。〔*両足〕
胃:前面の骨より指一本分外側
◆パーツ別
メリハリあるボディにするために気になる部分をほぐしましょう。ほぐすことで代謝がアップするので、さらに効果が期待できます。
【腕】
かっさ板の側面で、手のひら側から二の腕までを肩から肘に向かってほぐす。〔*両手〕
【ウエスト】
かっさ板の側面で、お腹周り全体をみぞおちから恥骨の方向にこすり下げる。
【ヒップ】
かっさ板の側面で、足とお尻の境目から腰の方向に引き上げる。〔*両側〕
【脚】
かっさ板の側面で、内側は膝から太腿の付け根に向かって引き上げるように、外側は太腿の付け根から膝に向かって下げるようにほぐす。〔*両足〕
小顔になる
むくみを取って、老廃物を排出するために、顔の周りを念入りにほぐしましょう。そのあとに頭の基本マッサージを行って、シャープなフェイスラインを手に入れましょう。
1.顔周り
かっさ板の先端で、フェイスラインを挟むようにして、あご先から耳脇まで引き上げる。(顔面部分→のライン上)
頬は顔の中央から耳の前に向かってらせんを描き、耳下から肩先までほぐす。(頬部分→のライン上)
〔*両側・各5回〕
2.頭の基本マッサージ
かっさ板の側面で、首から肩先に向かって開く。(首部分→のライン上)
次に、頭の中心から半分を5~6つのラインに分ける。かっさ板の先端で、髪の生え際から後頭部へ5cmずつ3回擦ったら次の5cmを3回というように、小刻みにほぐす。(頭部分の→のライン上)〔*両側〕
さらに、かっさ板の先端で、3cm程度の幅でギザギザにゆっくりとほぐす。(頭部分→のライン上)〔*両側〕
最後に、かっさ板の下部分を使い、ほぐしたライン上を一気に流す。
目力アップ
血流の悪さや水分を溜め込んだむくみなどが原因で、目が重いときには、目の周りの血流をよくしましょう。黒目からのラインも刺激するので、すっきりとした目元になります。
朝のメイク前に行うのがおすすめです。
1.頭
かっさ板の先端で、「●頭」のエリアを軽くこする。
次に黒目の延長上を、髪の生え際から後頭部に向かって小刻みにほぐす。〔*両目〕
(このライン上には、疲れ目に効果のある「目窓(もくそう)」とよばれるツボがある。)
2.手のひら
かっさ板の先端で、「目」のエリアを刺激する。〔*両手〕
目:中指の付け根に2ヶ所
さらに、かっさ板の先端で、「合谷」(手の甲の親指と人差し指の骨が交わる部分よりやや人差し指より)のエリアを刺激する。〔*両手〕
3.腕
かっさ板の先端で、手の甲側にある「大腸」の経絡を肘から手首に向かって小刻みに流す。〔*両腕〕
大腸:「肺」の裏側。肘を曲げたときにできる溝の端から親指に向かうところまで
乾燥やニキビなどの肌トラブルに
肌の乾燥はニキビなどのさまざまな肌トラブルを引き起こします。
肌の機能を統括する「肺」や全身の水をコントロールする「腎」、水を上から下へと送る「脾」を刺激して、水のバランスを整え、潤いある肌を手に入れましょう。
1.頭
かっさ板の先端で、「●心・肺」と「●脾・胃・肝・胆」、「●腎・膀胱・大腸」のエリアを軽くこする。
髪の生え際の中心から後ろと左右に、同じゾーンが存在するので、そちらも軽くこする。
2.手のひら
かっさ板の先端で、「肺・脾・腎」のエリアを刺激する。〔*両手〕
肺:薬指と小指の付け根の間
脾:薬指の付け根下
腎:手のひらの下中央2ヶ所
3.体幹
かっさ板の先端で、鎖骨の下を中央から外側へこする。〔*両側〕
かっさ板の先端で、背骨から指2本分外側にある、「膀胱」の経絡を背中の真ん中から腰までほぐす。〔*両側〕
(このライン上には、「腎」の機能を高めるツボ「腎兪(じんゆ)」がある。)
4.腕
かっさ板の先端で、手のひら側にある「肺」の経絡を肘から手首に向かって流す。〔*両手〕
肺:親指(内)側、1/3のところ
5.足
かっさ板の先端で、内側にある「脾」の経絡をくるぶしから膝上に向かって流す。〔*両足〕
脾(ひ):内側の骨のきわ
次回は、【お悩み別マッサージ法】をお送りします。お楽しみに!

- 島田淑子(しまだすみこ)
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「東洋医学ライフクリエーター」日本かっさ協会・フィットフード協会会長
中国古来のかっさ療法を独自にアレンジした「島田流かっさマッサージ」を開発した日本のかっさの第一人者。また一人一人に合わせた食のオリジナルメソッド「フィットフード」を考案。東洋医学を柱にした生活全般をクリエイトする活動を広げている。
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