大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。
裕さん(37歳女性)
自意識過剰な自分の性格について悩んでいます。子どもの頃から、家族や友人に、卑屈になりがちな性格(見た目についてなど)を度々指摘されてきました。社会に出てからは、人と自分をあまり比べなくてもよい環境だったこともあり、少しは楽だったのですが、子どもが産まれ、他のママさんとの関わりが増えるにつれ、心がざわつくことが多く、この先乗り越えていけるか不安です。漠然とした相談で申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
裕さんへ
裕さんは、とても魅力的で知的な方です。
優しく、人からなにかと気にされる方でいらっしゃるでしょう。
公平に、客観的に物事を捉えたいという心を持っており、
ゆえに、人と自分を比較するというクセがうまれたのかな、
と思いました。
人と関わり合うこと、わかり合うことを心から求めている方でもあります。
友達には恵まれるところがあり、
色々なアドバイスをもらえるのも、頷けます。
ここで、とても重要なのは、裕さんがこのお悩みを
今、私に、投げかけられているという事実です。
変化したい、という気持ちがなければ、
悩みもしませんし、こうしたご質問にも至らないはずです。
裕さんは、卑下する自分を変えたいと思っていらっしゃるから、
ご質問を投げかけられたのだと思います。
では、裕さんはどんなところを変えたいと考えていらっしゃるのでしょうか。
それは、このご質問の中にはっきり表れているように思います。
裕さんはすでに、ご自身の問題を、ちゃんと把握しています。
「見た目についてなど、自他を比較して卑屈になりがち」であり、
「それを、人から指摘される」ということです。
まず、裕さんは、実際、獅子座に火星と土星を持っていて、
「見る」「表現する」「見られる」ことへの意識の強い方です。
この配置は、幼い状態にあると、
「見た目」を基準に人を判断してしまう傾向が出ることがあります。
自分の見た目について卑下するような態度を取る、ということは
すなわち、「見た目」が自他の判断基準として、
裕さんの中で非常に重要なものとなっていることを意味します。
つまり、見た目を卑下する人というのは、
その人自身、他者を見た目で判断しがちだということが言えるのです。
人の美しさというものが、物理的な条件だけでできているのではない、
ということは、大人になるほど、よくわかってくることでもあります。
裕さんは、今、「人の美しさ」の判断基準を、
もっと成熟したものへと成長させようとしているのではないでしょうか。
お子さんを持っていらっしゃるということですが、
お子さんが人を見た目で判断するようになって欲しい、とは
誰も思わないだろうと思います。
でも、親御さんの価値観は、お子さんに、
全く無意識にであっても、受け継がれます。
今、裕さんはお子さんへの目を通して、
人を見る時の価値観を、変えようとしていらっしゃるのだろうと思います。
裕さんが「見た目などについて卑屈になってしまう」ことを
親御さんやご友人から「指摘される」ということは、
ふだん、自分の容姿を卑下したり、
自信がないということを言葉に出したりしてしまっているからと思います。
もし、自分で自分を卑下しても、
口に出さずに心の中だけに納めているなら
人から何か指摘されたりすることはないはずです。
裕さんのホロスコープでは、太陽と金星がぴったり重なっています。
これは、裕さんがとても魅力的で出会いに恵まれる方であることを示していますが、
それと同時に「自分に甘く、人に頼りやすい」所もあることをも意味しています。
人に頼ることは決して悪いことではありませんが、
「見た目を基準に自他を比較して、自分を卑下する言動をする」ことは、
イコール「そんなに卑下する必要はないよ」というふうに、
人に褒めて励ましてもらいたい、ということだろうと思います。
卑下したり、自信がないと言ったりする人は、
そう「言う」ことによって、それを打ち消すような反応を
無意識に、周囲に求めてしまっているところがあるわけです。
でも、お子さんを持たれた裕さんは、
そうした「周囲に甘えて、自信を補強してもらう」心の動きを、
ここで、止めようとしていらっしゃるのではないでしょうか。
頼る立場から、頼られる立場へと、
今、立場の変化が起こっているからです。
心のざわつきは、
「今までのように、自分の価値観によってぐらつく自信のなさを、
人に甘えて、補強してもらいたい」
ということができなくなっていることを
裕さん自身が、自覚し始めているからではないかと思います。
また、人を見た目で判断する自分の目線に、
自分自身で、違和感を感じ始めているからだろうと思います。
裕さんは、もともと、すばらしいコミュニケーション能力に恵まれている方です。
自分がどう見られるかを気にしてしまうと、
このコミュニケーション能力は、自分を傷つける方向に作用しますが、
「人の美しさとは何だろう?」という問題意識を持ち
他者を「この人はどんな人だろう?」と興味を持って見つめる目を持つと、
人から好意を持たれ、信頼されるようになります。
人から好意を持たれ、信頼されるようになると、
自然に、自分と人とを比べる必要がなくなっていきます。
獅子座の2星は、本来、堂々とした自己表現や
成熟した美意識と結びつくはずのものです。
今は未だ、それが幼いかたちで表れているかもしれませんが
お子さんや、お子さんにまつわる人間関係を通して、
今、その美意識と自己表現のあり方が、大きく成長を遂げようとしていると思います。
人と自分を比較して卑下したり、それを人から打ち消してもらいたいと甘えたりするあり方は
おそらく、2015年半ばまでには、大きく変化して、
裕さんが本来持っている、
明るくどっしりとした、肯定的な雰囲気のキャラクターと、
親しみやすく、人と人とを結びつける場を作るような才能が
どんどん前に出るようになるだろうと思います。
ご自身の中に起こっている変化を、大切にして頂きたいと思いました。
石井ゆかり
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