大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。
vol.47「これからの人生について」
モコさん(45歳女性)
1月末に転勤の辞令が出て5月に赴任しました。女性で帰る場所のない片道切符の転勤です。
仕事は営業事務ですが、仕事量は3倍になり毎日12時間労働でクタクタ。独身で恋愛も不得手で心の支えになる男性もいませんが、残りの人生を過ごすのに本当にこのままでいいのか女性らしく人間らしい生活をしたいなぁと思います。
退職をし、人生を見直したい気持ちが湧いていますが、やりたい仕事も何のあてもなく失業する現実を考えて踏み止まっています。
こんな私ですが、結婚の可能性はありますか?新しい仕事はどんなものが合いそうですか?
これからの人生は明るく楽しく温かく生きたいと感じています。
よろしくお願いします。
モコさんへ
毎日12時間労働とのこと、とてもお疲れだろうと思います。
非常に疲れているときは、ものごとを悲観的に捉えてしまったり、
「なにもかもいやだ、逃げたい」
「いまこの場所から別の場所に行けたらどんなにいいだろう」
と考えてしまうものだと思います。
苦しいときは「すべてを変えたい」と思ったり、
「結婚さえできれば」「仕事が変われば」と、根本的な条件を変えることを夢見てしまうものだと思います。
モコさんは「これからの人生は明るく楽しく温かく生きたい」
とおっしゃっています。
これは「この現状を一気に変えてしまいたい」という、疲労ゆえの、ちょっと極端さもある願望なのかな、という気がしました。
ここ10年ほど、海王星という星がモコさんの天職の場所をずっと移動していました。
この動きは、モコさんのキャリアを曖昧なものにしたり、不安なものにしたりしていたかもしれない、と思います。
この星は来年2月頭に水瓶座を抜けていきますので、ここが一つの転機となるかもしれないと思います。
モコさんの月はこの水瓶座にあって、今は徒労感や悲観的な気持ちが強くなっているかもしれないと思うのですが、海王星が抜けていく頃には、別な状況になっているかもしれないと思います。
適している分野としては、
技術的に先進性の高い分野、
人との関係がフラットであまりガチガチした組織ではない場所、
個人主義的に自律して動ける分野、
新しいかたちでの、女性との関わりが多い分野、
子どもや教育に関する分野、
などが考えられます。
個性の強い方ですので、組織の歯車のような生き方は好まれないだろうと思います。
その一方で、個人として人のサポートをすることが上手なところがあり、ある一定の枠組みが整ったところであれば、変化への対応力も高い方だろうと思います。
「自分が自分であることが保証されている職場」
「自分以外のものになることを要求されない場所」
というのが、お仕事をする上では大事な条件だろうと思います。
ただ、今はモコさんの「目標」に、焦点が当たっている時期で、何か大事なことと向き合っている可能性もあります。
多忙すぎる状況を変えることは難しいのかもしれませんが、特に、転職を考える場合、
「前職を離れることになった原因とどう向き合ったか」を面接などで問われることが多いと思います。
今の多忙さや状況の悪さのなかに、何らかの「宝物」がひそんでいないかどうか、これは、確かめてみる余地があるかもしれません。
そこから新しい縁が生まれる可能性もあるように見えます。
パートナーシップに関しては、
もともと、モコさんは金星と火星と木星を蟹座に持っていて
「慣れた安心できる場所」を心から求めているところがおありです。
「居場所」は、他の星の配置から見ても、モコさんにとって、とても大切なもののようです。
ただ、自分の居場所に自分自身が「太陽」として君臨してしまうところがおありかも、と思うのです。
非常に個性が強く、知的でいらっしゃって、ファイトがあり、先進性に富み、自立心も旺盛で、人に弱みを見せない部分がおありだと思います。
どこか、人にゆだねてしまうことができない硬質な「強さ」が出過ぎてしまい、結果的に、誰かと弱みや痛みをシェアすることができずにきてしまった、ということなのかな、と思いました。
居場所や家族、家庭的な雰囲気を、心の奥で愛しつつも、男女の差をあまり意識しないタイプでいらっしゃって、なかなか「踏み込ませない」「隙を見せない」感じもあったのかもしれない、と思います。
来年の6月以降、木星という星が、モコさんのホロスコープにおけるアセンダントという場所を通過します。
木星はモコさんの結婚を扱う星でもあり、この動きは重要な出会いや結婚に結びつくと考えることもできます。
今後の恋愛期・婚期となりそうな年齢は、47-48才、50才前後、55才前後などがあります。
「現状が苦しいから、新しいものを求める」というのは誰もが考えることで、自然なことだと思います。
ですが、この発想にはいつも「後悔」のキケンがつきまといます。
こんなことになるくらいなら前のほうが良かった
と、ならないためには、
「今を変えるためだけに別なものを選ぼうとしない」という観点が大事です。
今を変えたいためだけに何かを選ぶとき、人は、どうしても、目が曇りがちです。
結婚にしろ、転職にしろ、新しいもののいいところばかり目について、欠点がかすんで見えるのです。
人間は無意識に、
「見たいように見る」「見たいところだけ見る」という性質を持った生き物です。
ですから、なにかから逃れるために目指す場所は、みんなオアシスに見えるのです。
でも、そのオアシスに飛びこんでいったとき、それが蜃気楼だったことに気づく、ということも往々にしてあります。
いきなり、選択肢の今まで見えなかった欠点がひしひしと身にしみて、「これなら前のほうが良かった」というふうになる危険があるのです。
選択肢を見誤らないためには、まず「現状」とよく向き合い、がっぷり組み合うことが大事だと思います。
なんとかして、疲労し尽くしてしまう状況を変えられないか、もっと自分を大事にするような働き方を今、できないか、人とも相談し、弱みを認め、弱みを見せていくことが必要だと思います。
その上で、「新しいもの」にひとつひとつ目を向けていけば、「こんなはずじゃなかった」という後悔の危険を少なくしていけると思います。
弱みを認めて見せていくことは、温かく生きる上でもっとも大事なことです。
愛はそこから手に入りますし、納得のゆく環境もまた、弱みをシェアしてもらったところから、生まれていくものだと思います。
幸運をお祈りしています!
石井ゆかり
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石井ゆかり(いしいゆかり)
独学で星占いを習得し、2000年よりWEBサイト「筋トレ」を主宰。年間・週間の12星座占いを情緒ある文体で掲載し、のべ5000万アクセス(2013年現在)という異例のヒットを記録。雑誌や携帯コンテンツなどで占いを執筆するほか、星占い以外の分野でも著作を発表している。第7回Webクリエーション・アウォードにて「Web人賞」受賞。『12星座』(WAVE出版)、『星読み ホロスコープなしでわかるあなたの運勢』『愛する人に。』(幻冬舎コミックス)、『星占いのしくみ』(共著・平凡社新書)、『禅語』『いつか、晴れる日』(共著・ピエブックス)、など著書多数。
同サイトにて「石井ゆかりの週報」を展開中。
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