20代の時に行った婚活パーティーの話 その2【みんなのこんかつ 第14回】
前回までのあらすじ:友達に誘われてお見合いパーティーに参加したら
ペンネームの「御手洗」で名前を登録されていた。
さて、とてもつもなく怪しい受付を終え
プロフィールカードに詳細を書き込む作業です。
お相手の男性とお互いこのカードを交換し、話題などのネタにするのである。
記入項目はざっと氏名、年齢、誕生日、所在地、身長、血液型、最終学歴、年収、
勤務地、家族構成、たばこ(吸う、吸わない)、お酒(飲む、飲まない)など。
アレ?年収…ね 年収っていくらで書けばいいんだ?
そう、私も鈴木(友達)も完全フリーの自由業(BL描き)なので
年度末に確定申告が終了するまで自分の年収がわからないのである。
しかも定期的に連載のあるような作家さんとは違い
完全に不定期なペースで原稿を描いているので
ものすごく年収の良い年もあればものすごく年収の低い年もある。
平均値が取れないくらい毎年の収入がガッタガタなのである。
エエ…コレどうしよう…と隣を見ると鈴木も固まっている。
どうなんだろう…女性って年収高く書いた方がいいのかね
それだとお金目当ての人が来たりするのかねでもあんま低いとどうなのかね
いやしかし男の人はそのあたりあんま関係無いのかなあ…;
と、ここに来て今更年収の詳細設定について小声で相談し始めるという
二度目の怪しさ大爆発である。
そんならうちらの年齢くらいの女性の平均的な額を書けばいいんじゃないかと
結論づけたものの、そもそも20代女性の平均年収を知らない。
同様に「勤務地」も正直に「自宅」と書くべきなのか
適当な都市名を書くべきなのか、そもそも今回の自分の設定自体
どこまで本当の事を書くべきなのかが定まっていない。
え…どうする?どうする?;
とモタモタしていた所でパーティーの開始時刻5分前だ。
上の方の「年収」で手間取っていため下の方はまだ空欄だ。
そのためそれぞれ番号順に席につき
司会者がパーティー開始の挨拶をしている間にもカードを書いている
いのこりをさせられている小学生のような状態になってしまった。
周りはみんな司会者のお話をちゃんと聞いている…。
うう。いかん。焦ると考えがまとまらない。
好きな食べ物:チーズ って書いてしまったが
こんなゴロッとしたものを書くより、もっと可愛らしくケーキとか書いとく
べきだったんじゃないかと思いたち余白にケーキと書き足したら
欄が狭くてチーズヶ-キ のようになってしまったあやしい。
その間に男性側のプロフィール一覧(事前登録された簡単な内容の物)が配られ
なんとかカードの記入を終えるとパーティー開始となりました。
不審者を挽回できないまま初のお見合いパーティーです。
(つづく)