自らのランクを証明できるアイテム:名刺【みんなのこんかつ 第7回】
婚活してると名刺をいただけることがままあります。
おお、名刺。
社会に一回も出たことが無い引きこもりなので
こういうまっとうな社会人アイテムを前にすると緊張してしまいます。
最低限知っているマナーとしては両手で受け取る。くらいですが、
「あっ!ありがとうございます、いただきます」って毎回受け取っているものの、
この時点で正しいのかどうなのかわからないので
今回改めてマナーをググッてみました。
汚れてる名刺を出さない。とか、
いただいた名刺に相手が見ている前でメモをしてはならない。とか
う~ん、まあこの辺はそうだよなあと知っている範囲でしたが、
ポケットやお財布から直接名刺を出さない
ってどういうこと?
名刺入れ以外から出すなということなんだろうか。
字面だけ見るとどこからとも無く名刺が湧き出てくる
マジシャンのような手さばきのリーマンが再生されるんだけど
まっとうな社会人にはそこまでのスマートさが要求されるんだろうか。
毎回受け取るのに精一杯なので
相手の所作を見て勉強するところまでは気が回らないままなんですが、
まあ、スラッと名刺を出されるだけあって、スゲ~~~っていう名刺が多いね!
もちろん、単に「あっ、そうだ名刺でも渡そうかな」って人もいるとは思うんですけど、
まず名刺をくれる人って明らかに自分の名刺がすごい威力を持っているのを知っていて、
そう、そしてそれは正しい。
まず企業名がすごい。
聞いた瞬間にああ、アレですね。っていうか。
CMが脳内で再生されるというか、すごいですね。
っていう感想が口を出るっていうか、だ…大企業…!
実際家に帰ってから父に見せると思わず「ほほう…」って
たぶん脳内でいやらしい計算をしてるであろう笑みがこぼれるくらいの威力。
役職もすごいんだろうけど、どれくらいの年齢の人がどれくらいの役職についてると
どれくらいすごいのかがわからないので
そこまで知識があったらもっとおもしろいのかもしれないんですが…!
とにかくこういう時にスラッと名刺が差し出せるのはかっこいいです。
なぜって私は名刺を持っていないからです。
しっかりした活動をしているイラストレーターさんや漫画家さんだとフリーランスでも
名刺を持っている作家さんがいますが、私が作ったところで
代表作も無いしペンネームも御手洗直行(←本来のP.N)っていうフザけたP.Nだし
なにより己の本当の生業を隠して婚活している手前持っていても渡せないっていう…。
後ろ暗い!
後ろ暗い巣穴で生きているものには、
太陽の下でハツラツと生きている人々がまぶしい…!
そんな象徴的アイテム「名刺」を受け取る度、
「ああ、社会で活躍されてる方はかっこいいなあ…。」と思ってしまうのでした。
なにより大人っぽい。
あ、個人的に一番
「この人良いなあ…好きだ…いや、会社が好きなのか?とにかくとてもよい。」
と思ったのは
食品加工会社の乾物担当で名刺の裏に緑の印刷で
こんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶこんぶ
って印刷されてて
乾物担当こん部長
っていう役職の人でした。
聞き忘れてたけど今思うと課長とかはどうなってるんだ。(笑)
全部このノリで貫いてたらすごい。