大人気ライター・石井ゆかりさんによる、女性の心に寄り添う個人占い。恋愛や人生の悩みにお答えします。
亜由美さん(27歳女性)
現在、大学院生(文系)です。このまま、研究者として頑張っていける自信がありません。かといって、今から全く別の道を探す事も不安です。来年から教員として働きながら、研究をとも考えていますがどうしたいのかわからないのです。さぁやるぞ、という日と不安になる日が交互にやってきてどうしようもないのです。
亜由美さんへ
ご自身の進路を決めかねていらっしゃるのですね。
研究者になる自信はないけれど、教員として働きつつ研究をしたい。
まったく別の道に入ることは不安でたまらない。
「自信がない」「不安」。どちらも、未来への漠然とした想像とイメージです。
自分の頭の中でつくり出した、未来の風景に、怯えていらっしゃるような状態なのかな、と思います。
射手座に3星、魚座に2星、牡羊座に1星をお持ちの亜由美さんは、冒険心に富む、自由を目指す方だろうと思います。
ですがその一方で、山羊座の月と海王星の重なりが、非常に誇り高く、傷つきやすく、不自然な完璧主義の裏返しとしての責任の回避に走ってしまう、そんな心理を秘めていることを示しています。
この傷つきやすい、誇り高い心が、亜由美さんの冒険心や好奇心をジャマしているとしたら、実に勿体ないことだなと思います。
まったく新しい道に入ることも、研究者を目指してがむしゃらに頑張ることも、亜由美さんには「できないこと」ではないと思います。
たぶん、亜由美さんに見えていないのは「未来」ではなく「現在の自分」なのではないでしょうか。
「現在の自分」をきちんとみていないがゆえに、自分を過小評価したり、逆に過大評価してみたりと、ぐらぐらと気持ちがゆれ動いてしまうのではないかと思うのです。
だれも、「未来」に判断の軸を置くことはできません。
未来はまだ、目の前にないからです。
判断基準はいつも、「今」にしかありません。
ですが、「今」が自分の期待とあまりにもかけ離れていると、人は「今」を受け入れられず、目をぎゅっと閉じてしまうのです。
そうして、「今」を見ないまま、「未来」に答えを探してしまうために、何も決められなくなってしまうのだとおもいます。
「今の自分」を、勇気を出して、もう一度見つめ直してはいかがでしょうか。
プライドが傷つくこともあると思います。
だれもが鏡を見るときには、そこにいちばんイイ自分を無意識に探して演技してしまうものです。
でも、「今の自分」を直視することなしに、「そこから先」を描くことはできないと思います。
今できていること、できていないこと。
自分だけでわからなければ、先生や先輩などに意見を聞くこともいいと思います。
「自分はどの道に進むべきか」ではなく、「今の自分はどういう段階・状況にあるのか」を聞くだけでもだいぶ、見えるものが違ってくると思います。
未来は、とおくにぽんとあるものではなく、「今現在」と連続的に結びついているものです。
まず「今現在にいる自分」を、傷つくことを怖れずに見つめてみるところからスタートしては、と思いました。
石井ゆかり
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