「笑っていいとも!」でおなじみ、ネガティブすぎるイケメンモデル・栗原類さんのタロット講座実践編第23弾。人気タロット占い師・濱口善幸さんの指導のもとカードの意味を一通り学び終え、今度は占いに必要な心理学について勉強します!!
濱口さん(おやびん)
迷える人々を導いてきた
人気タロット占い師
類くん(見習い)
ネガティブだけど
タロットには興味津々
局(つぼね)ちゃん
類くんの上達を見守る
占い案内人
タロットカード、78枚全ての解釈を学んだ類君。さらに解釈を深めるため、心理学について学ぶことになりました。
まず「心理学とは何か?」をお話したいと思います。日本でカウンセリングは特別な人、病気の人が受けるものというイメージがありますよね。
そうですね。
でも海外だと、心療内科、カウンセラーに仕事の相談をする人は「俺、仕事頑張っています」、夫婦間の相談をすれば「俺はこの人のためにこんなに考えています」と言っていることになるんですよ。つまり、海外では日本で言う心療内科、カウンセリングに通っている人は、努力した人、頑張った人と評価されます。
プロのカウンセラーに診てもらって自分をアピールする人が、尊重されるということですか?
そうそう。海外の映画などでもよく夫婦でカウンセリングに行くシーンが出てきますが、あれは「真剣に夫婦のことを考えています」という証しでもあるんです。これが日本だと、「あの夫婦はもめている」「病気だ」と言われかねません。
やはり日本の見方ってそうなんですね。
でも、そういった考え方は大きな間違いです。僕が何を言いたいかというと、(人の絵を描きながら)これを見てください。これ、人間です。人には外側の顔というのがあって、その表面の部分で人と付き合っています。
いわゆる、人の「玄関」ということですか?
そう、他人とうまく付き合うために、外側で良い顔をするんです。そのために、この内側にある(絵の赤い部分を指差して)「心」を消してしまうんですね。多くの人が本当の心を見られてしまうと、他人とうまく付き合えないと考えているんです。
心を見せると、うまく付き合えないんですか?
そう、残念ながら日本では。でも、人にはこの絵のような状態になることが必ずあります。建前(外側)と、本音(内側)。心理学的にいうと、本音の部分をインナーチャイルド、「内なる自分」と言います。普通、人には内と外があるものなんですが、たまに「心」が完全に無くなる人がいます。そういう人に限って「私、怒ったことがないんです」とか「私、イライラしたことがないんです」と言うんです。
え? 心が無くなる人って、感情すら無くなるんですか? 覚えていないわけではなくて、本当に怒ったり、泣いたことすら無いということですか?
はい。人と合わせ過ぎて疲れていたり心が泣いている状態なのに、表情は笑顔なんです。これは心と体のバランスの崩れを本人が分かっていない状態です。こうなると、タロットの「ヒト型スプレッド」では、頭の部分には幸せなカードが出ているのに、心の部分に悲しみのカードが出てきます。
「ヒト型スプレッド」とは5枚のタロットカードを人のような形に並べて占う方法。1枚目の頭は今考えていること。左の手の部分は現状、右手部分は未来、そして、真ん中は今の心の状況。そして、足の部分が過去を表します。
よっちゃん流ヒト型スプレッド
上:頭で考えていること
左:現状
右:未来
中:深層心理
下:過去
頭に「世界(The World)」の正位置のカードがあっても、心に「死(Death)」の正位置が出ているような状況ですか?
そうです。そういうカードが出た時は、頭と心のバランスが崩れているということです。
頭と心のバランス?
ヒト型スプレッドで頭と心に真逆のカードがでた場合、絶対に見ないといけないのがこっち(絵の心を指差して)、「心」です。そしてここから、心理学のお話をしようと思います。
カウンセリングではなく、占いでも、心の方が優先されるんですか?
そうです。
相談者さんの個性、本質が心のカードに表れるということでしょうか?
はい、もし占っていて、頭の部分に「死(Death)」が出ていても、心に「世界(The World)」や、「戦車(TheChariot)」のカードが出たりするなら、「あなた本当は前に進みたいんじゃないの」「頭ではマイナスに考えているけど、本当はそれをやりたいんじゃないの」って言えると思います。
こうして、1対1でお話をしているときに、言葉の使い方、伝え方はとても重要ですよね…。
占いにおいて最も重要なのは、説明する時に、相手を否定することを言ってはいけないということです。
はい。
これはカウンセリングでも同じです。たとえば、山田さんという人を占っているとします。「山田さんは今、お仕事でこういう風に悩んでいるみたいですけど、本当はこうしたいって心のカードに出ています」と、まず山田さんの悩みを受けとめる伝え方をします。
なるほど。でもカードの結果は率直にお伝えしていいんですね?
そうです。ただ「そんな風に悩んでいると言っていますけど、それは建前で、本当はこうしたいんでしょ」という言い方をしてしまうと、相手は必ず否定します。
でも、もし先ほどのように「本当はこうしたいというカードが出ています」という言い方をしても相手が否定した場合はどうすればいいですか?
そういう人は建前(外側)が勝っている人ですね。
何を言っても伝わらない状態ということですね。その場合の鑑定はどうすればいいですか?
相手が占い師の言葉を否定した場合は、「そうなんですね」とさらりと流して、最後に「でもあなたは、心の中にやりたいことや、今考えていることとは違う気持ちがあります。いつかそれに気付く時が来るので、その時にしっかりと自分を受け止めてくださいね」と言ってあげてください。
その人は、いずれ自分の本音に気付くはずです。
なるほど、心理学ってすごいですね…。
心理学の奥の深さに驚く類君。さらに「人の心を読む」という難しいテクニックに突入です!
カウンセリングもそうですけど、占いでは人の心を読むということも重要です。
それは特別な能力のことですか?
いいえ、そのうち類君も出来るようになります。心を読むと言うと特別なことのように感じるかもしれませんが、もともと自然界で普通に行われているものです。
自然界?
はい、犬や猫同士喋っているのを見たことないですか? 猫がじゃれ合う前に目と目を合わせる瞬間があるんですよ。その時、猫たちは心で会話をしているんです。
ああ確かに。でも言葉で会話をしている人間にはそれは無理ですよね?
そう、人間は言葉を使うようになったので、出来なくなっただけです。でも、本来は出来るんです。
誰でもですか?
誰でもです。その証拠に、「あの人辛そう」「あの人怒っているな」とか、分かる時がないですか? それは、表情から分かる時もありますが、実は心を読んでいる場合もあります。それをよく表している昔からある言葉があります。「背中が寂しそう」って言うことがありますよね? 顔は見えないのに、寂しそうだと分かるんですよ。そう思うのは、その相手の心の何かに気付いているからなんです。だから、頑張れば類君も相手の心が読めるようになります。
うーーん。すごいですね。
僕が類君に心理学を通じて教えたいのは、占いでは「心」が最も重要だということです。なぜかというと、心が開放されていれば、人は幸せなんです。たとえば、「高級車に乗りたい」「超高級マンションに住みたい」と頭で考えている人がいるとします。でも、心はそんなことを望んでいない。心はただ「家族と幸せに暮らしたい」と思っていたとします。そんな人は、その夢を叶えても最後には、その暮らしを捨てます。なぜなら、心がその状況に賛成していないから。
そうなんですか?
超高級マンションに住みたいというのは、建前の世界なんです。格好つけたい、人から良く見られたい。でも、心ではそんなことは考えないんですよ。
なるほど。
人間は、進化するにつれて自分の心の声を聞くことも苦手になってしまったのでしょうか。だったらなんだか寂しいですね…。
今度は恋愛依存の例を話しましょう。恋愛依存している人。常に誰かいないとだめという人は、自分を見ていないんです。
ああ…。
好きな人に、なんでもしてあげる。すると、相手も何かしてくれる。だから、またやり返す。これを延々繰り返したいだけです。
つまり、恋人に尽くして、その恋人に尽くしてもらう…その繰り返し?
そうそう。この状態が起きている時って、好きな相手にしてあげているようで、実は自分にしているのと同じ状況なんです。
相手もまた自分にしてくれるのを前提で、行動しているんですね?
そうです。でも、こんな関係はいつか崩壊します。見返りはいつか無くなり、相手は見返りを求められることを「重い」と感じるようになります。そうなった時、この人は、好きな人を恨み始めるんです。「私がこんなにしているのに」ってやつですね。
どうしても見返りを求めてしまうんですね。
本来は、こんなことをする必要はないんです。自分を見る、自分の外側(頭)が内側(心)を認めてあげればいいんです。それができず、自分で自分を愛せないから、人を愛し自分を愛しているかのようなことをしてしまいます。
自分を好きになる方法が分からないんですね?
はい。そんな時に、頭と心の間に占いを入れてあげるんです。カウンセリングもいいのですが、日本ではあまり馴染みがないので、占いの方が受け入れられやすいですね。
なるほど。
占いで頭と心をしっかりと繋げてあげるんです。つまり、心の存在を本人に気付かせるのですが、それができた時、涙を流される方もいたりします。
嬉し涙ですか? 自分を分かってもらえたから?
それが、この涙の意味はよく分からないんです。悲しくも嬉しくも、辛くもないんですけど、なぜか涙が出るんです。
うーーーん。自分を分かってもらえたから無意識に涙が出たという可能性はないですか?
いろんな解釈が出来ますが、とにかく、頭と心が繋がったから、泣いているんです。その場面に出くわしたら、きっと分かりますよ。理屈じゃなくて、泣いている相手の心がわかるようになります。
…はい、分かりました。
勉強をし訓練すれば、話さなくても相手の気持ちが分かるようになりますし、もっと進むともっと面白いことができそうになります。
「頭」と「心」を繋げることの重要性を理解した類君に、濱口さんがさら上級テクニックを伝授するみたいです!
面白いことですか?
そう、動物の心も読めるようになります。
それ、知りたいです! 僕の猫はよく、トイレじゃないところで、いわゆる粗相をするので、その理由を知りたいんです。どうやったら、動物の心を読めるようになりますか?
僕の場合は、独学です。僕の家には猫がいるんですけど、自分が思っていることを、声に出さずに猫に伝える。それで返ってきたものを読み取る。心で会話をするんです。動物園のチンパンジーにこれをやって、バナナの皮を投げられたことがあります。
えーーー!! チンパンジーと心で会話してたんですか?
はい、何かしら伝わったんだと思います。大きい声を出したり、身振り手振りをしたわけではないんです。ただ、見て心を交わしていたら、そうなったんです。
では、まずは家にいる動物で実践してみるというのはどうですか?
いいと思います。ただ、大事なのは、どんなに理解しようとしても、理解できない人は、理解できないということです。まず自分の心が見えていなければ、相手の心は見えないです。
確かにそうですね。心を交わすには、自分も心を持っていないといけないですよね。
自分の心が見えないと、相手の心が見えませんから。
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