じわじわくる面白さで話題沸騰中の“ブス(相当かわいいけど)でニートのオカマ”こと少年アヤちゃんが、幸せを探して占い体験の修行に旅立ちます。果たしてアヤちゃんは幸せになれるのでしょうか?
最終回である今回は、霊視で知られる沖田法瀧先生に性格や、前世などを鑑定して頂きました。取材場所に入っていらした瞬間から、かなりの迫力に圧倒させられましたが、「この着物、リバーシブルやねん!どっちがいい?」と甘えた声でおっしゃられる先生はまるで猫ちゃんのようで、あまりの愛らしさに思わず見とれてしまったため、着物については答えることが出来ませんでした。すると早速、衝撃的な一言から霊視が始まります。
「あんた、かわいそうやなぁ……。」
----えっ?
「あんたは本当、女の子に生まれたら良かったのにねぇ。」
いきなり同情されて戸惑う私。先生はこう続けました。
「今、名前や顔を見て思ったんやけど、あんた中身が完全に女や。オカマっちゅうか…女としか感じられへん。そんであんた、めっちゃプライド高いやろ。めっちゃプライド高いのに、ものすごく正直でピュアなところもあるねんな。おだてに乗りやすい。せやから占いなんかは本来あんま受けんほうがいいタイプやな。悪いのにかかったらええように遊ばれてしまうで。今まで占い受けて来て、どやった?」
----言われたこと全部信じちゃって、記事にするのが大変な感じでした…。
「せやろ!純粋すぎんねん。アホとはちゃうで。あんたがアホなら私もアホやもん。携帯の画面が割れてもうた時、なんか知らんけど米粒を塗ってしまったりして……」
おもしろエピソードでフォローを入れてくださる沖田先生の細やかさ!
「ここ5、6年はいいことがなかったやろ。2008年の後半くらいから良くなかった筈。」
----ちょうどノンケの男性に貢ぎ始めた時期ですね……。
「うわ!貢いだりしてんのんか!そっか…。あんな、結局天然の女には勝たれへん。あんたはスタートから負けてんねんで!」
----はい…しかもお金で勝とうとするって最低ですよね。
「勝とうとして足掻くからますます泥沼にはまっていくねん。だから勝とうとせず、自分の負けていると思うところを素直に出すことが秘訣や。あんた、プライドも高いし頑固やんか。そこを出したらますます負けや。せやから、それよりも弱いところを出す。女ってすぐ涙を使うやん。女優になんねん。悲しい女であることを演出するのよ!」
----ますますうっとうしがられませんか?
「お金出すよりマシや。それにしてもあんた、結構ケチなのによく人のためにお金使えたな。」
----人のためっていうか、きっと自分が愛されるための投資だから、すごいエゴイスティックな投資なんですよね。
「なるほど。友達はいるの?」
----最近、鬱病のおばさんと仲が良いです。
「傷の舐め合いはあかんで。それ以上発展していけへんもん。あんたの場合はたくさん友達を作って、ひとつひとつの行動をちゃんとジャッジしてもらったほうがええ。生年月日から見ると、あんたは火やから、ひとりでいると色々なものに飛び移っては燃やし尽くしてしまうねん。せやから、隣に水タイプの友達が必要やな。」
----水がタイプっぽい人はいないですね。むしろ全員火で、傷を舐め合いながら、色々なものを燃やし尽くしているという感じです。
「運気は来年再来年と良くなっていくんやけど、その時右に行くか左に行くかを、あなた自身が決める時が来る。多分、手術して完全な女になるか、仕事を頑張るかやね。」
----オカマにもいろいろありまして、私は別に女になりたいわけでないんですけど…。
「そうなん?じゃあ、その道を進むってことやない?新宿の二丁目とかあるやん。女装して、その道に入っていく。」
----えっと、オカマにもいろいろありまして、全員が女装ホステスになりたいわけではなく…。
「なんや中途半端やな。そうやって中途半端なうちは幸せにはなれへんと思うよ。まずは自分を受け止めな。幸せになるのはそれから。」
…女装したくなるようにがんばります……。
すると突然、虚空を見つめ、うんうんと頷き始めた先生。
「ああ…ああ…そうやったの…ああ…」
一瞬ラリッてしまわれたのかと不安になりましたが、この時先生は私の前世を見て下さっていたのです。その結果は…
「あんたの前世はな、すっごい位の高い人の横についてたみたいやな。時代はかなり古い。500~600年前とちゃう?日本の戦国時代。…ああ、すごい贅沢三昧やったんやね。そうかぁ…。うんうん…これ言うてええんかな?」
----ぜひ言ってください!
「戦国時代、女の人は戦にいけなかった。せやから、お小姓さんいうて、男の人…いまでいうオカマみたいなんを連れていって、女の人の代わりに利用したんよね。森蘭丸みたいなもんや。それで、そのお殿様にものすごく愛されていて…ああ、そう。そのお殿様と一緒に死んだんや。…そう…」
----前世はロマンティックだったんですね。
「その時の寵愛があったから、今もその感覚を持って生まれて来てて、男の人に愛されたいと思いすぎてしまうんやないですか?」
----まだ前世のこと言ってんの!?って感じですね。我ながら執着心の強さに驚かされます。ということは、殿の生まれ変わりを探せばいいってことですか?
「そや。きっと日本にいるし、また出会えるようになってるで。前世が殿いうのは、お医者様とか弁護士に多いんや。ただし、ちょっと変態的なところがあるかもね。蹴られるのが好きやったり、ローソクとかたらされるのが好きやったり。」
----前世が殿で、現世が医者で、変態の男性でオカマが好きってすごくハードルが高いと思うんですが、大丈夫なんでしょうか?
「目が合った瞬間にわかるで。きっと出会えるはず。ただしそれには、さっきも言ったとおりきちんと演技をすることと、自分をしっかり受け入れることや。そうしないと、男の人って引いてまうねんな。」
----それくらいで引くって変態のくせに生意気ですね。本日はありがとうございました!
オカマなんだから二丁目行って女装しろ!という先生の助言はパンチがありすぎましたが、前世のお話はとても惹き付けられました。女人禁制の花園で、オンナとして扱われる美少年……。驚くべきことに、このシチュエーションは、思春期が始まって以来、ずっとテッパンとして愛用していた妄想ネタだったのです。だって夢のようではないですか、そんな、お姫様みたいなポジション…。しかも現世でも出会う可能性があるとのことで、しかし医者!?それか弁護士!?ただし変態!?とハードルの高さを感じますが、それ以前に私がオカマなので、あちらに気付いてもらえない・もしくは相手にされない可能性大です。どうしましょう?
……来世に持ち越し、みたいなことにならないよう祈るばかりです。
おまけ画像
ついにエピローグ!
色々体験してきたアヤちゃんが最終的に出した結論とは…
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