｢人見知りをどうにかしたいけれど｣【石井ゆかりの星の相談室】vol.38

ぽわさんへ

心を許せる相手と、そうでない相手とを、
とても厳密に分けていらっしゃるのだな、と思いました。

ぽわさんのホロスコープでは、
牡羊座に太陽と金星が位置し、
月は獅子座にあって、
とても魅力的な方だと思います。
たとえ、社内の方であっても、
家族でも友達でもない相手から
「お前は笑顔がかわいいのに」
と言ってもらえるのは、
ぽわさんがとても愛らしく、
「放っておけない」雰囲気をまとっていらっしゃるからだろうな、
と思いました。
実際、ぽわさんはとても「愛される」方だと思います。
愛されることが上手な方、とも言えると思います。

ですが、ぽわさんはとても誇り高く、
プライドを傷つけられることへの恐れが非常に強い方ではないか、
という感じもあります。
また、獅子座の月は「注目されたい、愛されたい」という気持ちが
非常に強くなるところがあります。
ゆえに、
「自分に注目してくれなかったり、愛してもらえなかったりしたらどうしよう」
という不安が、自分を守る態度へとつながっていくのかもしれません。
土星と海王星が山羊座に重なっていて、
ぽわさんの情愛や秘めたる本心に近い場所に位置しています。
誇り高い一方で、その誇りを傷つけられることへの不安が
色濃く刻まれています。

木星と火星が双子座に位置しており、
ぽわさんはコミュニケーションへの理想がとても高い方だと思います。
上手く話さなければ、とか、議論には勝たなければ、
といった意識も強いかもしれません。

全体に、ぽわさんは
「人見知りで、他人を怖がっている」
のではなく、むしろ、
「誇り高く、負けず嫌いで、コミュニケーション欲求が強いからこそ、
そうした強い思いを傷つけられることを恐れている」
ように思われます。
弱いからビクビクしているのではなく、
自分の「強さ」との折り合いがついていない、
ということなのではないかと思うのです。

どうしたら外部の人とリラックスして話せるか、
ということは、なかなか難しいテーマですが、
いくつか対策があるかもしれません。
まず、ファッションなどで自分に、
「守られているから、大丈夫なのだ」
という自己暗示をかけてしまうことができるかも、と思います。
例えば、男性にとってスーツは「戦闘服」のようなものだと
誰かが言っていましたが、
そんなふうに、自分なりの「戦闘服」を作ってみると
けっこう、安心して話し出せるかもしれません。

実際、怖がることは、決して悪いことではなく、
身を守るためにはとても大事なことです。
いつでも無防備にオープンにしていては、
かえって、危険です。
でも、怖がりすぎると、過剰防衛となり、
味方となってくれる人まではねつけてしまうことになります。
まずは、
「私は怖いのだ、傷つくことが嫌なのだ」
ということを詳しく分析し、
どんなことが嫌なのか、どんな嫌な経験があるのかを
深く掘り下げて見ては、と思います。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」
という句があります。
幽霊だと思って怖がっていたが、
よく見たらすすきが揺れているだけだった、ということです。
つまり、
「怖がるべきものと、怖がらなくていいものを、区別する」
ことが大事なのです。
それにはまず、「自分は何を怖がっているのか」を認め、
「私は怖いのだ、不安なのだ」と、
不安で怖がりな自分を生きてみることがいいのではないかと思います。
そうしていくうちに、
今まで幽霊だけでなく、すすきまで怖がっていたことに気づき、
「すすきは、大丈夫だ」というふうに、
少しずつ、自分の過剰なプロテクトを外していけるかもしれません。

表現力に富み、温かく広い、真っ直ぐな心を持ったぽわさんは、
すばらしい可能性に恵まれた方だと思います。
ご自身のコミュニケーションにおける潜在能力を信じ、
才能を開花させていただきたいなと思いました。

石井ゆかり