Twitterで人気の描き子さん(@kaqico)の連載コラム「描き子のモヤモヤ解剖ノート」では、恋愛に悩む女性たちのモヤモヤの理由をじっくり分析! モヤモヤで重たくなった頭の中を整理していきます。
追われる女になりたいのに…

◎今日のモヤモヤ
よく「追われる女になれ」と言うけれど、まず自分からアプローチしないと恋愛って始まらないですよね? そう思って自分からアピールしているからか、いつも追う恋愛になってしまいます。恋愛はどこまで積極的になればいいのでしょうか?ちょうどいい積極性の出し方ってありますか?
追われる女の作り方
相手の表情や言葉、メッセージに一喜一憂し、気まぐれを深読みして猛烈に盛り上がったり、そうかと思えば些細なことで落ち込んだり。相手に振り回されまくる「追う恋愛」に疲れて、「追われる恋愛」に憧れる人って少なくありませんよね。
「追われる恋愛」の作り方としては、ピンポンダッシュ形式が1番いいと思います。例えば、突然、夜中に連絡してみるとか、相手をこっそり褒めてみるとか、ちょっと脈があるっぽく思わせぶりなことをしておいて、相手がこちらの特別扱いに感づいたようなら、すぐに普通の人と同じ扱いに戻したりするという方法です。
脈あり行動、相手が気づいたら脈なし行動。しばらく時間をおきながらこれを繰り返します。
脈あり行動はエスカレートさせず、むしろ徐々に弱めていくほうがいいでしょう。最初の脈あり行動で映画に誘ったなら、2度目の脈あり行動はお茶に行くぐらいにしておきます。
こうすることで「最初はあなたにすごく興味を持っていたけど、だんだん興味をなくしてきました。でもまあ、今もあなたにチャンスはありますよ」というメッセージを相手に送り、あなたを逃したくない!という気持ちを呼び起こさせるわけです。
追われる女にならなくてよくない?
なんて偉そうに語ってみました。しかし、相手にこちらの意図がバレなければ、なおかつあなたが相手の恋愛ストライクゾーンから大幅に外れていなければ、それなりに効果があると思います。とか言っておいて何なのですが、正直、私としてはこういう「相手や自分をコントロールするテクニック」はあまりおすすめしません。
理由としてはまず何より、演技が続かないと思うからです。
たとえこのテクニックをうまく運用して相手が自分を追ってくれたとしても、もともと「追う恋愛」をしてしまいがちな人は、そのうちどうしても相手の動きをじっくり待っていられなくなります。
付き合い始めはうまく焦らして相手を盛り上げていたのに、ひとたび相手からの連絡が途絶えると「もう嫌いになったの!?」「デートはどうなったの?」と問い詰めずにはいられなくなるはず。具体的に行動を起こさないまでも、悶々としてストレスを貯めてしまう人は少なくないと思います。
これは別に「追う恋愛をしがちな人は短気だ」っていう意味ではないですよ。人間はどう頑張っても、自分の性格を隠せないものだということで、もう仕方ない話なんです。
それからもう一つ。
追われる恋愛をしたい人は、まず心の疲れを癒したほうがいいと思うからです。
そもそも「追われる恋愛がしたい」のは、冒頭にも書いた通り「追う恋愛に疲れている」からですよね。
もう異性に降り回されるのはいやだ!と心が叫んでるわけです。
そういう人に必要なのは追われる恋愛ではなく、とにかく休息して疲れを癒すことなんじゃないか、と思うわけです。
追う恋愛の素晴らしさを思い出して
追う恋愛をしてしまいがちな人、そして今、そんな恋愛に疲れている人は、きっとご自分が異性に振り回されてばかりでカッコ悪いような、それかもしかしたら、自分ばかり損しているような気がしているかもしれません。
「追われる恋愛であれば、きっとこんな思いはしないはず…」
だからこそ、そんな風に考えてしまうのかな、と想像します。
しかし、ちょっと考え直していただきたいのは、恋愛においては、決して追われる側が一方的に相手を振り回せる訳ではないということ。
追われる側というのは、言い換えればずっと受け身の立場です。
付き合うのも、デートに行くのも、結婚するのも、追う側の人が提案して初めてスタートします。そして追う側が冷めればいきなり終了してしまう。
追われる側の人からすれば、追う側の人が全ての主導権を握って、追われる側を振り回して
いるようにも見えたりするわけです。
追う恋愛と追われる恋愛、どっちが上だとかどっちがいいとかいうのは物の見方次第であって、大した問題ではない、そんな風にも言えるのではないでしょうか。
女は追われるのが好き、男は追うほうが好きなんていうのも所詮は一般論であって、その形に当てはめたからといって必ずしもうまく行くほど恋愛は単純なものではないはずです(そうだったらみんなこんなに苦労してないよね…)。
追う恋愛は能動的で、素敵な恋愛のスタイルです。大好きな人にまっすぐに素直に愛を伝える。それが悪いことなわけありません。もしそれが自分の欠点みたいに感じられているとしたら、単に心が疲れているだけかもしれません。ひょっとすると、ちょっぴり恋愛をお休みする時なのかも?
ぜひ時間をとって、ご自分の素晴らしさを思い出してほしいなと思います。
◎今回のモヤモヤ解剖ノート

※次回もお楽しみに(第2水曜更新)