「ヒロシです…」でお馴染みの芸人・ヒロシさんが、みなさんの恋愛相談にお答えする連載コラム、恋愛酒場『泣きっ面にヒロシ』。2016年12月から4年にわたりお届けしてきましたが、厳しくも愛のあるヒロシさんの回答にハッとさせられる方も多かったのでは。
今回は、これまでの連載を振り返りながら、ヒロシさんにインタビューを行いました。
ゲスな話をするのは、真剣だからこそ
毎月、多くの読者からお悩みが寄せられる、ヒロシさんの“恋愛酒場”。これまでさまざまな悩みに答えてきたヒロシさんが、コラムを書く上で感じたこととは…
──これまで、どんな想いで読者のお悩みに向き合ってこられたのでしょうか?

この連載も4年ですか、体感ではもっと長くやってきたような気がしますね。
最初、自分は人の相談に乗れる立場ではないという気持ちもあったんです。でも、寄せられたお悩みの原文を見て、スタッフが用意したものとかではなく、読者さんが本当に送ってきてくれているんだと実感しました。それで、こちらもガチで答えなきゃいけないと思ったんです。
ゲスいとか、性格が悪いヤツだなとか思われるかもしれないけど、僕の思うことを素直に書かなきゃなという想いで、厳しいことやゲスなことも正直に言ってきました。
──真剣だからこそ、正直に伝える姿勢を貫いてきたんですね。

ガチで答えようとすればするほど、こっちも気持ちを持っていかれますよね。そういった面ではつらかったですね。
相談された方の今後がより良いものになるように、私なりに考えて言葉を選んできましたし、それに加えて、読者の方々のことも意識しなきゃならないし…。正直疲れる作業でした。
──確かに、たった一言で相談者の人生が変わるかもしれないと思うと、いろいろ考えてしまいますね。

はい。だからこそ、言いにくい事柄でも、本当はこう思うよっていうことを真摯に答えてきたつもりです。
結婚したくない男性の本音
これまで編集部には、本編で取り上げたものも含めたくさんのお悩みが寄せられました。それらのお悩みについて、ヒロシさんと一緒に振り返ってみました。

ガチなお悩みが集まっているからこそ感じたことですが、寄せられたお悩みには共通点が多かったですね。結局、みんな似たようなことで悩んでいるんだなと思いました。
──「彼が結婚してくれない」といったお悩みもありました。
コラムの中でも、ヒロシさんは結婚願望がないとおっしゃっていましたが、現在はどうでしょうか?

はい。コラムでもお話した通り、私は結婚願望がありません。縛られるような気がして抵抗があるんです。結婚制度というものになじまない人間なのでしょう。
たとえば、真面目にお付き合いをして結婚したとしても、結婚後に関係性が変わってしまうこともありますよね。そういう可能性も含めて「一生一緒にいる」と約束するのが結婚。そんなのはムリじゃないですか、という考え方なんです。
──「結婚しない」という意思が揺らぐことはないのでしょうか?

40歳くらいのときは、結婚していないことについて周りからもいろいろ言われていました。
だからと言って、勢いまかせにしたり、周りに言われてしたりするものじゃないですよね。とりあえず結婚して離婚するのってどうなのって思いますし。
最近は、さまざまな考え方があるので、結婚という形にとらわれない関係ももっと増えていくんでしょうね。
性欲が強すぎて困る、という悩み
恋愛をする上で、男女のすれ違いを生む要因のひとつに性欲の問題があるのではないでしょうか。

結婚願望がないとはいえ、エロいことをしたい気持ちはあるわけで…。
私の場合、最近は落ち着いてきましたが、30~40代くらいまでは、性欲に突き動かされていましたね。若い頃はもう、そのことしか考えられないくらいで、自分の性欲が邪魔で邪魔で仕方なかったんです。
お金もないし、どんなに欲求や行動力があっても、それを昇華するには相当努力しないといけませんでしたから。このエネルギーを電力に変えたりして、電気代を浮かせられたらなーなんてよく妄想していましたよ。
──やはり、男性の本能みたいなものなんでしょうか。

確か、女性の方からもそんなお悩みが届いていましたね? 「自分の性欲が強すぎて困る」という。
この悩みを送ってくれた方の気持ちは、本当によくわかります。
もし20代の私だったら、「じゃ俺が会いに行きます」と答えていたと思いますね。さすがに、この連載が始まったときには、私も40歳を過ぎていましたから、なかなかそうも言えませんでしたが…。
でも性欲には、快楽はもちろんですが、寂しさを埋めるという目的もあったりするんですよね。必ずしもエロいことをしたいだけってわけじゃないはずです。
相談者さんの悩みに真剣に向き合おうとするからこそ、言いにくいことも正直に伝えるヒロシさん。そんなところがヒロシさんの魅力のひとつなのかもしれません。
そして話題は、性欲の話から男女の出会い、ヤリモク男へと広がっていき……続きは、インタビュー後編にてお楽しみください。
** お知らせ **
いつもご愛読いただき誠にありがとうございます。『恋愛酒場“泣きっ面にヒロシ”』は、諸般の事情により休載とさせていただきます。楽しみにしてくださっていた読者のみなさまには大変申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。