12月15日は射手座新月です。今回の新月は皆既日食になります。占星術上、次の日食(来年6月10日)まで影響が続く特別な新月です。太陽が突如消え失せた後、再び姿を現す日食現象を、いにしえの人々は「天の異変」と畏れ、語り継いできました。
占星術では、日食をこれまでの「私」が滅び、新しい「私」がよみがえるプロセスと読み解きます。この時期、私たちは天地(あめつち)と共に何らかの「生まれ変わり」を経験すると言えるでしょう。
ここ最近、占星術的に大きな星回りが続いています。先日(11月30日)の双子座満月(月食)の次に、今回は射手座新月(日食)がやってきて、その後も土星水瓶座入宮(12月17日)、木星水瓶座入宮(12月19日)、冬至(12月21日)と続き、冬至翌日には水瓶座木星と水瓶座土星が重なります。
このように私たちは今、2020年の年末というだけでなく、もっと大きな意味での移り変わり(しめくくりと始まり)を経験しているのです。
新月図を見てみます。射手座新月に射手座水星が重なっています。新月は魚座海王星に揺り動かされている一方、牡羊座火星とは調和的な配置を作っています。
射手座新月がもたらす「生まれ変わり」を通じて、私たちの胸中に「予感めいたもの」「希望みたいなもの」が生まれる(よみがえる)かもしれません。「2021年はこんな年になるかも」「そうなったらうれしいな。ぜひそうしたいな」と何となく感じ、あなたの内外がさらなる流れへ導かれていくように思われます。
射手座新月と調和的な配置を作っている牡羊座火星は、山羊座冥王星とは相克的な星回りを作りつつあります。牡羊座火星×山羊座冥王星の星回りは過去2回(8月、10月)できましたが、冬至の2日後(12月23日)にもできます。今年はこの星回りが何回か形成されたこともあって、重大な決断をするしかなかった人が少なくなかったのかもしれません。
牡羊座火星×山羊座冥王星の星回りと射手座新月(日食)を考え合わせると、これから半年先または1年先のことに関して、今ここで大きな決断と共に何らかの移り変わり(しめくくりと始まり)がなされる可能性があるでしょう。
蠍座金星が山羊座土星、山羊座木星と調和的な配置を作っています。このタイミングで山羊座土星時期(2017年12月~)や山羊座木星時期(2019年12月~)を振り返ってみましょう。
山羊座土星時期のキーワードは「人生100年時代の生き方」でした。山羊座木星時期のキーワードは「真っ当さ」です。この2つの時期をあなたはどのように経験してきましたか?星たちがもたらしてくれたことを見つめてみましょう。
今回の射手座新月の影響を強く受けるのは、双子座、乙女座、射手座、魚座です。変速ギアを切り替えるとき。ずっと(やめられずに)がんばってきたことをキッパリやめ、もっとやってみたいことに力を入れるのかもしれません。それは「自分の気持ちに正直に行動したい」「楽しみながらチャレンジしたい」という意思のあらわれでもありそうです。
牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座は、とらえ方次第でさまざまなことが切り替わるとき。失敗から次につながるヒントが見つかるかもしれません。終わりよければ全てよしでしょう。自分をもっと信じてあげるといいのかもしれません。周囲の状況がどうであれ、今できることを一生懸命がんばってみましょう。
牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座は、「等身大の自分で勝負する」とき。あなたはあなた以外の何者にもなれません。あなたには圧倒的にいびつな何かがあり、それは比類なき個性でもあるでしょう。もしも今、何かにチャレンジしたいなら、等身大の自分を丸ごとぶつけるつもりでやりましょう。
次回は、12月30日 蟹座の満月(12月29日更新)
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