WEBや女性誌で人気上昇中の占い師・真木あかりさんによる、連載コラム「真木あかりの惑星カレンダー」では、 惑星の動きを占星学的に読み解きます。
今回は、10月14日にスタートする水星逆行についてお届けします。
10月14日、水星が逆行を開始します
水星逆行
(2020/10/14~2020/11/4)
水星は言語能力やコミュニケーション能力、近距離の移動、学習などを司る惑星です。年に3回程度、それぞれ20日間程度逆行することになっており、惑星逆行のなかではもっともよく起こるものとなります。地球から近い位置にある星だけに、日常生活にダイレクトに影響が出やすい逆行と言えるでしょう。
水星逆行のときは、コミュニケーションの停滞という形で不調を感じる人が多いようです。たとえばメールやLINEの返信が来ないとか、連絡の行き違いで予定が立たない、といったことが起こりやすいのです。ほか、電車をはじめとする交通機関の遅延やスマホ・PCの不調なども代表的な影響。特に水星逆行開始日・終了日の前後は、影響が強く出がちなので注意しましょう。今回の逆行は蠍座で起こり、10月28日に天秤座に移動、その後11月4日に天秤座で順行に戻ります。
◎今回の水星逆行で予測されることは?
蠍座で起こる水星逆行ということで、対人関係において人の心の深い深いところに関心が向かうものの、それが誤解や思い違いにつながってしまいやすいかもしれません。好きだからあれこれ想像する、推測して自分の本心と異なることを言う。最初は好意や気遣いから始まったことが、複雑に絡み合ってコミュニケーションロスに発展してしまう、そんな状況が生じやすいのです。だからといって真正面から話し合おうとしても、ホンネは言ってもらえなかったり、あまり賢いとは思えない嘘が混ざったりする場合もありそう。結果として、不安が不安を呼ぶような出来事が多くなります。
こうした時期は、どうしたらいいのでしょうか。まずは「あの人はきっとこう思っているに違いない」的な想像を膨らませすぎないこと。憶測で動かないことです。過去の相手の行動と今の行動を見て、冷静に判断する。そのうえで、理性的な接し方をしていくのが一番でしょう。あえてドライに接しつつ相手の出方を見るのもいいだろうと思います。そして、大事な話し合いは逆行が終了するまで待つのがベスト。11月4日以降であれば、お互いを尊重したいい話し合いができるだろうと思います。
ただ、相手にかける思いが強ければ強いほど、どうしても考えてしまう部分はあるでしょう。それを「こんなことを考えるなんて、自分はダメだ」と思うとしんどいばかりです。
賢明な手段としては、あれこれと相手の気持ちを想像したときに、自分をきちんとモニタリングしておくこと。「今、自分は考えてもわからない相手の気持ちを想像しているな」「もう1時間も妄想にふけって、どんどん不安になってきているな」といったことを、認識する。心は、どうにもならないと思うと暴走を始めますが、「ちゃんと見ているよ」と目を向けてあげると、「そうなんだよね」と少し冷静さを取り戻します。落ち着いたところで「今はそういう時期なのだから、不安になって当たり前」と自分に言い聞かせると、気持ちが楽になるでしょう。そこから、どうしたいかを考えていけるといいですね。
◎この逆行における、ポジティブな一面は?
蠍座逆行期におけるメリットとしては、「過去に人から受け取った思い」を今だからこそ、理解したり受け取れたりできるかもしれない……ということでしょう。あのときは理解できなかった言葉、あのときはわからなかった気持ち。「今になってわかっても遅い」なんて感じたら、ぜひ思い出してください。それはきっと、時空を超えたギフトなのだろうと思います。今になって理解できたのは、あなたが成長したという証。その気づきのなかに、この広い世界でその相手と人生が交錯した価値を見いだせるはずです。
どなたにとっても、実りある逆行期間になりますように。
惑星逆行とは?
星占いでは10個の星がそれぞれどの場所にいるかを見て運命を読み解いていきますが、月と太陽以外の惑星は時折、これまでと逆の軌道を描いて進んでいるように見えることがあります。この現象を「逆行」と呼びます。
逆行の間、その惑星が意味するテーマは“いつも通り”ではなくなります。ストップしたり、戻ったり、一旦立ち止まって考えたり、などといった事象で実感できることが多いでしょう。「怖い」「悪いことが起きる」と不安になる方も多いのですが、ずっとネガティブな状態だったことがぽこんと元に戻る、ということだってあります。忘れ物を取りに引き返す、復習するといったイメージも浮かびます。どちらも大切なこと、ですよね。
ケヴィン・バーク(※)は、順行の惑星は成長のレベルにおいて作用し、逆行の惑星は真価のレベルにおいて作用すると述べてもいます。この「逆行カレンダー」では、ただ惑星逆行を恐れるのみならず、自分が進化するために活かしていけるよう、さまざまな逆行の様子をお伝えしていきます。
※ケヴィン・バーク:『占星術完全ガイド ――古典的技法から現代的解釈まで』の著者
>>次回もお楽しみに
10月後半のボイドタイムカレンダー(10月14日更新)