Twitterで人気の描き子さん(@kaqico)の連載コラム「描き子のモヤモヤ解剖ノート」では、恋愛に悩む女性たちのモヤモヤの理由をじっくり分析! モヤモヤで重たくなった頭の中を整理していきます。
なぜかいつも彼氏がモラハラ男…

◎今日のモヤモヤ
付き合う相手はなぜかいつもモラハラ気味な男性です。
私って、男を見る目がないのかもしれません…。
モラハラするのは特定の相手にだけ?
私は基本的に「モラハラ気味の男」という表現は危険なものだと思っています。
そういうレッテル貼りは、「モラハラをする男はいつ何時も誰を相手にしようともその人はモラハラをする人間である」という思い込みに繫がるからです。
もちろん、「恋愛対象全てにモラハラをしてしまいがちな男性=モラハラ気質の男性」というのも存在しますが、多分その数は多くありません。
「全ての人はモラハラをする可能性をはらんでおり、特定の人との組み合わせでその特性が発揮される」というのがより真実に近いと私は考えます。
とんでもない男だと思って別れた元カレが新しい彼女と付き合い出して、すぐに破局するだろうと考えていたら、その後幸せそうな話しか聞こえてこない…といった経験をしたことのある人は多いのではないでしょうか。人の多面性を見くびってはいけません。ほとんどの人は(私やあなたを含め)、相手によって態度を使い分けるものなのです。
モラハラ気質を引き出す性質
「私の彼氏がモラハラ系ばかりなのは、私が悪いからってこと?」
いいえ、そうではないのです。付き合う男にモラハラされがちという女性は時々いますが、その人自身は何も悪くありません。
ここでは、そういう女性の彼氏が別に悪人だとかモラハラ野郎だとかいうわけではなく、ただ「組み合わせのいたずらでそういうことが起こってしまうのだ」という話をしています。
質問者さんのような人は「男を見る目がない」わけでも「モラハラ男とばかり付き合ってしまう」わけでもなく、「付き合った男性のモラハラ性を引き出しやすい性質を持っている」というのが正しいのです。
優しさが仇になる
では、相手のモラハラ的な行動を引き出しやすい性質とはどんなものでしょうか?
単純に言い切れるものでもないですが、彼氏にモラハラ行動を取られやすい女性はたいていの場合「優しすぎ」ます。
プライドは高くなく控えめで、相手を立てる人。
言いたいことがあっても一旦は飲み込んでしまう人。
自分さえ我慢すれば丸く収まる、とすぐに考えがちな人。
普段は気が強くてサバサバしているけど、付き合った男性の前ではすごく気が小さくなりやすい女性も多いです。
人間というのは弱い生き物ですから、こういう優しい人がすぐそばにいると調子に乗ってしまうのでしょう。普段は弱さを隠して頑張っているため、甘やかしてくれる人に際限なく甘えたくなる…。こうした心理がモラハラ的行動につながる。これは男女問わずそういうものと言えます。
自分のために喧嘩しよう
優しすぎる人がかえって損をしてしまう原因は、なんと言っても他人にばかり、他人にばかり優しくして自分にはちっとも優しくしていないこと。
喧嘩するよりは自分を黙らせる。相手を不快にさせるくらいなら、自分を不快にさせておく。そうやって自分を粗末に扱っていると、周囲の人もあなたを「そういう扱いをしていい人間だ」と(無礼にも)思い込むものです。
争いを避けたい気持ちはわかります。なにせ面倒ですからね。でも自分自身のため、立ち上がらなくてはいけない時もあるはず。「私を馬鹿にするのなら、いくらでも喧嘩してやるぞ」という気概を持ちましょう。
自分自身のためでなくてもいい。あなたを大事にしてくれる友達や家族のことを考えてみてください。その人たちが愛してくれているあなたを「喧嘩は嫌だから」などという理由で誰かに粗末に扱わせるなんて、その人たちに対しても失礼です。
自分のために喧嘩するということを身につけていきましょう。大声を張り上げなくていい。相手を攻撃しなくていい。不快になったらただ沈黙するだけでも立派な抗議になります。
人は相手によって態度を使い分けるもの。だとすれば、あなたの振る舞い次第で、モラハラ気味のパートナーを変えられるはずなのです。
◎今回のモヤモヤ解剖ノート

※次回もお楽しみに(第2、4水曜更新)