WEBや女性誌で人気上昇中の占い師・真木あかりさんによる、連載コラム「真木あかりの惑星カレンダー」では、 惑星の動きを占星学的に読み解きます。
今回は、6月23日にスタートする海王星逆行についてお届けします。
インスピレーションの星・海王星が逆行
海王星逆行
(2020/6/23~2020/11/29)
海王星は毎年、5ヵ月くらい逆行します。加えてトランスサタニアンという、土星よりも外側を公転する“遠い星”なので、日常的に「これが海王星逆行の影響か~!!」などとビシバシ実感することはほとんどないでしょう。「何かが不確かになったとき」に、自分をしっかりと振り返ることができればOK。特に何も感じない、足取りも確かであると思えるのならば気にしなくていいでしょう。星はあまねく光を投げかけますが、ベストなタイミングは人によって違います。何も感じないからいけないわけでもないし、わざわざ良くない方向に想像して不安になる必要もありません。
◎海王星逆行時、何に気をつければいい?
海王星はインスピレーションを司る星です。目には見えずはっきり感じ取ることはできないけれど、確かにそこにあるもの、というテーマを持ち、それは自分の世界を広げる役割をしてくれます。たとえば夢、空想、イメージ、無意識……といったものが、海王星の担当分野になります。
海王星が逆行に転じると、これらが「自分の世界を広げる」という働きが作用しにくくなります。夢ばかり見てなかなか行動に移さず、現状が停滞しがちになる人も少なからず出てくるでしょう。逆に、今まで現実そっちのけで夢だけを胸に行動を起こしてきた人は、ハッとして現実的な目で自分を見つめ直すのかもしれません。
夢ばかり見ているフワフワした状態と、これまでの歩みにふと疑問を感じるタイミング。正反対のように見えるでしょうが、どちらも「何かが不確かになったとき」です。こういった時期は、確かなもの、具体的な行動に目を向けていくようにしたいものです。広げすぎた夢を整理するとか、スケジュールを立ててひとつひとつ進めていくといったことですね。
◎2020年の海王星逆行は、ここに注目
海王星はひとつの星座に14年ほど滞在します。魚座に入ったのは2011年で、2025年まで滞在することになっています。毎年5ヵ月起こる海王星逆行は、ここまで書いたような傾向に加え、そのときどきの星回りからも無意識レベルで影響を受けている場合が多いのです。
そうした意味で、2020年の海王星逆行が影響を受けるのは、7月2日に山羊座に戻る土星と、その山羊座に滞在する木星という星回りでしょう。
ここで、星座別に、フォーカスが当たりやすいテーマを書いておきますね。
【12星座別 海王星逆行時のテーマ】
★牡羊座…キャリア、組織における役割、責任
★牡牛座…勉強、精神的な鍛錬、視野を広げること
★双子座…相続、パートナーの収入・資産、ローン
※10代〜20代にはそう影響は強くない
★蟹座…対人関係、結婚、パートナーシップ
★獅子座…健康、生活習慣、目の前の仕事
★乙女座…恋愛、子ども、投資、クリエイティブワーク
★天秤座…家族、不動産、居場所、住まいのこと
★蠍座…コミュニケーション ※さほど影響は強くない
★射手座…スキル、得意分野、収入、お金の使い方
★山羊座…自分自身のこと
★水瓶座…秘密、目に見えないもの、見ないふりをしてきたもの
★魚座…友人、自由、未来のビジョン
これらについて、「気が進まないけれども、頑張りたいと思うこと」「もっと良くしていきたいと思うこと」があったなら、海王星逆行期は夢を見ているばかりでなく、「現実的に、何をしたら私は幸せになれるんだろう?」と考えてみるといいだろうと思います。キャリアなら、夢見るだけでなくチャレンジの機会を大切にしてみる。恋愛なら「あの人さえこうしてくれれば」「出会いさえあれば」と願うだけでなく、何が自分にとっての幸せなのか、自分が自分のためにできることは何かと考えてみる。そんな、ちょっと振り返るようなアクションが自分のためになるのかもしれません。
11月29日に海王星が順行に戻ったのち、土星と木星は12月半ばに相次いで居場所を移します。今年のテーマに本気で取り組める下半期、ぜひ星の恩恵を活かしてみてはいかがでしょうか。
どなたにとっても、有意義な逆行期でありますように。
惑星逆行とは?
星占いでは10個の星がそれぞれどの場所にいるかを見て運命を読み解いていきますが、月と太陽以外の惑星は時折、これまでと逆の軌道を描いて進んでいるように見えることがあります。この現象を「逆行」と呼びます。
逆行の間、その惑星が意味するテーマは“いつも通り”ではなくなります。ストップしたり、戻ったり、一旦立ち止まって考えたり、などといった事象で実感できることが多いでしょう。「怖い」「悪いことが起きる」と不安になる方も多いのですが、ずっとネガティブな状態だったことがぽこんと元に戻る、ということだってあります。忘れ物を取りに引き返す、復習するといったイメージも浮かびます。どちらも大切なこと、ですよね。
ケヴィン・バーク(※)は、順行の惑星は成長のレベルにおいて作用し、逆行の惑星は真価のレベルにおいて作用すると述べてもいます。この「逆行カレンダー」では、ただ惑星逆行を恐れるのみならず、自分が進化するために活かしていけるよう、さまざまな逆行の様子をお伝えしていきます。
※ケヴィン・バーク:『占星術完全ガイド ――古典的技法から現代的解釈まで』の著者
>>次回もお楽しみに
7月後半のボイドタイムカレンダー(6月30日更新)