なぜ? ゴリ押ししてくる既婚男性
「相談に乗るから、LINE教えてよ~」
行きつけのバーで出会った既婚の男性から、アプローチされています。
悩みがあると言った覚えもないのに相談に乗るからとしつこく連絡先を聞き出そうとしてくる上に、拒否できないくらいの絶妙な距離感で馴れ馴れしくボディタッチしてきます。
「強引に押したらイケそう」と思われたのかもしれません。なんだか悔しいです。
今後も誘いに応じるつもりはありませんが、こういった扱いをされることにモヤモヤしてしまいます。
私はどうするべきだったんでしょうか?
上野さんの回答は…
ご質問誠に有難う御座います。
スクラッチくじを買ったことがあるでしょうか?
駅などで簡単に購入できるので何方も1枚くらいは購入したことがあるはずです。しかし、おそらくは生活が傾くほどスクラッチくじを買った経験があるという方はほとんどいらっしゃらないと思います。
それでは当たれば大金を得られるスクラッチくじを、一体なぜ私たちは大量に購入しないのでしょうか?
それは言うまでもなくお金がかかるからでしょう。1等を当てるためには1枚200円の宝くじを何千何万枚も購入しなくてはなりません。そのリスクがあるからこそ私たちはスクラッチくじを大量に購入したりはしないのです。
それでは当選確率と当選金額はそのままのスクラッチくじが無料で販売されていたら、皆様は一体何枚購入するでしょうか?
当然、お店にある全てのスクラッチくじを買い占めるのではないですか。何枚買っても0円なのですからリスクは0。それでいて当たれば大金が得られるとすれば、買い占めない手はありません。
絶対に無理ということはそうそうない
それでは今回のご質問に戻りましょう。
ご質問者様が「押せばイケる」と思われたことに不快感を覚えるお気持ちはわかります。またボディタッチなどによって非常に不快な思いをさせられたのも想像に難くありません。
しかし、今回の問題を解決するためにも、まずは相手の男性の目線に立って解説させていただきます。彼が一体なぜこのような行動を取るのか理解できれば、自ずと解決策は見えてくることでしょう。
まず、相手の男性は間違いなく「押せばイケるかも」と考えておりますが、これは客観的に考えて「正しい」と言わざるを得ません。
確かに低確率かもしれませんが「押せば付き合えるかもしれない」という考えは正しいのです。その確率は宝くじの1等が当たる可能性よりは低いかも知れませんが、それでも0ではない以上、「押したらイケるかも知れない」という考えは正しいと言うべきでしょう。
もちろんご質問者様は「そんな可能性は絶対にない」とお考えになると思います。ですが、これまでに何千何万という女性がご質問者様と同じように考えていながら、男性から押されてお付き合いするまでに至っているのです。
「最初見たときはないと思ったけど、今では大切な人」みたいな歌詞が数多の恋愛ソングで使われているのは、そのような経験をした女性がたくさんいるからに他なりません。
もちろん「無理」と思った男性がそのまま「無理」で終わったパターンはその何倍も何十倍もあるはずです。しかし現時点では、ご質問者様がどちらになるか私にも、彼にも、そしてご質問者様自身にもわかりはしません。
とは言えここで注意しなければならないのは、この男性は何もご質問者様にのみ「押せばイケるかも」と思っているというわけではないということでしょう。
彼はご質問者様だけではなく、世の中の全ての女性に対して「押せばイケるかも」と思っているのです。これは彼が傲慢なのではなく、確率的に考えて正しい判断を下していると言わざるを得ません。
むしろ確率的に0ではないのに「絶対に無理」と断言するほうが傲慢であり、現実を見ていないと言えるのではないでしょうか。
「絶対に付き合える」と言えないのと同じように「絶対に無理」というのもまた断言できないのです。
「押せばイケる!」から押されているわけではない
おそらくご質問者様は、自分が「押せばイケるかも」と思われているからガツガツアプローチをされていることとお考えでしょう。
確かにそれは間違いではありません。さすがにどれだけヤバい男性であっても、可能性が0の女性にアプローチなどはしないのです。
しかし、そもそも男性は、ほぼ全ての女性に対して「押せばイケるかも」と思っているので、それだけが理由であればご質問者様にアプローチをすることはまずありません。
つまり「押せばイケるかも」という条件とは別に何かしらの理由があるからこそ、ご質問者様にアプローチをしたと言えるのです。
それでは「押せばイケる」ではない別の理由とは一体なんでしょうか?
ここで先ほどの「スクラッチくじ」の話に戻りましょう。
当たれば大金が得られる宝くじを私たちが闇雲に買わないのは、宝くじを購入するために「現金」というリスクが発生するからで御座います。
私たちが宝くじを大量に購入しないのは「当たる可能性が低いから」ではなく「買うためにリスクが発生するから」。どれほど可能性が低くとも、リスクがなければ私たちは宝くじを無限に購入するはずです。
これと全く同じことが男性の恋愛にも言えるでしょう。
男性がアプローチをするかどうかは「付き合える可能性(=当選確率)」「好意(=当選金額)」で決まりません。もちろんこの2つが0であればアプローチしませんが、≒0であれば十分にアプローチをする理由になり得るのです。
むしろ重要なのは「リスク(=宝くじの代金)」でしょう。宝くじの料金が0円であれば、当選確率がどれほど低くとも、私たちは宝くじを購入するのです。
つまりご質問者様が相手の男性からアプローチをされているのは「押せばイケそうだから」ではなく「押すためのリスクが低いから」と考えるのが妥当でしょう。
男性側のリスク
宝くじの場合、宝くじの代金がリスクになりますが、恋愛の場合は一体どのようなことがリスクになり得るのでしょうか?
それは大きく4つのものが御座います。
1つ目のリスクが精神的リスク。
たとえば相手にアプローチをして拒絶されれば傷つくので、それは十分にリスクになり得るでしょう。
2つ目のリスクは社会的リスク。
今回の場合はボディタッチまでしているということですので、それを公にすれば社会的な制裁を彼に下すことも可能かも知れません。また社内であればこれが問題になり出世ができなくなるなどのリスクもまた存在すると言えるでしょう。
3つ目のリスクは身体的リスクで御座いますが、これは刑事事件に発展するようなものしかないので今回は割愛させて頂きます。
そして4つ目のリスクが好意リスク。
強引なアプローチをしていればご質問者様からの好意は下がります。ご質問者様と付き合いたいと思っている彼にとって、場合によってはリスクになることもあるでしょう。
さて、それでは今回のご質問者様は彼にどのようなリスクを与えていますか?
強く拒絶していないのであれば精神的リスクを与えられません。また今回はバーで出会った男性ということですので、警察にでも言わなければ社会的リスクも与えられないでしょう。
そして4つ目の好意のリスクは彼に与えているかも知れません。ですが、先ほどわざわざ太文字で「場合によっては」と書いた通り、大抵の場合「好意リスク」は男性のリスクになりません。
なぜならば男性は恋愛において「0か100か」という考えをする場合がほとんどで、付き合えないのであればどれほど嫌われても構わないと思っている節があるからです。
好意が100でなければ99も0も等しく無価値なのです。ですので、たとえ女性が相手の男性を嫌いになっても、男性目線では無価値が無価値になるだけで何のリスクにもなりません。
つまり、ご質問者様は相手の男性に何のリスクも負わせていないということ。
それは低確率ではあるものの無料の宝くじと一緒。何のリスクもないのであれば、合理的に考えて宝くじを買い続けるのが最適解になるように、永遠にご質問者様にアプローチをし続けることが最適解になるのです。
確率を下げるのではなくリスクを増やす
それでは最後に今回のご質問者様がすべきことを解説させていただきましょう。
確かにご質問者様は「押せばイケるかも」と思われておりますが、それはさほど重要では御座いません。「絶対に付き合える」と断言できないのと同じように「絶対に無理」と断言もできないのです。ですので、彼はご質問者様に限らずほぼ全ての女性に対して「押せばイケるかも」と思っているでしょう。
むしろ重要なのは相手にリスクを負わせること。
失敗してもノーリスクなのであれば、どれほど低確率であっても強烈なアプローチをすることが正解になってしまうのです。
たとえば露骨に嫌な顔をして、バーの店員さんに相談するというような手もあるでしょう。バーとしてはその男性のせいでご質問者様という顧客を失うのは痛手になるので協力して社会的制裁をしてくれると思います。
また、断る際に明確に否定をして相手に精神的なリスクを負わせるのも可能なはずです。ただし相手の男性が強靭なメンタルを持っている場合は、精神的リスクを負わせるのは難しいので社会的リスクを負わせるしかありません。
男性のタイプ別拒絶の仕方
ハッキリ「NO」と伝えても、男性のタイプによって反応はさまざま。全然響かない場合もあれば、拒絶の仕方を間違って今後の関係にヒビが入ってしまう…なんてことも!?
そこで、最後にダメ男子タイプ別に、最適な拒絶の仕方をご紹介しておきます。
※まずはこちらの診断で彼氏のタイプをお調べ下さいませ。
◎ダメ男子別・効果的な拒絶の仕方
係長男子
世間体を重視するタイプなので、社会的リスクを負わせることが効果的。
特に、係長男子は先輩や上司からの命令には絶対に逆らわないので、彼の先輩や上司に相談するのがオススメです。
総務男子
人から拒絶されることに強い悲しみを感じるタイプなので、きちんと拒否するだけで十分です。1回食事を断れば、まず2回目は御座いません。
企画男子
好意リスクと精神的リスクを感じにくいので、最終的には社会的リスクを負わせるしかないでしょう。
孤独に耐えられないタイプでもあるので、友人からの評価が落ちることには敏感です。
サビ残男子
メンタルが絶望的に弱いので適当に断っても簡単に引き下がります。
逆に言えばサビ残タイプが簡単に引き下がらない場合は、かなり思い詰めている可能性が高いでしょう。
サトリ男子
そもそも積極的にアプローチをするタイプではありません。
しかし、万が一積極的にアプローチをしてきた場合はなかなかに厄介な相手でしょう。
マイペースで去るものは追わずのスタンスなので、社会的リスクすらあまり効果がありません。
経営者男子
好意リスクに全く動じないタイプです。また強靭なメンタルも持ち合わせているので、社会的リスクを追わせる以外にリスクを課すことができません。
エンジニア男子
エンジニア男子は全タイプの中で最もアプローチをしない傾向に。
そのためしつこく強烈なアプローチをされているという時点で、相手がエンジニア男子の可能性は低いでしょう。
プロジェクトリーダー男子
最も厄介なタイプです。
強烈なアプローチをしてくる上に、好意リスク、精神的リスクのどちらに対しても高い耐性を持っています。
また、一匹狼な節があるので、社会的リスクを負わせるのも困難。
非常に飽きっぽい性格をしているので、すぐに違う女性に目移りすることが唯一の救いです。
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