WEBや女性誌で人気上昇中の占い師・真木あかりさんによる、連載コラム「真木あかりの惑星カレンダー」では、 惑星の動きを占星学的に読み解きます。
今回は、8月12日からスタートする、天王星逆行についてお届けします。
8月12日、天王星が逆行を開始します
天王星逆行
(2019/8/12~2020/1/11)
2019年3月6日、牡牛座に移動した天王星が8月12日、逆行を開始します。順行に戻るのは2020年の1月11日。前回の逆行時は星座をまたぎましたが、今回は牡牛座のなかで逆行開始から順行までを終えることになります。
天王星は「自由と改革」を司る星です。ひとつの星座に7年ほど滞在し、それぞれのテーマで「殻を破り、自分を変えていくこと」を求めてきます。そのやり方は少々荒っぽいことも多く、その人の価値観を打ち破って丸ごと塗り替えてしまうような、ショッキングな出来事をもって変化を促してくることも多いのです。まさに「改革」です。
もっとお手柔らかに、とは思うのですが、人はそう簡単に変われるものでもありません。むしろ、なかなか変われない存在です。だからこそ、ときに激しさを伴ったメッセージを送ることで変わるべきポイントを教えてくれるのでしょう。
天王星はなぜ、ショッキングな出来事を伴いながら、私たちを照らしてくれるのでしょうか。それを物語るのが「自由と改革」という天王星が持つ意味の「自由」の部分です。
私たちは生きていくなかで、周囲の人や環境からさまざまな影響を受けて価値観を作り上げています。ただ、それはときとして、その人が自分らしい人生を生きることを妨げる「生きづらさ」につながることもあるのは事実です。そうした不要な思い込みを取り払い、自由に自分の人生を生きられるようにしてくれるのが、天王星なのです。決して、苦しめるだけの出来事をもたらしているわけではないのですね。
◎天王星が今年3月からもたらしている意味
逆行について解説する前に、天王星がご自分にどんな影響を与えているのかを把握しておきたいという人は多いでしょう。星座別に列挙してみますので、参考にしていただけたらと思います。
ただし、天王星は7年という長い時間をかけて私たちに問いかけを行ってきますので、まだ本格的な影響を感じてはいないという方もいらっしゃるかもしれません。その場合は「これから起こるかもしれないこと」として、ご覧くださいね。
自分の能力を磨いていく、または磨かざるを得ないような状況に飛び込む。「お金やものを所有する」ことについて、自分がより自由さを得るための抜本的な変化。お金を自分の力で稼いでいくこと。
★牡牛座
アイデンティティに関すること。自分らしさ。自分が自分として生きるということについての葛藤や、抜本的に変えていかざるを得ないような出来事。
★双子座
人には知られたくないような心の暗部。ドロドロした黒い思い出、コンプレックス。過去。それらを手放したり卒業したりする。
★蟹座
仲間や友達など、身近な対人関係。自分が「人間関係とはかくあるべき」と思っていたかたちを変えていくこと。プラス、自分が生涯をかけて叶えていきたい夢やライフワークの構想を、試行錯誤しながら練り上げたり見つけたりする。
★獅子座
仕事のこと。成功のこと。社会的にチャンスを得て、それに応え、評価されることを、敷かれたレールに乗るのではなく自分の頭で考えさせられる。
★乙女座
視野を広げること。探究心。自分が目指すものを作り上げるために、新しいものを取り込み、研究して、遠くまで出かけて知識を広げていくことで自由を手に入れる。
★天秤座
人から受け継ぐもの、教えてもらうこと。パートナーの収入、資産との関わり方に変化が起こる。お金を差し出したり、借りたりする他者との関係を変えていける。
★蠍座
対人関係。あなたを束縛するような人間関係を解消できる。それゆえに離れていく人もいるかもしれないが、自由な発想を与えてくれる人との出会いもあったかもしれない。
★射手座
自分で自分をがんじがらめにしているような日常の義務の思い込みから解き放たれ、自由に動いていけるようになる。主体的にやりたいことを選んでいく。健康に関する抜本的改善。
★山羊座
自分を縛り付けるような恋愛観から卒業できる。「頑張らないと愛されない」「誰も私を大切にしてくれない」といった思い込みから、世間的なジョーシキと呼べるものまで、とらわれをなくす。
★水瓶座
家族間のしがらみから自由になるための行動を起こせる。引っ越しや移住などで、新しく理想的な自分の居場所を獲得する人もいるかもしれない。なかには起業する人も。
★魚座
コミュニケーション。理解しあうということを新しく学んでいく。仕事や勉強のやり方を自分にとって実のあるものにチューニングしていける。狭いところにこもっていたような人は、発想をぐいぐいと、こじ開けられるような体験をすることも。
◎天王星逆行の影響・やっておくといいこと
天王星の逆行によって、この春以降なんらかの「自分を変えていく試み」をしていた人は、ふわっとそのプレッシャーから開放されるでしょう。一旦開放されたり、変化そのものが見直しとなったりすることもありそうです。ただ、単純に「お休み」となるだけではありません。自分が変わるためのベースを整える時期にできると有意義でしょう。たとえば上記で挙げたテーマについて、自分は何をもって幸せだと思うのか、再確認してみるのはとても大事です。「変わってもいいよ」と、自分にそっと言い聞かせておくのもいいでしょう。
人は本能的に変化を嫌う生き物です。無意識のうちに「悪いことが起こるに違いない」と身構えて現状にすがりつこうとしてしまう。それゆえに天王星が与えるショッキングな出来事がより強いかたちで出ることになったりします。
とはいえ、変化した結果が「想像もできなかった、良いこと」につながる可能性だってちゃんとあるんですね。天王星は後者のきっかけを与えてくれる星です。順行になるのは来年1月と、長期にわたります。あまり心配しすぎずに、自分のペースで逆行に馴染んでいきましょう。
どなたにとっても、実りある逆行期間になりますように。
惑星逆行とは?
星占いでは10個の星がそれぞれどの場所にいるかを見て運命を読み解いていきますが、月と太陽以外の惑星は時折、これまでと逆の軌道を描いて進んでいるように見えることがあります。この現象を「逆行」と呼びます。
逆行の間、その惑星が意味するテーマは“いつも通り”ではなくなります。ストップしたり、戻ったり、一旦立ち止まって考えたり、などといった事象で実感できることが多いでしょう。「怖い」「悪いことが起きる」と不安になる方も多いのですが、ずっとネガティブな状態だったことがぽこんと元に戻る、ということだってあります。忘れ物を取りに引き返す、復習するといったイメージも浮かびます。どちらも大切なこと、ですよね。
ケヴィン・バーク(※)は、順行の惑星は成長のレベルにおいて作用し、逆行の惑星は真価のレベルにおいて作用すると述べてもいます。この「逆行カレンダー」では、ただ惑星逆行を恐れるのみならず、自分が進化するために活かしていけるよう、さまざまな逆行の様子をお伝えしていきます。
※ケヴィン・バーク:『占星術完全ガイド ――古典的技法から現代的解釈まで』の著者
>>次回もお楽しみに
8月後半のボイドタイムカレンダー(8月14日更新)