朝ドラ「ゲゲゲの女房」で一躍人気スポットになった深大寺ですが、だるま市でも有名なんだそうです。だるまってコロコロと愛嬌がある反面、顔が怖かったりして、ちょっと得体がしれないところがあります。だるまよ、一体キミは何者なのか……。
今回は梅が咲きはじめたひな祭りの日に、日本三大だるま市のひとつ、深大寺だるま市に行ってきました。
深い緑に囲まれた深大寺は、そこに佇むだけで心身が浄化されて運気が上がりそう。川べりで回る水車の音が、さらにリラックスを誘います。参道の屋台をひやかしつつ、境内へ。数十ものだるま屋さんがぎっしりと並ぶさまは、圧巻!どこで買うべきかまーったく見当がつきませんが、目が慣れてくると、お店によってだるまの表情が違うことに気がつきます。お気に入りを購入したら開眼所へ。ここではなんと、お坊さんがその場でだるまに目を入れてくれるのです(お礼として寸志を払います)。
さて。14時から「お練り行列」があるという情報を仕入れていたので、再び参道へ。時間とともに人がわらわらと集まってきます。おおっ、はるか遠くに提灯が見えてきた!ホラ貝の音とともに、何十人ものお坊さんやはっぴ姿の男衆が近づいてきます。後ろの方にはキンキラの袈裟を着たお坊さんの一軍が。「時代劇みたい!」と興奮して動画を撮っていたら、あっという間に行列は過ぎていきました……。その後友人一家と落ち合い、周辺でいちばん美味しいというおそば屋へ。山かけそばで冷えた身体も温まり、満腹、満足。
ところで、冒頭の疑問。
調べてみたところ、だるまはけっこう業の深い生き物だった……。そもそもが禅宗の始祖・達磨大師を模したもので、彼は壁に向かって9年間座禅を続け、ついには手足が腐ってあの姿になったそうです(!)。その忍耐強さや、転がしても必ず起き上がる様子から、縁起物としてポピュラーになったとか。な、なるほど……。心なしか、だるまを持つ手のずっしり感が増したような気がします。